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キェシロフスキ・プリズム アンコール

上映・公演は終了しました。

配給:ワコー、グアパ・グアポ/©TELEWIZJA POLSKA S.A. 2009 

『トリコロール』三部作、『デカローグ』『ふたりのベロニカ』などの傑作を遺し、その芸術活動の絶頂期に54歳という若さで急逝したポーランドの巨匠クシシュトフ・キェシロフスキ監督。その軌跡をたどるドキュメンタリー映画『スティル・アライヴ』と、貴重な初期未公開作品を初公開するとともに、人間の「感情」と様々な「愛」のかたちを見つめ続けたその作品群を一挙特集上映。



「われわれの映像文化に影響を及ぼす真のコペルニクス的革命である」
ヨーロッパでクシシュトフ・キェシロフスキ監督がこのような評価を受けたのは、1979年、彼が『アマチュア』を作り、モスクワ国際映画祭でグランプリを受賞した頃であった。
ドキュメンタリーにドラマを混在させて、一度カメラを手にした男が、どこまでも真実を見たいと、カメラを自分に向けるラストは、当時のキェシロフスキの心を表していた。なによりも人間の真実を撮りたいからドキュメンタリーを作る。キェシロフスキの映画製作の原点は、まずそこから出発していたはずだったが、そのドキュメンタリーこそがしばしばキェシロフスキを裏切った。
たとえば『初恋』(’74)で17歳の少女の出産シーンを撮ったとき、真実を撮ったと思ったそのシーンには、すでに少女の真実が消えているのに気がついた。この少女の真実はどこにあるのか。キェシロフスキの模索は続く。一度、完成したドキュメンタリーを解体して改めてドラマとして演じたり、さらには新しい現実を作意的に作ったり・・・。そうして生み出したのが、『アマチュア』であったが、キェシロフスキは、それらを発展させてついにドラマにたどりつく。
キェシロフスキは、他の誰もが踏みこむことができない究極の真実が存在するところ?それは死であり、愛の場所であることを知る。キェシロフスキが、純粋感情と呼ぶ美しい感情が生まれるところである。『デカローグ』『ふたりのベロニカ』『トリコロール』はそれらを描いて、世界中の賞を受賞、女たちをとらえ続け、永遠の愛の聖書としていまなお愛され続けている。今回、上映される未公開の作品は、そのキェシロフスキの純粋感情の萌芽を伝えて、彼のプリズムを初々しく輝かせるものである。

■ドキュメンタリーからドラマへと移行していく時期の貴重な日本未公開作品を初公開
※今回上映することがかなった日本初公開の作品群は、権利関係上DVD発売が出来ないこともあり、上映自体が貴重なものとなります。

『地下道』Prejscie podziemne 1973年/ポーランド/29分/35mm/ドラマ
監督・脚本:クシシュトフ・キェシロフスキ、イレネウシュ・イレディンスキ 出演:テレサ・ブジシュ=クシジャノフスカ、アンジェイ・セヴェルィン
ワルシャワ中央駅の地下道。妻との不仲をとり戻そうと、一角で妻と一夜をともにする男。そんな2人を覗き見する人。ナレーションはキェシロフスキ自身。

『初恋』Pierwsza milosc 1974年/ポーランド/52分/ベーカム/ドキュメンタリー
監督:クシシュトフ・キェシロフスキ
17歳のヤチカ。妊娠がきっかけで20歳の学生と結婚することに。ドキュメンタリーとはいえかなりの演出が加えられ、私的な出産シーンに微妙な反応を持つ。

『スタッフ』Personel 1975年/ポーランド/67分/ベーカム/ドラマ
監督・脚本:クシシュトフ・キェシロフスキ 出演:ユリウシュ・マフルスキ、ミハウ・タルコフスキ
映画演劇技術学校で学び、衣装係の仕立屋となる少年ロメクが味わう芸術の理想と現実。ヴロツワフのオペラ座に映画大学生も加わっての撮影。自伝的作品。

『平穏』Spokoj 1976/ポーランド/82分/ベーカム/ドラマ
(※政府の検閲により一般公開は1980年)
原作:レフ・ボルスキ 監督・脚本:クシシュトフ・キェシロフスキ 出演:イェジ・シュトゥル、ダヌタ・ルクシャ
3年の刑を終えて出所した平凡な男の不自由。彼の夢は「女、子供、マイホーム」。小さな町での小さな願望は実現できず、映画じたいも公開禁止に。

『短い労働の日』Krotki dzien pracy 1981年/ポーランド/74分/ベーカム/ドラマ
(※政府の検閲により上映禁止。キェシロフスキの死後、1996年にテレビ放映された)
監督・脚本:クシシュトフ・キェシロフスキ ハンナ・クラル 出演:ヴァツワフ・ウレヴィッチ タデウシュ・バルトシク
1976年、ラドムで、食料価格の高騰により暴動が起き、ポーランド全土に広がる。が、事件の真髄をとらえたこの再現ドキュメントは上映を差し止められる。

特集上映・映画祭

監督:クシシュトフ・キェシロフスキ

料金:一般1,500円
大学・専門学校生1,300円
会員・シニア1,100円
高校生800円/中学生以下500円

※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。

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