シャガール:ロシアとロバとその他のものに
上映・公演は終了しました。

2003年/フランス/52分/配給=ユーロスペース
20世紀最大の画家 シャガールの知られざる素顔
マルク・シャガール。20世紀を代表する画家の一人である彼の作品は、恋人たちが空中を浮遊し、動物が音楽を奏でダンスを踊る、まるでおとぎ話か夢の世界に戯れるような色彩豊かな幻想的なモチーフで多くの人々を魅了してきた。そのイメージからしばしば夢想の画家とたとえられる彼の作品が、しかし、現実の出来事や体験を表現したものであることはあまり知られていない。
1887年にロシアのヴィテブスクで生まれたシャガールは、ユダヤ人であるがゆえ2つの大戦やロシア革命など政治的な混乱に大きく翻弄された。戦争や国外追放、妻でありミューズであった女性ベラの亡命先での死、政治的、芸術的な失望――。その人生のなかで降りかかった困難の数々は、シャガール独自の、ユダヤ文化に深く根付いた詩的感覚によって作品に再現されている。本作では、少年時代を過ごした故郷のヴィテブスクの風景を描いた「ロシアとロバとその他のものに」や、最愛の妻ベラとの愛を描いた「誕生日」、「白い襟のベラ」、ナチスによるユダヤ人虐殺を憂いた「白い磔刑」などの代表作から、数々のスケッチ、遺族によって保管されていた未公開の作品などをたどり、シャガールの人生そのものを浮かび上がらせる。
同時にこの作品は、新旧の貴重な映像からシャガールの人物像をも明らかにしてゆく。ブラック、ドローネー、デュシャンらの画家や、詩人のアポリネール、振付家のマシーンなど、彼と交流のあった20世紀を代表する芸術家たちの当時の映像、孫娘メレット・マイヤーら関係者へのインタビュー、さらにはシャガール自身へのインタビュー映像から見えてくるのは、機知に富み、ユーモラスで、人なつっこいシャガールの素顔だ。
約1世紀におよぶ生涯のなかで油彩、版画、陶芸、ステンドグラスと様々な技法に旺盛に挑み、本の挿絵から舞台、劇場装飾まで約15000点にものぼる作品を残したシャガール。本作はユダヤ人であるがゆえ政治的な困難に翻弄されながらも、絵を通して生きることを決して止めなかった男の仕事と生涯に迫るドキュメンタリーである。
洋画
監督:フランソワ・レヴィ・クエンツ
出演:マルク・シャガール、メレット・マイヤー・グラベル、ピエール・シュナイダー
料金:一般・学生1200円/会員・シニア1000円/高校生800円/中学生500円
※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。







