ユーロでワイズマン作品18作を一挙に上映(〜9/25)
「現存の最も偉大なドキュメンタリー作家」と称されるフレデリック・ワイズマンの特集上映会「ワイズマンを見る/アメリカを観る」が現在、渋谷・ユーロスペースで開催されている。1930年生まれのフレデリック・ワイズマンは、イェール大学大学院卒業後、弁護士として活動を始める。やがて軍隊に入り、除隊後、弁護士業の傍ら大学で教鞭をとるようになるが、63年 にシャーリー・クラーク監督作品「クールワールド」をプロデュースしたことから映画界と関係ができ、67年、初の監督作となるドキュメンタリー「チチカッ ト・フォーリーズ」を発表。マサチューセッツ州で公開禁止処分となるが、その後も社会的な組織の構造を見つめるドキュメンタリーを次々と制作する。71年 に現在も拠点とする自己のプロダクション、ジポラ・フィルムを設立。以後、劇映画「セラフィータの日記」(82)「The Last Letter」(02)も含めてを、精力的に創作活動を続けている。
同上映会は、最新作「パリ・オペラ座のすべて」の公開を記念したもの。巨匠ワイズマンが見つめ続けた現代のアメリカの姿を、伝説の問題作「チチカット・フォーリーズ」(67)、日本初公開作品「エッセネ派」(72)、上映時間6時間に及ぶ超大作「臨死」(89)、華麗なる 「BALLET アメリカン・バレエ・シアターの世界」(95)など、18作品を通して伝える。
「チチカット・フォーリーズ」は、マサチューセッツ州にある精神異常犯罪者のための州立刑務所マサチューセッツ矯正院の日常を克明に描いた作品。収容者が、看守やソー シャル・ワーカー、心理学者たちにどのように取り扱われているかが様々な側面から記録されている。合衆国裁判所で一般上映が禁止された唯一の作品であり、 永年に渡る裁判の末、91年にようやく上映が許可された。
日本初公開となる「エッセネ派」は、ベネディクト会エッセネ派の僧院の日常を追った作品。個人の要求と宗教組織としての論理の対立、信仰の問題など、日々の生活の中で修道士たちが対処しなければならない数々の問題が浮かび上がる。
『ワイズマンを見る/アメリカを観る』
©Zipporah Films
開催場所:ユーロスペース
開催期間:2009年9月12日〜2009年9月25日
上映スケジュール
9月12日(土)14:00『チチカット・フォーリーズ』/16:00『高校』/17:45『福祉』
9月13日(日)13:30『法と秩序』/15:30『病院』/17:30『BALLET アメリカン・バレエ・シアターの世界』
9月14日(月)14:00『エッセネ派』/16:00『霊長類』/18:30『肉』
9月15日(火)13:30『軍事演習』/16:00『モデル』/18:40『ストア』
9月16日(水)14:00『メイン州ベルファスト』/19:00『チチカット・フォーリーズ』
9月17日(木)14:30『DV−ドメスティック・バイオレンス』/18:00『DV2』
9月18日(金)14:00『聴覚障害』/17:00『州議会』
9月19日(土)14:00『臨死』
9月20日(日)14:00『BALLET アメリカン・バレエ・シアターの世界』/17:30『DV−ドメスティック・バイオレンス』
9月21日(月)14:00『DV2』/17:00『州議会』
9月22日(火)14:30『法と秩序』/16:30『高校』/18:30『肉』
9月23日(水)14:30『病院』/16:30『チチカット・フォーリーズ』18:30『エッセネ派』
9月24日(木)13:30『福祉』/16:40『霊長類』/18:40 『ストア』
9月25日(金)14:00『軍事演習』/16:30『モデル』/19:00『エッセネ派』
(2009/09/14)