パンク・シンドローム
上映・公演は終了しました。

2012年/フィンランド・ノルウェー・スウェーデン/フィンランド語/85分/カラー/ビスタサイズ/DCP/原題:Kovasikajuttu/英題:The Punk Syndrome (C)Mouka Filmi oy
フィンランドの知的障がい者によるパンクバンドを追った音楽ドキュメンタリー「パンク・シンドローム」が2015年1月17日より、渋谷・イメージフォーラムで上映が始まった。
「フィンランド×パンク音楽×知的障がい」の異色の組み合わせが生み出す、愛ある笑いに溢れたドキュメンタリー。パンク音楽が高い人気を誇るフィンランドのパンクシーンの中で、同作品に登場する知的障がいを抱える4人組のパンクバンド「ペルッティ・クリカン・ニミパイヴァト」は、2009年にNPOが主催するカルチャーワークショップで結成。その後、デモテープが評判を呼び、今までに7インチレコード5枚、カセット3本、CD1枚、LPレコード1枚をリリースし、全てがほぼ完売している。2011年にドイツツアー、2012年の秋にノルウェーツアー、2013年、2014年にイギリスツアーを敢行するなど、国内外で高い人気を誇っている。
メンバーは、他人の服のほころびや縫い目が気になって仕方ないペルッティ・クリッカさん(作曲・作詞・ギター担当)、足の爪くらい自分で切りたいカリ・アールトさん(作詞・作曲・ヴォーカル担当)、美人議員が大好きなサミ・ヘッレさん(ベース担当)、昼メロドラマが大好きな20代後半の最年少メンバーのトニ・ヴァリタロさん(ドラム担当)の個性の異なる面々。個性がぶつかり合う4人の練習は一筋縄ではいかない。ペルッティは演奏がうまくいかないと泣き出し、カリとサミは何かとぶつかり合って言い争う。それでもステージに上がれば、4人は別人のようにパワフルで激しいパフォーマンスを繰り広げる。「精神科施設のメシはまるで豚のエサ」「いつかグループホームを爆破してやる」「少しばかりの敬意と平等が欲しい」「施術師のバカ野郎 俺の時間を奪うな!」など、自らで作詞・作曲する曲はどれも施設や社会への不満を強烈にぶつけるものばかり。彼らの口から紡ぎだされるアナーキーな歌詞に観客は笑い驚き、パンクファンのみならず、多くの人びとを魅了して元気づける。瞬く間にフィンランドで人気者となった彼らだが、プライベートをのぞけば、ペルッティは誕生日を祝われて涙を流し、カリは恋人のシルッカといつか一緒に暮らしたいと夢を語り、サミは競技会で屈辱的な失敗をし、トニは淡い失恋を経験する。カメラは彼らの日常生活からレコードデビューや海外ツアーまで、成功と紆余曲折の軌跡を丹念に捉えていく。
同作品を手がけたのは、ドキュメンタリー作家のユッカ・カルッカイネンさんと、映画カメラマンとして活動するJ-Pパッシさんの2人。2009年にカルッカイネンさんがテレビのニュースで、パンクバンド「ペルッティ・クリカン・ニミパイヴァト」の存在を知り、彼らの映画を作ることを思い立ったという。同作品について、J-Pは「この映画は彼らのことを笑っていると思います。でも愛をもって笑っているのです。どう彼らを笑うのかという、笑いの種類が問題なのです。だから観客にも自由に感じてほしいのです。この映画はこの4人のことも、彼らの家族のことも、私たちは侮辱したりはしていない作品であるということを、わかっていただけると思っています」とコメントを寄せる。
歓び、熱狂、同情、哀れみ、羨望、その他すべての感情が渾然一体となった作品。
彼らと一緒に笑ってみませんか。
ドキュメンタリー
監督: ユッカ・カルッカイネン、J-P・パッシ
料金:
※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。







