川柳と浮世絵で楽しむ江戸散歩
上映・公演は終了しました。

写真上:敵討乗合話(かたきうちのりあいばなし) 四代目松本幸四郎の肴屋五郎兵衛(当館蔵)
写真下:東海道五拾三次之内 御油・旅人留女(当館蔵)
「川柳(せんりゅう)」は「俳句」とともに、わが国独特の短詩型の文芸で、江戸時代から多くの人びとに親しまれています。ともに五・七・五の17音で成り立ちますが、俳句が主として“自然”を詠んでいるのに対して、川柳は“人事”が主で、季語や切れ字(句の切れ目に使う「や・かな・けり」など)にとらわれることなく、人情の機微や社会生活の矛盾などをユーモアや風刺を込めて口語調で詠んでいるのが特徴です。
もともとは「前句付(まえくづけ)」(七・七の題=前句=に五・七・五の句を付けたもの)と呼ばれる俳諧の中の雑俳の一種で、その選者として人気の高かった初代柄井川柳(からいせんりゅう)(1718〜90)が選んだ句を摺り物にして配った『川柳評万句合(せんりゅうひょうまんくあわせ)』の中から、明和2年(1765)柄井川柳の片腕といわれた呉陵軒可有(ごりょうけんあるべし)(?〜1788)が、前句を省いても十分に句意の伝わる付句(つけく)の秀作756句を抜粋した『誹風柳多留(はいふうやなぎだる)』(通称『柳多留』)を編集刊行したことに始まります。
これが評判になって、付句を独立した句として鑑賞することが流行し、柄井の雅号をそのまま採って「川柳」と呼ばれ、盛んに作られるようになりました。『柳多留』は、川柳らの死後も衣鉢を継いだ人たちによって続けられ、初編以降天保11年(1840)までの75年間にわたり167編を刊行、今日では“古川柳(こせんりゅう)のバイブル”とされています。
今回の展示では、この『柳多留』収載の句を中心に、江戸名所・旅・生業(なりわい)<諸職>・吉原・歌舞伎・信仰<俗信>・遊戯などをキーワードにして、江戸時代の人びとの暮らしの哀歓を軽妙に詠んださまざまな句を約200点選び出しました。
そして、それぞれの川柳の句意と直接・間接的に関係のある事象について、歌麿・写楽・北斎・広重ら著名絵師が描いた浮世絵や版本を出展するとともに、吉原遊廓で用いられていたきせるやたばこ盆、寺子屋で使用されていた机や本箱といった民具、近世遺跡から発掘された「焼塩壺(やきしおつぼ)」などの考古遺物も展示、江戸っ子たちの暮らしぶりを多角的に紹介します。

ミュージアム
料金:一般・大学生 100円 【50円】 小・中・高校生 50円 【20円】 【 】内は20名以上の団体料金
※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。







