JR渋谷駅西口からセルリアンタワーを左手に見ながら、国道246号線を道玄坂上まで向かう途中、その右手に広がる敷地(約4,128平方メートル)の開発が「南平台プロジェクト」だ。
もともと、このエリアには東急不動産の本社があった「新南平台東急ビル」(1974年竣工、地上9階)、南平台東急ビル(1958年竣工、地上10階)、渋谷TODビル(1989年竣工、地上10階)、廣井ビル(1971年竣工、地上7階)の4棟が建っていたが、今回のプロジェクトでは一体的に建替える計画となっている。
今まで渋谷エリアには大規模オフィスビルが少なく、渋谷発ベンチャー企業が成長し、次のステップに進む際に、その受け皿を渋谷で見つけられないことも珍しくなかった。こうした大規模オフィスの需用に応えるべく、同プロジェクトでは高さ約107m、地上21階の大規模なオフィスビル(延床面積約46,954平方メートル)が誕生する。フロア構成は2階にオフィスエントランス・ラウンジ、3・4階の低層部にはインキュベートオフィス等の「産業支援施設」を設置し、渋谷発のビジネス・企業の育成やクリエイティブ・コンテンツ産業の充実を図っていく。
5〜20階は1フロア約530坪を確保したオフィス。各階にはオフィス共用部から直接出入りできる「グリーンテラス」が設けられ、明るく開放感に満ちた職場環境を提供。最上階(21階)には、渋谷の中心街が望める「スカイテラス」を設置し、地上100mに緑に囲まれた憩いの空間が生まれるという。
開業は2019年3月頃を予定。駅中心地区の再開発と共に大規模オフィスが徐々に増え、ビジネスワーカーを中心に渋谷の昼間人口が大幅に増加していくことが見込まれる。