渋谷文化プロジェクト

渋谷をもっと楽しく!働く人、学ぶ人、遊ぶ人のための情報サイト

FOOD × SHIBUYA 最新の渋谷グルメ事情を探る

目利き舌利きのフードライターが「話題のお店」「旬のフード」など、渋谷の食トレンド情報をいち早く紹介します。

今月のテーマ

この春注目の渋谷発スウィーツ

桜の花見も終え、すっかり春本番を迎えたこの時期。ぽかぽかした陽射しの中、欲しくなるものってやっぱりスウィーツですよね(ビールも欲しくなるけど、それはまた今度)。
渋谷フード第2回目となる今月のテーマは「スウィーツ」。渋谷発のポルトガル菓子、渋谷生まれのチーズを使ったチーズスィーツ、渋谷に上陸したばかりのパティスリーの3店をご紹介いたします。

今月のオススメ

塩気が決め手!本場ポルトガルのエッグタルト −ナタ・デ・クリスチアノ

店 舗 名
ナタ・デ・クリスチアノ
価  格
パステル・デ・ナタ(200円)
エンパーダ・デ・フランゴ(220円)
アクセス
東京都渋谷区富ヶ谷1-14-16-103
03-6804-9723
9時〜19時半(袋詰めの持ち帰りは10時〜販売)
定休:月曜日
その他
焼き上がり時間9時、12時、15時

渋谷駅からとことこ歩いて10分ちょっと。代々木公園のすぐそばに今年1月23日にオープンしたのが『ナタ・デ・クリスチアノ』です。この店名を聞いて、おっ! と思った人はかなりのグルマンとお見受けします。そう、こちらは富ヶ谷の人気ポルトガル料理店『クリスチアノ』が手掛けるポルトガル菓子店。店内ではクリスチアノでも人気のパンやお惣菜、ワインも買えるのですが、名物はエッグタルトこと「パステル・デ・ナタ」200円。 エッグタルトと聞くと、「あの甘いやつね?」と思った人。それはポルトガルのエッグタルトではありません。日本でよく見かけるエッグタルトはポルトガル式タルトの発想を元に作られた、マカオ生まれのエッグタルト。では何が違うのかというと、ポイントは甘さと塩気。ポルトガルではお酒のお供としてもエッグタルトが食べられているほどパイ生地に塩気があるのが特徴です。もちろんこちらでは、本場と同じエッグタルトを再現。気になるパイ生地は、小麦粉は埼玉県産、塩はイタリア産を使用。現地同様に強火のオーブンで一気に焼き上げています。

では早速ひと口。おぉー! サクサクサクサク?と繊細なパイの層が口の中で心地よい音を奏でてくれます。そして広がる塩気。甘そうだなと思って食べるとかなり衝撃が走りました。次に訪れるのはやわらかな玉子クリームの至福の甘さ。パイ生地の塩気ととろりとした玉子クリームのハーモニーに思わずにんまりせずにはいられませんでした(思い出してもニヤニヤ)。さらにおいしく食べるのに欠かせないのが粉糖とシナモン。ポルトガルではこの2つをたっぷりかけて食べるといいます。では、現地スタイルもひと口。うーん、シナモンの香りと粉糖の甘みが加わり、さらに香り高いタルトに(あまりに美味しくてその場で2個一気に食べたのは内緒です)。お店では1日200個から多いときで400個焼き上げているのだそう。焼き上がり時間は9時、12時、15時。やや焦げ目の強いほうが香ばしくておいしいとスタッフの方が教えてくださいました。あ、もうひとつ。スウィーツではないのですが、鶏肉がぎゅっと詰まった「エンパーダ・デ・フランゴ」220円も美味! お酒のお供にも最適です。ぜひエッグタルトと一緒に味わってみてください。

とろ〜り、魅惑のチーズスウィーツ −SHIBUYA CHEESE STAND

店 舗 名
SHIBUYA CHEESE STAND
商 品 名
リコッタプリン・苺(350円)
のびるチーズケーキ(350円)
モッツァレラ・マフィン(350円)
アクセス
東京都渋谷区神山町5-8 1F
11時〜22時30分LO(日曜11時〜20時)
定休日:月曜日

続いてご紹介するのは“街に出来立てのチーズを”をコンセプトに昨年6月にオープンした「SHIBUYA CHEESE STAND」。もうお気づきかと思いますが、こちらではすべて店内で作った、渋谷生まれのチーズを販売しています。ここで出来た、「出来立てのモッツァレラ」(100g)550円のフレッシュなおいしさといったら、もう! もうひとつ私のおすすめは、「東京ブッラータ」1,000円。クリーミーでとろりとした口当たりがたまりませんっ。聞くとこのブッラータはプーリア州の伝統的なチーズとのこと。しかし作ってから日持ちがしないので、空輸が難しくあまり東京のレストランに出ることはないそうです。「作ってよ」という料理人たちの声から試行錯誤の末作り出すことができた、とはオーナー藤川さん。と、ついチーズのおいしさを語ってしまいましたが、今回はスウィーツ、スウィーツ!こちらでご紹介するのは、もちろんチーズを使ったスウィーツです。

まずは「リコッタプリン・苺」350円。自家製の出来立てリコッタチーズの食感をあえて残した口当たりがユニークです。トッピングはイチゴのピューレ。イチゴは今の季節だけで、季節ごとにさまざまなフルーツのピューレに変わるそうです。リコッタチーズの甘さとイチゴの甘酸っぱさが好相性でした。温めるとのびるというモッツァレラチーズの特製を活かしたのが「のびるチーズケーキ」350円。リコッタチーズを練り込んだ生地にモッツァレラチーズを入れたこのケーキ。お店ではもちろん温めて出してくれます。スプーンを入れるとぐいーんとのびるのびる!中にはクランベリーも入っていて酸味のアクセントを与えてくれます。テイクアウトをしたときも、自宅で温めてから食べるのがおすすめです。のびるサプライズケーキとして、誰かに贈りたいなぁと思いました。

もうひとつ、スウィーツではないのですがおいしかったのでご紹介。「モッツァレラ・マフィン」350円は、食事にもなるようにとバジルとコショウを効かせたもの。中にはモッツァレラチーズが入っているのでこちらも温めてから食べるとチーズがぐいーんとのびます。塩気は程よく、優しい味。ワインにとてもよく合いそうです。ちなみにチーズに使っているのは、八王子にある磯沼ファームから届く新鮮な牛乳。東京産の素材で作る渋谷生まれのチーズ。うーん、こんな発想よく思いついたなぁとつくづく感心させられる1軒でした。店内ではスウィーツのほかに、チーズを使ったサンドイッチやピザも味わえます。3月からはディナーに「その場で練りたてモッツァレラ」というメニューも新登場。予約したゲストが席についてからモッツァレラチーズを練り上げるという、本当に本当の出来立てモッツァレラチーズが楽しめるとのこと。これも食べに行かなくては!!!!

福岡発のパテスリーが渋谷に上陸 −アンプレスィオン

店 舗 名
アンプレスィオン
商 品 名
マイヤーレモンとピスタチオのケイク(1,365円)
アクセス
東急百貨店東横店B1
03-3477-3111(代)
10時〜21時

4月1日に完全リニューアルしたばかりの東急フードショーには新ショップが続々登場しています。なかでも注目なのが3月28日にオープンした福岡発のパティスリー『アンプレスィオン』。パティシエ小代智紀さんが手掛けるこちらでは、マカロンはもちろんのこと、パウンドケーキなどが彩るショーケースが実に華やか。マカロンは16種類、パウンドケーキは14種揃い、どのスウィーツも人工的着色料はもちろん、化学的な香料を極力使用せず、福岡産の食材を中心に、厳選した素材のみを使用。ナッツ系に特に思い入れが強く、クルミやヘーゼルナッツ、アーモンドなどを使ったケーキが多いのが特徴です。

数多くのスウィーツが並ぶなか、東急フードショー限定パウンドケーキを発見!それがこの「マイヤーレモンとピスタチオのケイク」1,365円。南紀御浜のマイヤーレモンとスペイン産ピスタチオとアーモンドを使い、焼き上げたパウンドケーキは、しっとりした生地はしっかり甘さがありながらも、レモンが爽やかに香り、ついもうひと切れと手がのびてしまうおいしさです。ちなみにパウンドケーキはカットしたものも販売中。気軽に1枚から味わえるのは嬉しいですね。また真っ赤なBOXに入れてくれるので、手土産にもぴったり。ぜひ新しくなったフードショーに足を運んで、新しいスウィーツを楽しんでみてください。

ライター/山本久美 都内のレストランやテイクアウトフードを食べ歩き続ける渋谷区在住のフリーライター。とにかくビールが大好き(弱いけど)。その他、肉(加工肉も含む)、炭水化物もラブ。口癖は「お腹すいた」もしくは、「お腹いっぱい」。これから毎月、渋谷グルメを正しい目線で(いや、かなり偏った目線で)ご紹介していきます。「ここ、めっちゃうまいぜ?」という渋谷エリアのおすすめ店情報がありましたら教えてください。すぐ食べに行きますので! いや一緒に食べましょう。

バックナンバー

オススメ記事