ダニエル・シュミット監督回顧
上映・公演は終了しました。

写真:『書かれた顔』
1981年の東京国立近代美術館フィルムセンターの特集「スイス映画の史的展望」における『ラ・パロマ』の上映と翌年の「ダニエル・シュミット映画祭」(アテネ・フランセ文化センター)にはじまった日本におけるダニエル・シュミット監督への高い評価は、多くのシネフィルの熱狂的な支持によって、上映・配給・批評、そしてユーロスペースによる合作映画『書かれた顔』の製作へと、様々な分野で映画的交流をもたらしました。 2006年8月6日のダニエル・シュミット監督の死を、新たな映画的交流の契機とすべく回顧上映を行います。アテネフランセ文化センターとの2会場での開催となる本上映で、ユーロスペースでは1982年〜1999年の作品を特集上映します。
■上映作品およびスケジュール
2月3日(土)、4日(日)
『ヘカテ』 1982年/108分
出演=ベルナール・ジロドー、ローレン・ハットン
シュミット作品の中でも最もファッショナブルな一篇。原作はポール・モランの小説である。物語は1942年、パーティの席上でスイス人外交官ジュリアンが過去を回想するところから始まる。彼は若い頃、赴任地の北アフリカで、アメリカ人の人妻クロチルドとの激しい情事に溺れていったのだが、彼女は男を狂わす魔性の女だった。
2月5日(月)、6日(火)
『トスカの接吻』1984年/87分
出演=サラ・スクデーリ、ジョヴァンニ・プリゲドゥ
ヴェルディが晩年にミラノに建設した<憩いの家>と呼ばれる養老院で余生を送る往年の音楽家たちを描く“虚構のドキュメンタリー”である。スカラ座の花形ソプラノ歌手であったサラ・スクデーリらが全盛時を偲ぶ。題名は、プッチーニの歌劇「トスカ」第二幕で、スカルビア男爵をナイフで刺殺するトスカの台詞から採られている。
2月7日(水)、8日(木)
『デ・ジャ・ヴュ』1987年/96分
出演=ミシェル・ヴォワタ、クリスティーヌ・ボワッソン
シュミットの故郷グリゾン地方でイェナチェという17世紀の革命家の墓が見つかり、彼の暗殺の謎が改めて話題となったという実話に基づいた幻想怪奇映画である。イェナチェの墓を発掘したという人類学者を取材した若いジャーナリストのスプレシャーは時を超えてイェナチェと出会い、現実とも幻想ともつかない世界へと迷い込む。
2月9日(金)、10日(土)
『季節のはざまで』1992年/95分
出演=サミー・フレイ、イングリット・カーフェン
「想起された物語ほど虚構的なものはないだろう。とりわけ、自分自身の物語である場合には」と述べるシュミットの少年時代の記憶に基づく映画である。スイス山中にある解体直前の古いホテルを訪れた中年男ヴァランタンは、自分の少年時代を回想し、そのホテルに滞在していた不思議な大人たちをめぐる祝祭的な日々を懐かしむ。
2月11日(日)、12日(月)、13日(火)
『書かれた顔』1995年/100分
出演=坂東玉三郎、武原はん、杉村春子、大野一雄
日本=スイス合作。歌舞伎界で当代一の人気を誇る女形、坂東玉三郎に迫る虚構的ドキュメンタリー。玉三郎の「鷺娘」「積恋雪関扉」などの舞台のほか、彼が年増の芸者に扮した劇「黄昏芸者情話」が挿入される。女優の杉村春子、日本舞踊の武原はんの談話、舞踏家の大野一雄の舞い、101歳になる現役最高齢の芸者・蔦清小松朝じの三味線も登場。
『Kazuo Ohno Kazuo Ohno』 同時上映 1995/14分
出演=大野一雄、大野チエ
「身体」「身体性」を基本コンセプトとした愛知芸術文化センターのオリジナル映像作品。『書かれた顔』と併行して撮影されたが、世界的な舞踏家大野一雄を撮影した数ある映像作品の中での珠玉の一品と言える。ラストシーンは『人生の幻影』と見事な相似形を成している。
2月14日(水)、15日(木)、16日(金)
『ベレジーナ』1999年/108分
出演=エレナ・パノーヴァ、ジェラルディン・チャップリン
シュミット最後の映画監督作はスイスを舞台にした喜劇。弁護士とファッション・デザイナーが、スイス国籍を欲するロシア出身の純朴な高級娼婦イリーナを用いて、要人の弱みを握ろうともくろむ。だが顧客の秘密を漏らせないイリーナは、故国に強制送還すると脅され、睡眠薬自殺を図る。期せずして、彼女はスイスの運命を激変させることになる。
特集上映・映画祭
左記参照
料金:一般・学生1200円/ユーロスペース会員、アテネ・フランセ文化センター会員、映画美学校生、シニア1000円
※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。







