空とコムローイ 〜タイ、コンティップ村…
上映・公演は終了しました。

2008年/日本/90分/配給:パンドラ/©tristellofilms
タイの最北端の街メーサイ。麻薬や、人身売買の危険にさらされた山岳民族アカ族の子供と女性達約150人が、家族のように暮らしている。タイ語や算数、アカ族の伝統的な刺繍を学び、自立した生活ができるように、約30年前からイタリア人のペンサ神父、タイ人女性ノイさんが彼らを見守ってきた。どんな小さな子もただそこに生きているだけでいいという空気の中で
互いに助け合う子供達の姿を見て、都会の生活でこわばった「私」の心が、なごんでゆく。
ノイさんは、この施設の子供や女性達ばかりでなく、近くに住むアカ族の女性達にも仕事を提供している。売春や麻薬密売に従事しないように。「私はみんなに自尊心を持ってもらいたいの。それは、一番大切なことだわ。働くことによって尊厳が生まれるのよ。」おばあさん達も小さな畑で野菜を作っている。タイ語がわからない「私」も、耳の不自由なおばあさんや子供達に話しかけられ、次第に心が開かれていく。
子供達の故郷、山奥のアカ族の村をペンサさんが訪れると、たくさんの村人が集まってきて、握手で歓迎する。その村のひとつ、アボド村で大火事が起こり、19軒もの家が丸焼けになってしまった。施設で働いている、アパという女の子のおじいちゃんも燃えている家に何かを取りに戻り、帰らぬ人となってしまった。わらぶき屋根の家は焼け焦げた柱を残すばかりで、せっかく収穫した大切な米も黒焦げになっていた。
この施設を卒業したユイは、新しい家庭を作りかけた矢先、エイズに感染していることがわかった。自分にもしものことがあっても娘のファがちゃんと育つように、ユイはこの寮に帰って、みんなと暮らし始めた。しかし、翌年、ユイは32歳で2歳のファを遺して亡くなる。ペンサさんは、ユイがファに会いたがったのに、ファを連れて行けず、かわいそうな事をしたと話していた。ユイの痛ましい姿ではなく、美しい笑顔をファに覚えていてほしかったからだった。ファは、ペンサさんに聞いた。「おじいちゃん、お母さんはどこ?」 「土の中にいるよ」 「ちょっと開けて見せて?」
ファは、ノイさんやたくさんの仲間にかわいがられて、年々成長していく。カメラの前で、猫を踊らせてみせたり、友達とけんかをしたり・・・ユイのように、夫からエイズに感染してしまった女性が小さな赤ちゃんを連れて相談にやって来た。ファは嬉しそうに赤ちゃんの世話を焼いている。「私」は、ファの成長を見届ける事ができなくなったユイの気持ちを思い、ファの命をみつめていたいと、コンティップ村での撮影を続けた。
ファは9歳に成長し、再婚してしまったお父さんが会いに来るのを待ちながら、街の小学校で寮生活をしている。ファだけがお母さんのようなノイさんに甘えていては、他の子供がかわいそうだからとノイさんは語った。卒業生の中には、村で子供達を教えたいという希望を持って大学に進学する子もいる。子供達は、いつか自立して、ここを飛び立つ日まで、隣人と共に生きる心を育みながら、かけがえのない日々を生きている。
ドキュメンタリー
監督:三浦淳子
料金:施設参照
※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。







