TIFF・映画で感じるアジアの情勢
現在渋谷Bunkamura、六本木ヒルズをメイン会場に、第21回東京国際映画祭が開催中である。本日(10月23日)のBunkamuraでの上映は、ル・シネマ1・2にて計7本。注目したいのは、「アジアの風」部門より、パレスチナ出身の映画作家として旺盛な活動を続ける名匠ラシード・マシャラーウィ監督の『エルサレム行きチケット』(16:40〜)、『Waiting』(19:30〜)の2本である。2002年に制作された『エルサレム行きチケット』は、ヨルダン川西岸で子ども向け移動映画館を経営する男の話。エルサレムでの上映会を企画するが、アラブ系住民とユダヤ系住民との確執や、ラマッラーとエルサレムの間にある悪名高いカランディア検問所の通過という難題が待ち受ける。また、2005年に制作された『Waiting』では、ガザに建設中のパレスチナ国立劇場に俳優を確保するため、撮影隊がヨルダン、シリア、レバノンのパレスチナ難民キャンプを巡る巡回オーディションを実施。俳優のオーディションに押し寄せた、演技とは無縁の難民キャンプの住人たちは、カメラの前で「待つ」ことを演じよと命じられる…。というストーリー。
上記2作からわかるように、ラシード・マシャラーウィは、アジアの中でも特に緊張感の高まる地域で、「越境」「待機」「映画」をテーマに映画を撮り続ける名監督だが、今回の2作の上映終了後には、その監督本人と、俳優アリーン・ウマリを招いてのティーチ・インも行われるとのこと。
是非この機会に、娯楽だけではない映画の価値を確認したい。
※ゲスト及びスケジュールは変更の場合があります。
画像『エルサレム行きチケット』
(2002年/パレスチナ/フランス/オーストラリア/オランダ/85分)
監督:ラシード・マシャラーウィ
出演:ガッサン・アッバス、アリーン・ウマリ、ジョージ・イブラヒム
『第21回東京国際映画祭』
メイン会場:六本木ヒルズ、Bunkamura
開催期間:2008年10月18日〜2008年10月26日
主 催: 財団法人日本映像国際振興協会
公式HP: 第21回東京国際映画祭
※それぞれの作品のチケット購入方法は、公式HPをご参照ください。
(2008/10/23)