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フランス映画の現在

上映・公演は終了しました。

オゾン、デプレシャン、アサイヤスなどの作品から、フランス映画の現在を探る。
『まぼろし (Sous le sable)』
公開:2001年
監督:フランソワ・オゾン
主演:シャーロット・ランプリング、ブリュノ・クレメール、ジャック・ノロ、レクサンドラ・スチュワルト、ピエール・ヴェルニエ、アンドレ・タンジー
仲睦ましい50代の夫婦マリーとジャン。しかし毎年ヴァカンスにやってくるランドの海で、突然ジャンが姿を消してしまう。事故なのかそれとも自殺なのか…。愛する者を失ったマリーの苦悩と哀しみ、そして受容に至る過程を、静謐で美しい映像で描いた愛の傑作。マリーを演じたシャーロット・ランプリングの成熟した演技と美しさは圧倒的。


『キングス&クイーン (Rois et reine)』
公開:2004年
監督:アルノー・デプレシャン
主演:エマニュエル・ドゥヴォス、マチュー・アマルリック、カトリーヌ・ドヌーヴ、モーリス・ガレル、ナタリー・ブトゥフ、ジャン=ポール・ルシヨン、カトリーヌ・ルヴェル
パリで画廊を経営するノラは、3度目の結婚を目前に父が末期がんであることを知る。そこで父が面倒をみていた最初の夫との息子・エリアスを、2番目の夫でヴィオラ奏者のイスマエルの養子にしようと思いつくが…。一人の女性と父、二人の元夫、恋人、息子との複雑な関係を洗練された手法で描く。困難や葛藤を抱えながらも最良の選択をしようと前向きに生きる男女の姿を描いた人生讃歌。

『クリミナル・ラヴァーズ (Les amants criminels)』
公開:2000年
監督:フランソワ・オゾン
主演:ナターシャ・レニエ、ジェレミー・レニエ、ミキ・マノイロヴィッチ、サリム・ケシュシュ、スミン・ベルマディ
高校生のアリスは恋人のリュックをそそのかし、彼女に好意を寄せていた同級生のサイードを殺害する。死体を隠すため入り込んだ森で道に迷った二人は、偶然見つけた山小屋に忍び込むが、そこに住んでいたのは…。血と悪徳が横溢する、オゾンによるシュールな現代版「ヘンゼルとグレーテル」。


『焼け石に水 (Gouttes d'eau sur pierres brûlantes)』
公開:2000年
監督:フランソワ・オゾン
主演:ベルナール・ジロドー、マリック・ジディ、リュディヴィーヌ・サニエ、アンナ・トムソン
中年の色男・レオに誘われ同性愛に目覚めた20歳のフランツ。そんな二人が暮らす家に、フランツの元婚約者・アナとレオの元恋人で今は女性に性転換したヴェラが訪れたことから事態は思わぬ方向へ…。敬愛するファスビンダーの戯曲を、70年代ドイツを舞台に映画化。オシャレな部屋で繰り広げられる四つ巴の残酷恋愛ゲーム。

『8人の女たち (8 femmes)』
公開:2002年
監督:フランソワ・オゾン
主演:ダニエル・ダリュー、カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、エマニュエル・ベアール、ファニー・アルダン、ヴィルジニー・ルドワイヤン、リュディヴィーヌ・サニエ、フィルミーヌ・リシャール
雪の降りしきるクリスマスイヴの朝、大邸宅の主人マルセルが殺された。母、妻、妹、娘たち、メイドなど8人の女たちが互いを疑い始めるうち、それまで隠されていたそれぞれの秘密が明らかになり…。ダンスや歌を織り交ぜた豪華絢爛な推理劇。50年代のフランスを舞台に、エレガントな衣装を纏った女優たちが一堂に会する様は、まさに眼福の一言。


『スイミング・プール (Swimming pool)』
公開:2003年
監督:フランソワ・オゾン
主演:シャーロット・ランプリング、リュディヴィーヌ・サニエ、チャールズ・ダンス、ジャン=マリー・ラムール、マルク・ファヨール、ミレイユ・モセ
スランプ気味のミステリー作家・サラは、愛人でもある出版社社長・ジョンのフランスの別荘で新作にとりかかった。そこへジョンの娘・ジュリーがやってきて事態は一変。毎晩違う男を連れ込んでやりたい放題のジェリーにイラつくサラだったが、やがて彼女の存在に興味をひかれ…。別荘の庭のプールで起こる殺人事件を巡って、虚構と現実が混じり合うミステリー仕立ての物語。気難しいイギリス人作家を演じるシャーロット・ランプリングと奔放な社長令嬢役のリュディヴィーヌ・サニエの演技合戦も見もの。

『ふたりの5つの分かれ路 (5×2)』
公開:2004年
監督:フランソワ・オゾン
主演:ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ、ステファン・フレイス、ジェラルディン・ペラス、フランソワーズ・ファビアン、アントワーヌ・シャピー、マイケル・ロンズデール、マルク・ルシュマン
ある夫婦の離婚から時が遡り、倦怠期、出産、結婚、そして出会いのエピソードが映し出される。愛の冷めきった別れの場面から始まり、恋の予感に満ちた美しい海辺で終わるこの作品は、男と女の感情の擦れ違いや愛情の移ろいを余すところなく描ききっている。苦い余韻を残すオゾン流ラブ・ストーリー。


『ぼくを葬る(おくる) (Le temps qui reste)』
公開:2005年
監督:フランソワ・オゾン
主演:メルヴィル・プポー、ジャンヌ・モロー、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、ダニエル・デュヴァル、マリー・リヴィエール、クリスチャン・センゲワルト、ルイーズ=アン・ヒッポー、アンリ・ドゥ・ロルム、ウォルター・パガノ、ウゴ・スーザン・トラベルシ、アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ
末期ガンで余命いくばくもないと宣告された、ゲイで売れっ子カメラマンのロマン。恋人とも別れ仕事も辞めた彼の前に、自分と子供を作らないかと持ちかける女性が現れる。考えもしなかった選択肢を前に戸惑うロマンは…。孤独と向き合いながら残された時間を前向きに生きる姿を静かな語り口で紡ぐ。主人公が唯一心を許す祖母役のジャンヌ・モローの存在感が光る。

『エンジェル (Angel)』
公開:2007年
監督:フランソワ・オゾン
主演:ロモーラ・ガライ、シャーロット・ランプリング、サム・ニール、ルーシー・ラッセル、マイケル・ファスベンダー、ジャニーン・デュヴィツキ、クリストファー・ベンジャミン
舞台は1900年代初頭のイギリス。母と二人でつましい暮らしを送る16歳のエンジェルは、亡き父が貴族の家系の人間だったと信じ、上流階級の暮らしを夢見ている。その後、類まれな想像力と文才を生かして文壇デビューしたエンジェルは一躍時代の寵児に。夢にまで見た豪邸に住み素敵な恋人を手に入れたものの、その後彼女の人生は狂い始め…。すべてを手に入れようとした少女の栄光と転落の軌跡を描く、オゾン初の英語劇。


『Ricky リッキー (Ricky)』
公開:2009年
監督:フランソワ・オゾン
主演:アレクサンドラ・ラミー、セルジ・ロペス、メリュジーヌ・マヤンス、アルチュール・ペイレ、アンドレ・ウィルム
7歳の娘・リズがいるシングルマザーのカティは、スペイン人のパコと恋に落ちリッキーが生まれる。一緒に暮らし始めた4人だったが、喧嘩は絶えず遂にパコが家を出ることに。ところが、リッキーの背中に翼が生えてきて…。現代家族をリアルに描く冒頭からファンタジーへと物語は急展開し、希望に満ちたラストへとなだれ込む。空を飛ぶリッキーの可愛さもさることながら、継父や弟にママを奪われまいと必死にいい子を装うリズのけなげさにも注目。

『そして僕は恋をする (Comment je me suis disputé… (ma vie sexuelle))』
公開:1996年
監督:アルノー・デプレシャン
主演:マチュー・アマルリック、エマニュエル・ドゥヴォス、マリアンヌ・ドニクール、エマニュエル・サランジェ、ジャンヌ・バリバール、ティボール・ド・モンタレンベール、キアラ・マストロヤンニ、ドゥニ・ポダリデス、ファブリス・デブレシャン、マリオン・コティヤール
何年も博士論文を出せずにライバルに差をつけられるばかりの冴えない哲学講師・ポール。長い付き合いのエステル、親友の恋人・シルヴィア、兄と同棲中のヴァレリーという3人の女性に翻弄される優柔不断なポールの運命は…。エスプリ溢れる会話と、練りこまれた脚本で一躍トリュフォーの再来と評されたデプレシャンの恋愛映画の傑作。カイエ誌では90年代ベスト1に選ばれた。


『クリスマス・ストーリー (Un conte de Noël)』
公開:2008年
監督:アルノー・デプレシャン
主演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン=ポール・ルシヨン、アンヌ・コンシニ、マチュー・アマルリック、メルヴィル・プポー、イポリット・ジラルド、エマニュエル・ドゥヴォス、キアラ・マストロヤンニ、ローラン・カペリュート、エミール・ベルリング、フランソワーズ・ベルタン
年に一度、クリスマスに両親の家に集まるヴュイヤール一家。しかし今年は、重い血液の病にかかった母・ジュノンの骨髄移植という深刻な問題があり…。互いに主張し衝突するなか家族それぞれの悩みや不安が明らかになり、やがて絡み合った関係に変化が生まれる。エリック・ゴーティエによる華麗なキャメラとめくるめく音楽によって彩られた、デプレシャンの集大成ともいうべき「一族再会」の物語。

『デーモンラヴァー (Demonlover)』
公開:2002年
監督:オリヴィエ・アサイヤス
主演:コニー・ニールセン、シャルル・ベルリング、クロエ・セヴィニー エリース、ジーナ・ガーション、ジャン=バプティスト・マラルトル、ドミニク・レイモン、ジュリー・ブローシェン、大森南朋、山崎直子
ヴォルフ社が買収を進めるロリータポルノ・アニメの製作会社「東京アニメ」。そこで開発中の3Dポルノ・アニメの独占使用権を巡ってマンガトロニクス社とデーモンラヴァー社が繰り広げる違法な戦いに、美しき産業スパイ・ディアーヌが巻き込まれ…。ソニックユースによるノイズ・ミュージック、無機質なインテリア、女スパイが身に着けるラバー・スーツなど、カッコよさ満載のエロティック・サスペンス。


『クリーン (Clean)』
公開:2004年
監督:オリヴィエ・アサイヤス
主演:マギー・チャン、ニック・ノルティ、ベアトリス・ダル、ジャンヌ・バリバール、ジェームズ・デニス、ドン・マッケラー、マーサ・ヘンリー、ジェームズ・ジョンストン、レミ・マルタン、レティシア・スピガレッリ、トリッキー
夫でロック歌手のリーをドラッグの過剰摂取で失ったエミリー。歌手への夢を抱きながらも、リーの両親に預けた息子・ジェイを引き取るため、ドラッグを絶ち働きはじめるエミリーだったが…。失敗を繰り返しながらも懸命に生活を立て直そうとするエミリーを情感豊かに演じたマギー・チャンは、カンヌで主演女優賞に輝いた。エモーショナルな映像と音楽で人間の再生を歌い上げたアサイヤスの最高傑作!

『レディ アサシン (Boarding gate)』
公開:2007年
監督:オリヴィエ・アサイヤス
主演:アーシア・アルジェント、マイケル・マドセン、カール・ン、ケリー・リン、ジョアンナ・プレイス、キム・ゴードン、アレックス・デスカス、レオン・カーフェイ
北京にクラブを開く夢を持つ元娼婦のサンドラは、愛人の中国人貿易商から言われるまま、かつてのパトロンを殺す仕事を請け負う。その後、香港へ高飛びしたサンドラだったが、謎の組織に命を狙われ…。タトゥーを入れた見事な肢体を惜しげもなくさらし男を誘惑するヒロインをアーシア・アルジェントが熱演。愛する男に裏切られ、居場所をなくした女の逃亡劇を緊迫したカメラワークで描いたバイオレンス・アクション。



『夏時間の庭 L'heure d'été)』
公開:2008年
監督:オリヴィエ・アサイヤス
主演:ジュリエット・ビノシュ、シャルル・ベルリング、ジェレミー・レニエ、エディット・スコブ、ドミニク・レイモン、ヴァレリー・ボネトン、イザベル・サドヤン、カイル・イーストウッド、アリス・ドゥ・ランクザン、エミール・ベルリング
パリ郊外の瀟酒な邸宅で、美術品に囲まれて一人で暮らすエレーヌ。彼女の誕生日に集まった子どもたちの厳しい現状を察したエレーヌは、自分の死後、家と財産を処分するよう長男に話すが…。伝統を守る母親、グローバリゼーションを象徴するかのように、パリ、ニューヨーク、中国と世界に散らばって暮らす子どもたち、そして孫たちの3世代にわたる家族の物語を、ルノワールを思わせる官能的な映像と洗練された語り口でつづった傑作。

『隠された記憶 (Caché)』
公開:2005年
監督:ミヒャエル・ハネケ
主演:ダニエル・オートゥイユ、ジュリエット・ビノシュ、モーリス・ベニシュー、アニー・ジラルド、ベルナール・ル・コク、ワリッド・アフキ、レスター・マクドンスキ、ダニエル・デュヴァル、ナタリー・リシャール、ドゥニ・ポダリデス、カロリーヌ・バエル
美しい妻と息子と共に幸せに暮らす人気キャスター・ジョルジュに、差出人不明のビデオテープが送られてくる。彼らが住む家、ジョルジュが育った農家、そして安アパートに向かう車、と次々に届くテープに夫婦の不安は募り…。ミヒャエル・ハネケが仕掛ける恐怖と謎の迷宮は、観る者を引き込まずにはいない。単なる謎解きを超えた緊迫感あふれる心理劇。


『アメリ (Le fabuleux destin d'Amélie Poulain)』
公開:2001年
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
主演:オドレイ・トトゥ、マチュー・カソヴィッツ、ヨランド・モロー、ジャメル・ドゥブーズ、イザベル・ナンティ、ドミニク・ピノン、リュファス
22歳のアメリは空想好きで一風変わった女の子。毎日人を幸せにする小さな悪戯を考えては楽しんでいた。その日も変わり者の青年・ニノに悪戯を仕掛けようとするが、思いがけず彼を好きになってしまう。現実と向き合うのが大の苦手のアメリは、恋を実らせることができるのか?!フランス、日本共に大ヒットしブームを巻き起こした「観た人を幸せにする映画」。

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