「道玄坂一丁目駅前地区」は、JR渋谷駅西口の向かい「東急プラザ渋谷」跡地および隣接するエリア。「Warm Japan を、道玄坂一丁目から。」を開発ビジョンに掲げ、高さ約103m、地上18階建ての複合施設の建設と共に、あたたかいおもてなしで、魅力ある渋谷の街づくりを進めていくという。高層部にはハイグレードオフィス、中低層部には街のにぎわいに貢献する商業施設、1階の一部には空港リムジンバスの発着場を含むバスターミナルが設けられる。国内外の来街者を対象とした「観光支援施設」の整備も行い、東京五輪の開催に向け“都市型観光の拠点”としてのカラーを打ち出すなど、街の国際競争力を高め、都市再生の一翼を担う拠点として期待される。
施設1階に、国際空港へのダイレクトアクセスを可能にする空港リムジンバス発着場を含むバスターミナルを整備。国内外の観光客や来街者を対象とした「観光支援施設」を整備して「都市型観光拠点」としての機能を高める。施設内には「外貨両替施設」や「観光案内施設」など、観光客に向けたサービスを併設し、渋谷の街の国際競争力を高めていく。
施設内にはクリエイティブ・コンテンツ産業などの起業家、日本に進出する外国企業などを対象とした小規模オフィス。さらに屋上庭園および飲食店を併設させ、緑に囲まれた空間の中でクリエイティブな発想を促進していくという。
「道玄坂一丁目駅前地区」の商業施設とJR渋谷駅との間には、広く安全な地上部アクセスと歩行者デッキを整備し、移動の利便性を向上。桜丘方面も含めた駅西側の街へのスムーズな回遊動線が形成される。また地上部とデッキレベルを縦動線でつなぐ「アーバン・コア」も備え付けられ、利便性や安全性を両立させる歩行者優先の環境が整う。そのほか、商業施設が集積する駅周辺ながら、荷捌きのスペースがなく、路上荷捌きが以前より地域の課題とされているが、今回の再開発に伴い、建物地下に「共同荷捌き施設」の整備も進み、歩行の快適性・街の回遊性を高め、歩行者を中心としたまちづくりの実現を目指す。単に建物を建てるだけに留まらず、「歩行者ネットワーク」などインフラの根本的な見直し・改善が同時に図れる点も、大規模な再開発の魅力といえるだろう。