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祝 百寿!新藤兼人監督特集

上映・公演は終了しました。

企画:シアターN渋谷

祝!百寿! 新藤兼人監督
ATG作品初DVD化記念ATG公開作品一挙2本立て!

ATG−日本アート・シアター・ギルドとは 
1961年に誕生した芸術映画専門のアートシアター、日本アート・シアター・ギルド(ATG)。洋邦問わず芸術映画に特化した配給を手がけ、その礎を築いた第1期(1961-1967)、娯楽映画のみに走る大手映画会社に対して独立プロを積極的に支援し『一千万映画』と呼ばれる低予算映画で高い評価を得た第2期(1967-1979)、若手監督を積極的に起用しその後の日本映画界を背負う人材を輩出した第3期(1979-)。ATG映画はサブカルチャーに敏感な当時の若者を熱狂させ、日本映画史に多大なる影響を与えてきた。超大作、娯楽作、観客に媚びた企画映画が目立つ現在、その対極に位置し、製作側の強靭な意志のみによって発表されてきたATG作品。全作一筋縄ではいかないどす黒い闇に覆われた日本映画のもう一つの魅力を是非お楽しみ下さい。

新藤兼人監督
1912年4月22日、広島県生まれ。1934年京都・新興キネマの現像部で働き始める。のちに美術部に移り、シナリオを書き始め、溝口健二監督に師事。44年、松竹大船撮影所の脚本部に移籍。同年4月に召集され、呉海兵団に二等水兵として入隊し、終戦を宝塚海軍航空隊で迎えた。
終戦後、吉村公三郎監督と組んだ『安城家の舞踏会』(47)、『わが生涯のかゞやける日』(48)などで脚本家としての評価を決定づける。50年、松竹を退社し、吉村公三郎、殿山泰司たちと独立プロ「近代映画協会」を設立。51年『愛妻物語』で監督デビュー。以降、『原爆の子』、『第五福竜丸』など近代映画協会を拠点に旺盛な創作活動を開始する。60年、全編セリフを排した『裸の島』がモスクワ国際映画祭のグランプリに輝く。以降、その独創的な姿勢は、『鬼婆』(64)、『本能』(66)といった実験的精神にあふれる作品を創り出し、『ある映画監督の生涯/溝口健二の記録』(75)は記録映画の傑作として絶賛された。95年の『午後の遺言状』が日本アカデミー最優秀作品賞はじめあらゆる映画賞を独占。「老い」をテーマに社会現象を巻き起こした。自身が「映画人生最後の監督作」と語る最新作『一枚のハガキ』で第23回東京国際映画祭審査員特別賞を受賞。
また、脚本を執筆した作品に、『源氏物語』(51年/吉村公三郎監督)、『しとやかな獣』(62年/川島雄三監督)、『刺青』(66年/増村保造監督)、『けんかえれじい』(66年/鈴木清順監督)、『ハチ公物語』(87年/神山征二郎)、 『完全なる飼育』(99年/和田勉監督)などがあり、その数は230本を超える。97年には文化功労者に選ばれ、02年には文化勲章を授与された。名実ともに日本映画界を代表する、最高齢の映画監督である。

上映決定作品

「人間」
(近代映画協会/1962年/116分/モノクロ/シネマスコープ)
解説)
野上弥生子原作「海神丸」の映画化。極限状態に追いつめられた人間の姿を冷徹な視点で描く。真夏の早朝、東九州南端の漁港から小さな荷役船“海神丸”が出航した。船には、船長の亀五郎、船頭の八蔵、海女の五郎助と船長の甥で最年少の三吉が乗り、二日の旅には充分な食料が積まれていた。しかし、午後になって天候が急変、海神丸は嵐に翻弄され難破した。夜が明け嵐はおさまったが、太陽が照りつける中、あてのない漂流生活が始まった…。
監督・脚本:新藤兼人/出演:音羽信子、殿山泰司、佐藤慶、山本圭 他

「鉄輪」
(近代映画協会/1972年/91分/カラー/スタンダード)
解説)
能狂言「鉄輪」を題材に、夫に裏切られた女が生霊の鬼女となって丑の刻参りして呪いの五寸釘を打ち、夫と女を呪い殺そうとするドラマと「鉄輪」と同じ人物設定の現代劇によるオリジナル・シナリオとを並列構成させて、性の根源に迫ろうとするエロティック・ファンタジー。新藤兼人監督初のカラー作品である。
監督・脚本:新藤兼人/出演:音羽信子、観世栄夫、フラワー・メグ、殿山泰司 他

「讃歌」
(東宝/1972年/112分/カラー/スタンダード)
解説)
愛の「献身」と「掠奪」の中に人間のエゴイズム、愛の極限を描く、文豪谷崎潤一郎の不朽の名作「春琴抄」の映画化。新しい映像によって現実とロマンの世界を対立させ、さらに深い人間像を描くことによって谷崎文学の奥深さを追求している。エロティシズムの讃歌!琴三弦の道に励み、十五才には他に比肩するものがないほどの才能をみせた盲目のお琴。そしてお琴の稽古のお供を日課とし、崇拝と奉仕ひとすじ、どんな苦役にも甘んじて仕える佐助十八才。佐助はお琴に憧れ、ひそかに夜中押入れの暗闇の中で音を立てずに三味線を爪弾くことで同じように盲目の世界に浸るのは無上の喜びであった。ある晩曲者が侵入、お琴の顔に熱湯を浴びせ、その顔は無残な火傷をとどめた。佐助だけにはその顔を見られたくないと頼むお琴に、佐助は「必ず見ないようにします」と誓うのだった…。
巨匠新藤兼人が、
監督・脚本:新藤兼人/出演:渡辺督子、河原崎次郎、武智鉄二、殿山泰司、乙羽信子 他

「心」
(東宝/1973年/90分/カラー/スタンダード)
解説)
二人の学生と一人の娘をめぐる愛の葛藤にスポットをあて、生命の根源としての「裏切り」と「性」を凝視する。明治の文豪夏目漱石「こころ」の映画化。主人公、二十歳のKは、東京・本郷に下宿先が決まった。そこには夫を戦争で失ったM夫人とその娘アイ子がいる。アイ子はKがたじろぐほどの若さと美しさを持っていた。その後Kの中学時代からの親友SがKの隣部屋に同居することとなった。ある日SはKに自分がアイ子を愛してしまったことを告白する。まだアイ子には告白していないというSの言葉にほっとするK。Kは二人きりになった夫人に"お嬢さんをわたしに下さい"と切り出す。このことをSに知らせなければならないと考えるKだったが…。漱石文学の持つ文学的な生命力を単に現代の風俗のなかに生かすだけでなく、漱石文学が現代のモラルに対抗できるものとして取り上げてみたいと新藤監督が並々ならぬ意欲をみせた作品。
監督・脚本:新藤兼人/出演:松橋登、杏梨、辻萬長、乙羽信子、殿山泰司 他

「ある映画監督の生涯 溝口健二の記録」
(近代映画協会/1975年/150分/カラー/スタンダード)
解説)
巨匠・溝口健二監督の作品と人間像を、スタッフや出演者などの証言で追った異色の傑作ドキュメンタリー。世界的にその名を知られている日本映画の巨匠・溝口健二を師と仰ぎ、溝口から映画を学び、鍛えられたこともある新藤兼人は、その芸術と人間像を鮮明にするため自らインタビュアーとなって、溝口作品に関わった人たちやゆかりの人たちの話を聞く旅をスタートさせた。
監督・構成・インタビュアー:新藤兼人/出演:永田雅一、入江たか子、成沢昌茂、柳永二郎 他

「絞殺」
(東宝/1979年/115分/カラー/ビスタ)
解説)
十七歳の少年が父に向って「きたない」と罵り、憑ものがのりうつったように暴力をふるいはじめた。少年は成績優秀で、大学入試の準備をしている最中に突然変異をみせた。生命の危険にさらされた父は、妻と相談して、少年を絞殺した。しかし妻は、夫に向って「わたしの勉をかえせ」と言いだした。そして、妻は、首をくくって、息子の後を追った。人間、この不可解なもの。性のどろどろとしたつながりが人間をとらえてはなさない。実際におきた"開成高校生事件"にヒントを得た新藤兼人は、生命の根源としての性の上に立って人間関係をさぐり、現実社会にを象徴するかのような問題に鋭いアプローチを試みる。監督は、エリート教育には友情や連帯は生まれない、人間喪失、対話のない日常が暴力になり、親は暴れる子を理解できずに絞め殺す、しかしいったん破壊された家庭で絞殺しても問題は解決しないという。
監督・脚本:新藤兼人/出演:西村晃、乙羽信子、狩場勉、会田初子、岡田英次、殿山泰司 他

「墨東綺譚」
(近代映画協会/1992年/116分/カラー/ビスタ)
解説)
文化勲章受章者にして一代の遊蕩児でもあった作家永井荷風の半生を、小説と日記をもとに映画化。荷風は、良家の長男として生まれ育ったが、父の意向に反して早くから文学を志した。彼の文学の真髄は女性を描くことで、特に社会の底辺に生きる女たちにその目は向けられていた。荷風はある日隅田川を越えて向島の色町、玉ノ井に足を踏み入れお幸という娼婦と出会った。
監督・脚本:新藤兼人/出演:津川雅彦、墨田ユキ、宮崎淑子、瀬尾智美 他

特集上映・映画祭

左記参照

料金:施設参照

※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。

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