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症例X

上映・公演は終了しました。

67分/配給=リトルモア

家に帰れば、介護が待っている。

二人は/
/しゃべることがないから/
/煙草を吸っているんだろう/
/行くあてが見つからないから/
/ここに帰ってくるのだろう/
/だけど/
ここにはとても大切なものが/あることも/
/確かなことなんだ/

『家族X』の公開を控える監督・吉田光希は、それ以前に一組の母と子の情景を描いた
恐るべき傑作を撮っていた。
見逃してはいけない、精緻なる才能の原点。映像の奇跡、珠玉のように輝ける時間。


有島謙一(36)は、統合失調症をわずらう母、敏江(70)と二人で暮らしている。数年前から敏江は認知症を患い、その病いはゆるやかに進行しつつある。そんな日々の中、謙一は在宅介護を続けてきた。いつからか敏江は終日を床で過ごすようになり、無気力に毎日を送るようになっていた。謙一は、仕事と介護だけを繰り返すだけの生活を続けていく……。

「親」とは何なのか?
吉田光希監督は、本作の企画を考えた27歳のとき、ある想像が浮かんだといいます。今は「子」であるけれど、十年後は親になっているかもしれない、二十年後は介護する側かもしれない、五十年後は介護される側かもしれない、と。
「親」とは何でしょうか? 
自分以外の「個」という意味では他者でありながら、どうしても自分と切り離すことができない存在…。
監督は、親と他者の境界について、自問を越えて、映画として発信することを選びました。それは、これから先の自分を想像することでもあり、きっと誰の映画にもなるだろうと信じていました。吉田監督は、東京造形大学在学中に製作された本作でPFFアワード2008にて審査員特別賞を受賞。そして第20回PFFスカラシップの権利を獲得し、本作と同時期に公開される『家族X』を製作しました。

模索するような映像
ト書きとセリフを抑えた簡潔な脚本にする、シーンごとにディスカッションを行うなど、本作ではすこし変わった撮影方法がとられました。吉田監督は、あらかじめ決められたエピソードを再現するよりも、現場で生まれる変化を大切にしたといいます。それによって、制作側と出演者が、作品理解を共有し、謙一と敏江の関係、あるいは「親子」の関係を考えるように撮影がすすみました。模索するような映像に、見るものは、有島家の生活にいざわれていきます。
「あの母は、私を育てた母なのか?」「介護はいつまでつづくのか?」
「この閉塞感を救うのはなんなのか?」
「誰かが救ってはくれないのか?」
そんな、疑問が浮かんでくるはずです。
『症例X』は、私たちの生活に根を張ります。。

邦画

監督:吉田光希 出演:坂本匡在、宮重キヨ子、沢田幸子、野中裕樹

料金:一般1400円/大学・専門学校生1200円/会員・シニア1000円

※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。

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