パルス
上映・公演は終了しました。

2006年/アメリカ/86分/配給:アートポート/©2006 The Weinstein Company. LLC. All rights reserved.
『パルス』は、黒沢清監督作『回路』(2001)の巧妙かつミステリアスなリメイク作品だ!
『パルス』はテクノロジーの持つ矛盾点を描いている。コミュニケーション・テクノロジーは、社会を繋いでくれるツールのはずだが、反対に疎外感を生み出している。
何時間もパソコンの前に座ってEメールやらネットサーフィンなどで、文字通り他人のコンピューターにアクセスしながら、他人と繋がっていると錯覚しているが、実際は人間的レベルに達した調和など、はかれていない。テクノロジーの誘惑に負け、更にそれらに依存し、それによって人間自身も変えられてきた。本作は人間的な部分を失いつつあり、どんどん孤立化する社会状況を描いている警戒的な物語なのだ。
ミステリアスで詩的な、記憶に残るホラー映画
黒沢監督のオリジナルに染み渡っている内面的な恐怖を保ちながら、今回のアメリカ版は更にその恐怖を膨らませた。もっと恐ろしく、もっと派手にアメリカナイズされている。見る人が椅子から飛び上がるくらいのものを目指したと『パルス』制作スタッフは自信を持って語っている。
究極のコンピューター・ウィルス
『回路』のように『パルス』でも無線などの速いデジタル化されたライフスタイルに潜在した恐ろしさを描き、テクノロジーに対する私たちの不安に付け込んでいる。『パルス』では、インターネット・ネットワークが悪夢へと繋がってしまったことに遭遇してしまう学生たちの話だ。
多才な監督を発掘
コマーシャルディレクターとして経験の長いジム・ソンゼロが本作『パルス』の監督に抜擢された。とても素晴らしいテーマ的視野とフィルムのフレームを通して表現出来ることに定評があるクリエーターである。その結果、映像の描写、物事の考え方や取り組む姿勢から結末のクライマックスまで一貫してリメイクというしがらみを超えた作品に仕上がっている。
”テクノロジーは社会に孤立感をもたらす”「パルス」は世界に警告する
ジム・ソンゼロ監督は『パルス』を要約して語ってくれた。
「コミュニケーションを図る機器によって私たちは繋がっていると錯覚を起こしているんだ。そういうものを使えば使うほど、私たちはもっと疎遠になっていく。デジタル・テクノロジーの社会では人と人とがじかに触れ合うのではなく、他人のパソコン上に言葉を表示させている。私たちのコミュニケーション方法はネットワーク上のものに過ぎない。この映画は、世界に対する警告ととらえられてもいいね」
「パルス」の世界を支える多彩なキャスティング
謎を解明していく心理学部のマティを演じるクリステン・ベルは、物語にリアリティをもたらした。今後、ますます人気上昇するアクトレスとなるだろう。主人公の協力者でコンピューターオタクのデクスターを演じたのは日本でも人気のテレビシリーズ『ロスト』に出演したイアン・サマーハルダー。『ビー・クール』(2005)などに出演したクリスティナ・ミリアン、『クリミナル』(2004)や『ホステージ』(2005)に出演したジョナサン・タッカー、『宇宙戦争』(2005)に出演したリック・ゴンザレスらが、不気味で警告的なこの現代の黙示録に彩りを添えている。
妖しい映像を作り上げたクリエーターたち
撮影監督のマーク・プラマーとプロダクション・デザイナーのギャリー・マッテソンが、フィルムの色彩に加え、他の要素も見る人にとって、どことなく落ち着かない雰囲気を作り出している。彼らは監督と同じくコマーシャル界出身である。さらに『パルス』の製作に当たっては、物理的効果と照明効果、デジタル・エフェクトなどの多数の視覚効果を用いた。一番の課題は「幽霊」の製作だった。この難事業に当たったのは、ベテランのメイクアップ・エフェクト・デザイナーのゲイリー・タンクリフ、ビジュアル・エフェクト・スーパーバイザーのケヴィン・オーニール、そしてエフェクト・ハウスだ。是非とも本作で、その非現実のなかのリアルを感じてほしい。
洋画
監督:ジム・ソンゼロ 出演:クリステン・ベル、イアン・サマーハルダー、クリスティナ・ミリアン 他
料金:施設参照
※表示されている料金は全て税込みです。
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