ポーランドの巨匠キェシロフスキ監督の特集上映会、ユーロで(6/20〜)
ユーロスペースでは、6月20日から、ポーランドの巨匠クシシュトフ・キェシロフスキ監督の軌跡をたどる特集上映会「キェシロフスキ・プリズム」を開催している。1941年ポーランド出身のキェシロフスキ監督は、全10話からなるTVシリーズ「デカローグ」(1988年)、「自由、平等、博愛」というフランス国旗の象徴をテーマに構想された三部作「トリコロール」(1993年〜1994年)などで知られる映画監督。「内部に深く入り込んで現実をとらること」をテーマに真実を切り出した作品は、独特の美しさを讃えて多くの女優から指示を受けたが、54歳の若さで急逝している。
同上映会では、キェシロフスキ監督の没後10年を記念して作られた記録映画「スティル・アライヴ」(2005年、マリア・ズマシュ=コチャノヴィチ監督)とともに、日本未公開の5作品を含む19作品を一挙上映する。
「スティル・アライヴ」は、キェシロフスキ監督自身の貴重な声、イレーヌ・ジャコブやジュリエット・ビノシュなど監督ゆかりのスタッフ、友人らの証言から、20数作品本に及ぶキェシロフスキ監督の映画制作の変遷を辿るドキュメンタリー。「内面に迫りたい」「人間の真実を描きたい」とするキェシロフスキの映像世界の秘密を探る。
初公開されるのは、権利関係上DVD発売が出来ないこともあり、上映自体貴重な機会となっている5作。20歳の学生と結婚する17歳の少女のドキュメンタリーで、かなり演出された出産シーンが特徴の「初恋」(1974年)や、芸術少年の理想と現実を伝える自伝的作品「スタッフ」(1975年)、1976年の実際のポーランドの暴動事件を描いた再現ドキュメントで、上映禁止処分を受けた「短い労働の日」(1981年)など。
監督の誕生日である6月27日、同館では和久本みさ子さん(映画評論家)、関口時正さん(東京外国語大学大学院 ポーランド文化論教授)を招いてのトークイベントを予定している。18:45「スティル・アライブ」上映後。
『キェシロフスキ・プリズム』
上映場所:ユーロスペース
上映期間:2009年6月20日〜2009年7月17日
12:25/14:40/16:45/19:00
※上映時間が定時でない回あり。詳細は施設HPをご覧ください。
(2009/06/22)