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うつし世の静寂に

上映・公演は終了しました。

2010年/日本/96分/配給=ささらプロダクション

大都会の一角で、人も神様も居場所を探している?
文化庁映画賞に輝いた前作『オオカミの護符』から2年。
人の絆が薄れ、環境問題を抱えた現代人に、ふたたび多摩丘陵の一角から「人と風土の関係」を問う。

舞台は、都心から多摩川を渡った川崎市北部。多摩丘陵の一角をなすこの土地には京王線、小田急線、東急田園都市線、東急東横線が並行して走り抜け、広大な住宅街に暮らす人々を日々都心へと送り出す。彼らは「川崎都民」あるいは「新住民」と呼ばれている。一方、この鉄道の狭間には、土地の神々や先祖に素朴な祈りを奉げてきた「旧住民」のお百姓の暮らしがある。様変わりする暮らしの中にあっても、代々受け継がれてきた伝承を守り続ける人々がいる。
「“講” は、今に生きる者だけが集うものではない」と、古老は言った。古来、日本列島に暮らす庶民は現世に生きる人間の意志だけでものごとを決めることを慎んできた。神や仏が同座する場に人々は集い、風土や先祖とつながりあってきた。こうして土地に根ざしてきた人々は、「環境問題」や「自然保護」を口にすることはない。自らの行いを主張するでもなく、誰にほめられようとするでもなく、ひたむきに祈りをもって風土と共にあり続け碩ようとしている。
失われゆく風土になおも寄り添うように、土地の人々の思いはあふれ、明治政府の命じた「神社合祀」によって社が失われ、森だけが残された鎮守の杜でおよそ百年ぶりに、「獅子舞」の奉納が実現されていく。明治以降、近代化への舵が大きく切られて久しい今なお、庶民の祈る姿は私たちの心を捉えて離さない。

ドキュメンタリー

監督:由井英

料金:施設参照

※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。

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