ぼくの大切なともだち
上映・公演は終了しました。

2006年/フランス/96分/配給:ワイズポリシー/©2006.FIDELITE FILMS WILD BUNCH TF1 FILMS PRODUCTIONS LUCKY RED./WISEPOLICY
あなたには大切な友だちがいますか?
そして、その友だちもあなたのことを親友だと思っていますか?
人生も半ばを過ぎて、ある日、ふと自分が孤独であることに気づいたふたりの男。彼らは偶然の出逢いから、不器用な友情を育んでゆく。果たして、ふたりは本物の“親友”になれるのか……。
フランス映画界の“愛の巨匠”パトリス・ルコント監督の最新作『ぼくの大切なともだち』は、もうひとつのルコントの“顔”というべき、『タンデム』『列車に乗った男』の系譜に連なるふたりの中年男の友情を、心に染み入るタッチで丹念に綴った胸打つ感動作だ。
もしかしたら、恋愛よりも成立が難しいかもしれない相思相愛の親友関係……誰もが一度は自らの心に問いかけたことのある、そんなシンプルゆえに奥深い人生命題を、ビリー・ワイルダーやニール・サイモンの“おかしな男”ふたりの友情物語を彷彿させる、ペーソスと哀愁に満ちた眼差しで精緻に掬いあげたルコント美学の真骨頂。たっぷり笑わされて、最後にホロリ。都会の孤独を生きる現代人の心情を癒しで包み込み、本国フランスをはじめ、ヨーロッパ、アメリカでロングランヒットを記録した。
『橋の上の娘』『サン・ピエールの生命』に続く3度目のルコント作品への出演となったダニエル・オートゥイユは、それまで親友だと思っていた相手から面と向かって「ムカつくうぬぼれ屋」と罵られる鼻持ちならない美術商のフランソワを尊大に演じきり、得がたい存在感を発揮する。その一方で、自分に友だちがいないことに大真面目でショックを受け、友人から「ゲス野郎」と呼ばれていることさえ気づいていない世間知らずなフランソワの内面をナイーヴに両立させて、オートウィユの新たなキャリアの頂点を構築したといっても過言ではない。
対する、ブリュノ役のダニー・ブーンはルコント作品初登場。スタンダップ・コメディアンとしてフランスで絶大な人気を誇り、北フランスの強烈な訛りとともに素朴な人間性を垣間見せた『戦場のアリア』でセザール賞候補となるなど、近年、めきめき頭角を現わすブーンは、人懐っこいタクシー運転手という表面上の仮面の裡に、かつて親友に愛妻を奪われたトラウマを抱えた繊細さを感受性豊かに熱演。クライマックスにおける「クイズ・ミリオネア」出演時の、フランソワとの電話ごしの対峙は涙なくして観ることはできないだろう。また、アガリ性で、子離れできない両親との関係性には、持ち前のコメディセンスを実証するなど、その演技の多彩さは共演のオートゥイユも舌を巻いたという。
洋画
監督:パトリス・ルコント 出演:ダニエル・オートゥイユ、ダニー・ブーン、ジュリー・ガイエ
料金:施設参照
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