失われた肌
上映・公演は終了しました。

2007年/アルゼンチン・ブラジル/114分/配給:アット エンタテインメント/© 2007 K&S Films S.A. / HB Filmes Ltda.
僕は今でも君の一部なのか−。
幼い頃からの恋人で結婚12年目の若き翻訳家リミニ(ガエル・ガルシア・ベルナル)と妻のソフィアに別れが訪れた。寂しさを埋めるように、次々に女性たちと肌を合わせるリミニ。片や、ソフィアはリミニを失った喪失感が次第に大きくなり、リミニに異常な執着を見せ始める。別れから数年を経ても、不意に現れては常軌を逸した行動でリミニの周囲をぶち壊し、家族、仕事、記憶能力まで全てを奪っていく。そんなソフィアを疎みながらも、やはりソフィアがどこか自分を形成する一部のように感じてしまうリミニ。そんな深く激しすぎるふたりの愛の行く末は・・・。
リミニと元妻ソフィアの長い過去(=原題El Pasado)を象徴するものとして、ストーリーの冒頭と結末に2人の膨大な写真が登場する。過去と向き合わず写真を整理しようとしないリミニをソフィアが追いつめ、リミニは記憶まで失うが、リミニがついに写真を整理する時に過去は終わり2人の関係も終わる。
巨匠ヘクトール・バベンコ監督が描く、深く激しい愛の物語
極限まで追いつめられた俳優ガエル・ガルシア・ベルナル
誰も愛する人を所有することはできない。
自分と相手の肌の境目さえ分からなくなるほど長い時を共有した二人でも。
ただ、半身を失った哀しみは、バランスを失い、愛は大きな歪みと傷跡へ姿を変える・・・。
出会う全ての女性たちをその魅力の虜にし次々に愛を交わしながらも、かつての妻ソフィアの狂気に翻弄される若き翻訳家リミニを演じるのは実力派俳優ガエル・ガルシア・ベルナル。全てを奪われ、それでもなお、半身のような彼女を切り捨てることもできず、苦悩し続ける劇中のベルナルは常に知的な哀しみを漂わせ、その姿は悩ましい美しさをもって観客を魅了する。
監督は「蜘蛛女のキス」でアカデミー賞監督賞にノミネートされたアルゼンチン生まれブラジル人の孤高の天才監督ヘクトール・バベンコ。同作でウィリアム・ハートにアカデミー賞主演男優賞受賞、同じく監督作「黄昏に燃えて」ではジャック・ニコルソンとメリル・ストリープにアカデミー賞主演男優賞・女優賞のダブルノミネートをもたらしている。最高峰の名優たちを更に極限まで追いつめ、ハイレベルな演技力と集中力を引き出すバベンコ監督の手法は本作でも遺憾なく発揮され、そしてベルナルも見事その要求に応えた結果、愛の本質を、男女の関係性にとどまらず人間性までむき出しにするほど残酷に追求した、深く激しい愛の物語が誕生した。
主に撮影されたのはアルゼンチン、ブエノスアイレス。南米にありながら、ヨーロッパのような雰囲気のエキゾチックな町並みを舞台に、男女の歪んだ愛が冷たく映し出される。
洋画
監督:ヘクトール・バベンコ 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、アナリア・コウセイロ、モロ・アンギレリ、アナ・セレンターノ、マルタ・ルボス
料金:施設参照
※表示されている料金は全て税込みです。
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