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シネマヴェーラの新春第一弾は「ソネチュー」〜「殺しの烙印」から「嗚呼!!花の応援団」まで

1月14日で開館5年目を迎える、渋谷区円山町の名画座「シネマヴェーラ渋谷」は9日より、新年第一弾企画として、日活ロマンポルノの一時代を築いた曽根中生監督の特集上映「消えゆく曽根中生!?」を行う。

曽根中生監督は大学卒業後、1962年に日活に入社。映画「壁の中の秘事」(1965年、若松孝二監督)の脚本家として頭角を現す。1971年に日活がロマンポルノをスタートするとともに「色暦女浮世絵師」で監督デビューし、以後、ポルノ作品を多数手がける。また1966年ごろ、助監督であった曽根氏の呼びかけで、脚本作りを中心とした映画創作集団「具流八郎」を結成。日活同期の大和屋竺、山口清一郎、榛谷泰明、岡田裕(現・アルゴピクチャー代表)のほか、映画界の重鎮である鈴木清順、美術監督の木村威夫や脚本家の田中陽造がメンバーとして参加。1967年には「具流八郎」脚本、鈴木清順監督で「殺しの烙印」(宍戸錠主演)が映画化され、興行的に思わしくなかったものの、アバンギャルドなアート作品として映画ファンに高い支持を受けた。その後、この作品がもとで鈴木清順監督の日活解雇問題が噴出するなど、世論を巻き込む騒動へと発展した。

今回の特集では脚本を手がけた「壁の中の秘事」、社会的な問題となった「殺しの烙印」のほか、ロマンポルノ時代の「(秘)女郎市場」(1972年、片桐夕子主演)、「天使のはらわた 赤い教室」(1979年、水原ゆう紀主演)など全18作品が上映。中でも、どおくまんのギャグ漫画を映画化した「嗚呼!!花の応援団」シリーズは、具流八郎のメンバーで、最近では「ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜」(2009年、根岸吉太郎監督)の脚本を手がけた田中陽造と曽根監督がタッグを組んだ作品として人気が高い。

1990年以降、曽根監督は忽然と業界から姿を消し、様々な憶測を呼びながらも未だに消息は不明。20年を経た今日、曽根監督は伝説となりつつある。ちなみに特集タイトルの「消えゆく曽根中生!?」は、消息不明の曽根監督をひっかけたものではなく、映画作品のデジタル保存化が進む中で、配給会社に保管されているフィルムが大量に廃棄処分されている現状を捉えたものだそうだ。事実、今回の特集に際し、シネマヴェーラが配給会社へ上映を申し入れたところ、廃棄対象となっていた曽根作品数本の処分が当面猶予されたそうである。今回の特集上映は曽根監督の足跡を辿るとともに、フィルムで曽根作品が観られる貴重なチャンスと言えるかもしれません。上映期間は今月29日まで。

特集上映「消えゆく曽根中生!?」
画像=『(秘)女郎市場』より
○期間:2010年1月9日(土)〜 1月29日(金)
○会場:シネマヴェーラ渋谷
○料金:
2本立て上映(入れ替え無し)
一般1400円、シニア・会員1000円
大学高校生800円、中学生以下500円

○上映:全18作品
『色情姉妹』
『天使のはらわた 赤い教室』
『壁の中の秘事』
『殺しの烙印』
『(秘)女郎市場』
『実録 白川和子 裸の履歴書』
『不良少女 野良猫の性春』
『大人のオモチャ ダッチワイフ・レポート』
『わたしのSEX白書 絶頂度』
『嗚呼!!花の応援団』
『嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊』
『不連続殺人事件』
『新宿乱れ街 いくまで待って』
『博多っ子純情』
『太陽のきずあと』
『悪魔の部屋』
『唐獅子株式会社』
『ブレイクタウン物語』

※上映日程につきましては、上映館へお尋ねください。

画像:『(秘)女郎市場』(1972年)

(2010/01/08)

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