シルヴィア保田と志田政人のステンドグラス
上映・公演は終了しました。

写真:保田邸ステンドグラス、撮影:山本糾
絵画の鑑賞は、普通は表面に当った光の反射によって行われる。ステンドグラスもガラスの平面に着彩された画面である。しかし、人びとはステンドグラスは、彩色されたガラスを通過してくる光がもたらす形態を見て、はじめてその作品の意味が分かり、鑑賞することが可能となるのである。光はステンドグラスを透過し、具体的な実質として立ち現れ、三次元の形態をもった芸術となるのである。光はステンドグラスを透過することで、形態の精神を織りなすのである。光の透過のないステンドグラスは単なる着色されたガラスである。
本展は、彫刻家・保田春彦氏の夫人(故人)シルヴィア・保田によるデッサン、コラージュなどの造形的な作品を、志田政人が色と光の交響であるステンドグラスに再創造した作品展である。志田は、フランスで伝統的なステンドグラスを本格的に研究し、現在では日本とフランスでさまざまな制作活動をしている作家である。
亡きシルヴィア・保田の作品の主題は、造形思考の原点が聖書におかれている。そして、それらの作品は、深くて敬虔な宗教感情にあふれ、静謐で独創的な世界を形成している。そのデッサンやコラージュなどの遺作に突き動かされた志田政人が、創造的に自らの表現領域であるステンドグラスへと置き換えた作品展である。つまり再創造したといえるであろう。彼岸のシルヴィア・保田が志田政人に語りかけ、此岸の志田政人がシルヴィア・保田を能動的に受けとめ、見えない会話を交わし、絵画をガラスに転換して、ステンドグラスとしたのである。ステンドグラスを透過してくる色彩と形は、作品の繊細で強靭な精神性をあらわす光となって増幅されるのである。今回の展示は、シルヴィア・保田を偲んでの志田政人によるステンドグラスの小品展であるが、二人の仕事が見事に融合した表現はまさに「鞍上鞍下人なし馬なし」の世界である。特別出品として、保田春彦のブロンズ作品も展示される。
画廊・ギャラリー
シルヴィア保田・志田政人
料金:一般600円/小中学生200円/視覚障害者及び付添者300円
※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。







