開館20周年記念特別展 からくさ−中島誠…
上映・公演は終了しました。

当館の展示は毎回、館蔵品の中からテーマを決めて展示をしておりますが、今年開館20周年を迎えるにあたりまして、これを記念して、鑑定家として活躍中の骨董屋からくさ主人・中島誠之助氏のコレクションによる特別展を開催いたします。古伊万里染付ブームの火付け役でもある中島誠之助氏のコレクションの中から、唐草文様を中心とした古伊万里の染付磁器を展示いたします。
●多様な唐草文様
縦横無尽に駆けめぐる渦巻きで器面を覆い尽くすたこ唐草や、細い線で描かれた可憐な花を散りばめた花唐草、細かい曲線に簡略化したみじん唐草。連続文様の定番ともいえる「唐草文様」ですが、このように様々な描き方があります。染付で描かれた唐草文様は純白の器面に鮮やかに映え、爽やかな印象を与えます。
それまでやきものの装飾といえば、色釉を掛けたり文様を彫ったりするものでしたが、近世に入ると筆で素地に直接文様を描くことが可能になりました。江戸時代初期に生まれた日本で最初の磁器である伊万里焼では染付という技法を用いて文様が描かれましたが、その中で唐草文様は、器の裏側に描かれたり主文様の周りを囲んだりと脇役として用いられていました。しかし江戸時代中期から後期になると、唐草の占める面積が広くなりまた描き方にも変化が見られ、やがて一面に細密な唐草文様が描き込まれるほどにまで成長を遂げます。
●人々の生活と伊万里焼
伊万里焼の輸出量が低下し、消滅していった18世紀中頃は、伊万里焼にとって大きな転換期であるといえます。それまで伊万里焼は日本の富裕層や海外向けの高級品を生産していましたが、この出来事を境にして国内向けへと切り替わっていきます。18世紀後半になり伊万里焼の量産体制が整うと、都市部の庶民の暮らしにも浸透していきます。また生活水準の向上や食文化の変化に伴い、鉢や急須、向付など日常食器類や化粧道具や文具など道具類、調度品や装飾品など幅広い種類の器形がみられるようになり、文様も染付をメインとしたシンプルで普段使いに適したものが描かれるようになりました。当時の風俗をあらわした浮世絵に伊万里焼と思われる染付磁器が描かれていることからも、伊万里焼が庶民の憧れの器として知られていた様子をうかがうことができます。
●中島誠之助氏 プロフィール
(なかじま せいのすけ)1938年、東京生まれ。古美術鑑定家・エッセイスト。古伊万里磁器を世に広める。80年、「南青山骨董通り」を作詞、これが東京・南青山の“骨董通り”の由来となる。TV「開運!なんでも鑑定団」に出演、鋭い鑑定眼と歯切れのよい江戸っ子トークで人気者に。「いい仕事してます」の名文句で「97年度ゆうもあ大賞」。著書に『体験的骨董用語録』(里文出版)、『南青山骨董通り』(淡交社)、『古伊万里染付入門』(平凡社)など。
ミュージアム
中島誠之助
料金:施設参照
※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。







