妄執、異形の人々III
上映・公演は終了しました。

photo:『女体渦巻島』1960年/日本/©国際放映-1
■上映作品
『青春トルコ日記 処女すべり(ニュープリント)』公開:1975年
監督:野田幸男 主演:山川レイカ、荒木ミミ、岡田奈津子、殿山泰司、佐藤蛾次郎
青森から集団就職で東京へやって来たクラ子は、工員からの輪姦を受けてキャバ嬢に転身、やがてトルコ・桃山城で働くようになる。クラ子はそこの上客・石川から五百万円を借りるが石川は倒産し一家心中。生き残った娘・弘美はクラ子への復讐に執念を燃やす。当時助監督としてついた澤井信一郎監督も断言する幻の傑作!
『暗号名黒猫を追え!』公開:1987年
監督:井上梅次、岩清水昌宏 主演:柴俊夫、榎木孝明、国広富之、高岡健二、山村聡、中島ゆたか、田中美佐子、本郷功次郎
「スパイ天国」日本で暗躍する「B連邦」のスパイと「北方共和国」の工作員による様々な工作活動と、それに立ち向かう公安警察との攻防を描いた問題作。現実に日本で起こった数々のスパイ事件をモデルに物語は展開する。能登半島沖の海上で撮影された、実際の不審船事件を再現した迫力のシーンは必見!「スパイ防止法案」制定のためのキャンペーン映画であったが、上映阻止の反対運動を受け映画館での上映を果たすことはできなかったため、今回が初の劇場公開となる。
『海人舟より 禁男の砂』公開:1957年
監督:堀内真直 主演:大木実、泉京子、石浜朗、山鳩くるみ、瞳麗子、諸角啓二郎、飯田蝶子、坂本武
芥川賞受賞作『海人舟』の映画化。昔の恋人・ナギを仲間の民三に奪われた作治は、五年ぶりに新浜部落へ帰ってきた。久々の再会にも関わらず「もう離れない」と作治に言い寄るナギ…。続々と登場するアヤシイキャラたちが繰り広げる、昼ドラ的愛憎劇!本作であばずれの海女さん・ナギに扮する泉京子は、以降“海女女優”と呼ばれることとなった。
『ガス人間第1号』公開:1960年
監督:本多猪四郎 主演:三橋達也、八千草薫、土屋嘉男、佐多契子、伊藤久哉、田島義文、小杉義男
連続強盗殺人が起こるが、現場は完璧な密室。手掛かりをたどると春日流舞踊の家元・藤千代の家にたどり着く。平凡に暮らしていた水野は人体実験のために異形の人となり、落ちぶれた藤千代のために悲しき犯罪を重ねるのであった…。東宝の特撮技術と本多猪四郎の演出による重厚な人間ドラマが融合し、「変身人間シリーズ」の中でも最高傑作の呼び声も高い1本。
『女体渦巻島(16mm)』公開:1960年
監督:石井輝男 主演:吉田輝雄 、三原葉子、天知茂、万里昌代、星輝美、城実穂、若水清子、吉田昌代
香港を拠点に展開する麻薬組織のボス・陳の情婦である百合は、組織の拠点となっているキャバレーを営む。そこへ元・恋人で凄腕スナイパーの信彦が乗り込んで来きて…。キャバレーでのダンスシーンにあなたもクラクラ。この後様々な傑作、怪作を生む、輝男&輝雄が初コンビを組んだアクション劇!怪しすぎる天知茂、初々しい吉田輝雄の演技も見逃せない!
『電送人間』公開:1960年
監督:福田純 主演:鶴田浩二、白川由美、平田昭彦、河津清三郎、土屋嘉男、中丸忠雄
東宝の「変身人間シリーズ」第2弾。遊園地のアトラクション内の殺人現場から、犯人の姿が忽然と消えた。手がかりは被害者の持っていた「軍用行李二号」というメモと、現場に落ちていた針金だけ。軍用行李二号に収められた金の延べ棒の行方とは、そして犯行現場から姿を消すためのトリックとは!?電送機の未来感覚溢れる特撮に注目!
『大虐殺』公開:1960年
監督:小森白 主演:天知茂、北沢典子、細川俊夫、沼田曜一
大震災が起こった。この混乱に乗じて甘粕大尉らは、朝鮮人弾圧や社会主義の一掃を企てる。次第に軍部の暴挙は悪化し、遂にはアナキストのリーダー大杉栄らを殺害する。師匠を殺された古川は葬式の夜、大杉の愛娘エマちゃんと二人『月の砂漠』熱唱しつつ、軍部への復讐を心に誓うが…。楽しそうに残虐行為を繰り返す沼田曜一の怪演っぷりと、シリアスな表情でドジを踏みまくる天地茂の迷演が見どころ!
『鯨神』公開:1962年
監督:田中徳三 主演:勝新太郎、本郷功次郎、藤村志保、江波杏子、高野通子、藤原礼子、志村喬、竹村洋介、杉田康
過去何百人もの命を奪った「鯨神」と呼ばれる巨大鯨。祖父、父、兄を殺された九州和田浦のシャキは自らの手で鯨神を倒さんとする。そこに紀州男も名乗りを挙げた。男たちは鯨神と猛烈な死闘を繰り広げるが…。神殺しをめぐる村民たちの異様な雰囲気と、本郷・勝のエネルギッシュな演技に目を見張る、田中監督お気に入りの一本。
『武士道残酷物語』公開:1963年
監督:今井正 主演:中村錦之助、東野英治郎、渡辺美佐子、荒木道子、森雅之、有馬稲子、加藤嘉 木村功
妻の京子は睡眠薬を飲み、救急車で運ばれる。夫の飯倉進は京子を看病するうちに母が亡くなった時に京都の寺で読んだ日記のことを思い出す。そこには飯倉家の先祖たちの血塗られた歴史が…。武士からサラリーマンまで、錦之助は七役を演じ分け、暴君に責められ、腹切り連発!ベルリン映画祭で金熊賞受賞を受賞。
『生首情痴事件』公開:1967年
監督:小川欽也 主演:鶴岡八郎、火鳥こずえ、高月絢子、泉田洋志、泉ゆり、冬木喬三、椙山拳一郎
財産を目当てに、夫は妻に睡眠薬を飲ませて線路に放置し轢殺。この自殺に見せかけた凄惨な殺人事件以来、未発見の妻の生首が、怨霊となって夫とその愛人に復讐を始めた…!神経衰弱的恐怖演出、転がる生首、クライマックスの大乱闘からも目が離せない、これが噂の大蔵映画。
『吸血髑髏船』公開:1968年
監督:松野宏軌 主演:松岡きっこ、西村晃、入川保則、岡田真澄、内田朝雄、小池朝雄、山本紀彦
金塊を積んだ貨物船・竜王丸が海賊に占拠され、新婚旅行中の依子は陵辱された挙句、夫(西村晃)と共に殺されてしまう。数年後に依子の双子の妹・冴子は沖で竜王丸を発見し、姉の亡霊が目の前に現れる…。西村晃は夫役で妻に生血の輸血を試みたり、死体から劇薬を発明したりと、今年も日本のロン・チェイニーの名に恥ずかしくない大活躍!
『怪談 蛇女』公開:1968年
監督:中川信夫 主演:河津清三郎、山城新伍、根岸明美、賀川雪絵、月丘千秋、桑原幸子、西村晃
明治初期、北陸。小作人の弥助、妻のすえ、娘のあさは、地主である大沼家による過酷な仕打ちをうけ悲惨な最期を遂げた。やがて大沼家に蛇の影を伴ったすえの亡霊が現れる。すえは大沼の庭に紛れ込んだ一匹の蛇を助けたことがもとで殺されたのだった。恨みと妄執渦巻く蛇の群れ。新妻の皮膚を蛇の鱗に変えるなど、エロとグロをさり気なく取り入れた演出もおつな中川信夫の一本。
『とむらい師たち』公開:1968年
監督:三隅研次 主演:勝新太郎、伊藤雄之助、藤村有弘、藤岡琢也、財津一郎、西岡慶子、
仏の心を忘れた既製葬儀会社に憤り、自ら仲間たちと国際葬儀協会を創設したガンめん。死顔美容、デスマスク、テープレコーダー遺言、水子地蔵の建立と、奇抜なアイディアで軌道に乗る「国葬」だったが、仲間が金の亡者となり、ガンめんは一人で仏の万博「葬儀博覧会」を開催すべく地下に潜るのだった。最後は、まさにカタストロフ…の一本!
『無人列島』公開:1969年
監督:金井勝 主演:串田和美、竹田郁、佐沢博、新井純
畸形の少年・日出国は、尼僧からの折檻と淫らな行為の末、背中に不気味な瘤をもった。やがてそこから男児が生まれたが、赤子は日出国の背中とくっついたまま育っていった。日出国は背中の子供に対して知的劣等感を感じはじめ、ある日自分を無能呼ばわりしたその子供を殺してしまう。当時の時代背景と金井勝の妄想が交じり合い見るものに迫る!
『悪魔が呼んでいる』公開:1970年
監督:山本迪夫 主演:酒井和歌子、新克利、大滝秀治、藤木孝、原田力、西沢利明、北林谷栄
江原ユリはある日突然職場から解雇を言い渡された。その後恋人からも絶交され、アパートからも放り出され、預金通帳も盗まれる。ある日突然、否応なく複雑怪奇な陰謀に巻き込まれる恐怖が、無駄のない演出力で描かれつつ、随所で爆笑必至な注目作。大滝、藤木らの怪演も作品に深みを与えている。
『闇の中の魑魅魍魎』公開:1971年
監督:中平康 主演:麿赤児、稲野和子、扇ひろ子、岡田英次、田代信子、佐々木愛、加賀まりこ、龍岡晋
幕末土佐の若き異端の絵師・金蔵の壮絶な半生。金蔵は、人々からきちがいと罵られていたが、母の強い薦めで江戸へ遊学し、絵を学び始める。しかし保守的な狩野派に失望し、金蔵自身も堕落する。三年後、金蔵は土佐に帰郷するが、そこでは既に革新運動が動き始めていた。状況劇場の麿赤児が金蔵を怪演し、中平康が自ら独立プロを興して撮った一本。
『忘八武士道 さ無頼』公開:1974年
監督:原田隆司 主演:伊吹吾郎、池玲子、天津敏、汐路章、川谷拓三、城恵美、林彰太郎、菅貫太郎、沼田曜一
『ポルノ時代劇 忘八武士道』の丹波御大に代わって伊吹吾郎、監督も石井輝男から原田隆司へバトンタッチされた続編。忘八者の元締・棚橋才兵衛人斬りの腕を見込まれ、仲間にひき入れられた素浪人・九死一生。遊郭の莫大な利益、総名主の座を巡って壮絶なバトルが展開される。忘れちゃいけない、女忘八者はひし美ゆり子から池玲子へ!
『東京ディープスロート夫人』公開:1975年
監督:向井寛 主演:田口久美、千葉哲也、室田日出男、渡辺文雄、南城竜也
人体改造を施され、喉に性感帯を移植された女が復讐に立ち上がる!モデルの久美にはプロボクサーの健一という恋人がいたが、暴力事件をきっかけに破局してしまう。久美は御曹司の英夫と結婚するも政界の実力者である父・武彦は久美の美貌に目をつけ…。当時、『エマニエル夫人』のヒットの余波をうけ作られた『東京エマニエル夫人』の田口久美をそのまま主演に迎えた。これぞ東映イズム!
『毒婦お伝と首切り浅』公開:1977年
監督:牧口雄二 主演:東てる美、橘由紀、広瀬義宣、汐路章、矢奈本邦二郎、西田良、小川純、笹木俊志
父・九右エ門の借金のかたに売られた娘・お伝。博徒の用心棒をしていた浅右衛門に無理やり体を奪われてしまう。賭博荒らしの一太郎が現れ、共に逃げることとなったお伝は追ってきた父を殴り殺してしまい、やがて次々と犯罪を重ねる。『俺たちに明日はない』に影響を受けたといわれる本作。転がり続ける男女の悲恋を妄執特集ではお馴染み?!の牧口雄二が描く。
『草迷宮』公開:1978年
監督:寺山修司 主演:三上博史、若松武、新高恵子、中筋康美、末次章子、福家美峰、蘭妖子
死んだ母の歌っていた手鞠歌に魅せられた少年が、歌に導かれるように放浪の旅にでる。泉鏡花の同名小説をもとに、寺山らしい極彩色に彩られ、現在と過去が交差する物語。もともとオムニバス映画「プライベート・コレクション」の中の一遍としてパリで公開されたもの。ヌード姿も話題となった三上博史のデビュー作品。
『丑三つの村』公開:1983年
監督:田中登 主演:古尾谷雅人、池波志乃、夏八木勲、原泉、五月みどり、田中美佐子、大場久美子
戦時下のある村で一番の秀才と言われた青年・犬丸継男は戦地で戦うことを希望していたが、結核のため村八分にあう。かつて夜這で関係を持っていた女たちや、恋人のやすよも離れていき…。怒り狂った男は、自らの力で村を阿鼻叫喚の戦場と化す!昭和13年実際に起きた津山事件、いわゆる津山三十人殺しを題材に作られた1本。
『スキャンティドール 脱ぎたての香り』公開:1984年
監督:水谷俊之 主演:小田かおる、上田耕一、大杉漣、佐藤恒治、麻生うさぎ、聖ミカ、MOMOKO、瀬川哲也
江戸時代から続く下着屋の娘・亜矢は自社デザインの下着を発表するため、ランジェリー喫茶を開店する。やがて亜矢と常連客の老紳士・村松の下着に対する価値観は共鳴し、二人を近づけるも、村松の正体は…。本作で脚本家デビューを果たした周防正行が同年、『変態家族 兄貴の嫁さん』で監督デビューを果たす。
『狂わせたいの(16mm)』公開:1998年
監督:石橋義正 主演:石橋義正、 岡本孝司、 分島麻実 、キララはづき、 木村真束、 砂山典子、 瀬戸美和世、 中西陽子、 芦田朋子 、薮内美佐子
ある気弱なサラリーマンが終電に乗ったことから幕あける悪夢のような狂気女難のシュールな一夜。山本リンダの「狂わせたいの」にはじまり、70年代にっぽん歌謡ポップスの星がずらりと並ぶ不条理ハイテンションミュージカル。こだわりの映像とパフォーマンス集団「ダムタイプ」のセクシーダンスにも要注目。
『実録外伝 ゾンビ極道(デジタル素材)』公開:2008年
監督:佐々木浩久 主演:小沢仁志、新藤栄作、木村栄 、増田未亜、室田日出男
組の抗争で虫けら同然に死んでいったチンピラヤクザ。伝説の武闘派ヤクザの墓に埋められたため、その怨念が乗り移り、ゾンビとなってあの世からカムバック!ナレーション、死亡時のテロップなど『仁義なき戦い』、『仁義の墓場』などの深作欣二作品にオマージュが込められた1本。室田日出男もでています!
『蒸発旅日記』公開:2003年
監督:山田勇男 主演:銀座吟八、秋桜子、清水ひとみ、住吉正博、藤繭ゑ、夕沈、飯島大介、近藤京三、伊藤博幸
今の生活から逃れようと蒸発を試みる漫画家の津部は、面識のない愛読者の静子と結婚すべく小倉へ向かう。無事に彼女と出会うものの、一週間後の再会を約束し、ふらりと一人旅へ出る。その旅の途中でストリップ劇場の踊り子と出会い…。つげ義春のロングセラーエッセイ『貧乏旅行記』の一遍をベースに映画化。監督には『アンモナイトのささやきを聞いた』でカンヌ映画祭を沸かせた山田勇男、美術監督には鈴木清順をはじめとする映画界の重鎮たちを支え続けた木村威夫。鮮やかな色彩のイメージで魅せた大人の旅。
特集上映・映画祭
監督・出演:左記参照
料金:施設参照
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