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わが教え子、ヒトラー

上映・公演は終了しました。

2007年/ドイツ/95分/配給:アルバトロス・フィルム

〈史実をベースにした新たな視点で、独裁者ヒトラーを描く衝撃と感動のヒューマン・ドラマ〉

1944年12月、連合軍との戦いに疲弊しきったナチス・ドイツの命運は、もはや風前の灯火だった。宣伝相ゲッベルスは来る新年の1月1日に、ヒトラー総統の大演説によって国威を発揚する起死回生の計画を思いつく。しかし肝心のヒトラーは鬱状態で、執務室に独りで引きこもっている有様。わずか5日間でヒトラーに全盛期のカリスマ性を取り戻させるという困難な任務を託されたのは、元俳優のユダヤ人教授だった……。
数々の映画祭に出品され、本国ドイツで大ヒットを記録した『わが教え子、ヒトラー』は、悪名高き独裁者アドルフ・ヒトラーの人物像を新たな視点で掘り下げた話題作である。『ヒトラー 〜最期の12日間〜』『ヒトラーの贋札』などを例に挙げるまでもなく、21世紀の今もナチスとヒトラーは歴史映画の重要なモチーフ。『わが教え子、ヒトラー』は、“ヒトラーに演説指導した人物が存在した”という驚くべき史実にアイデアを得て、巧妙なフィクションを織り交ぜた衝撃と感動のヒューマン・ドラマだ。


〈ドイツ映画史上においてセンセーショナルな皮肉とユーモア、知性に満ち溢れた問題作〉

政治家にとって言葉は命。類い希なスピーチの才能によって民衆を熱狂させ、強大な権力者にのし上がってきたヒトラーにとってはなおさらである。そんなヒトラーが第二次世界大戦末期には病に苦しみ、精神的に不安定だったことも歴史上の事実。自らオリジナル脚本を執筆したダニー・レヴィ監督は、ゲッベルスからヒトラーの再生を命じられた“教師”を何とユダヤ人に設定し、意外性抜群で鋭い皮肉のこもったストーリーを映画化した。
ちなみに『イカれたロミオに泣き虫ジュリエット』『ショコラーデ』などで知られるレヴィ監督自身もユダヤ人。ヒトラーを描くにあたっては神経質にならざるを得ないドイツ映画界において、本作ほどヒトラーをユーモラスかつ“人間味豊か”に表現してみせたセンセーショナルな作品は史上初であろう。宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルス、軍需大臣アルベルト・シュペーアらのナチス最高幹部、愛人エファ・ブラウン、さらにはヒトラーの愛犬ブロンディまでも交えた群像劇が、スリルとブラックユーモアたっぷりに展開される。

〈『善き人のためのソナタ』のウルリッヒ・ミューエが“ヒトラーの演説指導者”を体現〉

幼少期のトラウマを告白して孤独で惨めな姿をさらし、暗殺の恐怖にうろたえるヒトラー。そうした独裁者の意外な一面のみならず、彼への1対1のセラピーを行う演説指導者グリュンバウムのキャラクターもこのうえなく興味深い。ユダヤ人のグリュンバウムにとって、当然ヒトラーは最も忌むべき憎悪の対象だ。心の壊れかけた無力なヒトラーを殺すチャンスは、今まさに目の前に転がっている。しかし最愛の妻と子供たちを強制収容所から救い出すためには、ナチスへの忠誠を尽くさねばならない。その激しい葛藤の果てに訪れる壮大なクライマックスの演説シーンで、グリュンバウムはいかなる行動に打って出るのか−−。これは家族と同胞のユダヤ人のために、ナチスへの抵抗を貫いた男の人間愛の物語。グリュンバウムが決死の思いでたどる壮絶な運命に、心揺さぶられぬ者はいないだろう。
 そして主演を務めるのは、数々の映画賞に輝いた大ヒット作『善き人のためのソナタ』で絶賛された旧東ドイツ出身の名優ウルリッヒ・ミューエ。迫害されるユダヤ人の悲哀を滲ませながらも、家族を深く慈しみ、ヒトラーやゲッベルスと力強く渡り合うグリュンバウムを、静かな気迫をこめて体現した。ミューエの遺作となったの入魂の名演技を、しっかりと胸に刻んでおきたい。


洋画

監督:ダニー・レヴィ 出演:ウルリッヒ・ミューエ、ヘルゲ・シュナイダー、ジルヴェスター・グロート、アドリアーナ・アルタラス、シュテファン・クルト、ウルリッヒ・ネーテン

料金:施設参照

※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。

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