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朱花の月

上映・公演は終了しました。

2011年/91分/配給=組画/(C)2011「朱花の月」製作委員会

第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式招待

古代の記憶が宿る、万葉の地・飛鳥地方。
ここには“待つ”ことのなかで、その命をまっとうした人々がいた。

遠い昔より、神々の宿る地とされている畝傍山、耳成山、香具山――飛鳥地方にある“大和三山”は、今も私たちに変わらぬ姿を見せている。“朱花”色に魅せられた染色家の加夜子(大島葉子)は、地元PR紙の編集者の恋人・哲也(明川哲也)と長年一緒に暮らしている。が、いつしか加夜子は、かつての同級生で木工作家の拓未(こみずとうた)と愛し合うように。幸せなときを過ごすふたりだったが、加夜子が身籠ったことをきっかけに、平穏な日常に変化が訪れる。女は男からの言葉を期待し、男(たち)もまた女と小さな命の訪れを待ち焦がれ、変わらぬ愛を与え続ける……。「一人の女を二人の男が奪い合う」それは、幾多の万葉歌に詠われているように、今も昔も変わることはないのか……。

河瀬直美監督の到達点――
待つことによって想いを育む 生きて、愛するという人間の営み。

テレンス・マリック、ダルデンヌ兄弟、アキ・カウリスマキ等、強豪が集結した2011年カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式招待され、「命の危うさ、自然と人間との融合が見事に描かれている」「河瀬直美の到達点」とマスコミも絶賛。公式上映後は鳴り止まぬスタンディングオベーションで迎えられ、決して歴史には記録されないが、確かにその命を全うした名もなき人々の想いが世界に届いた。
『玄牝-げんぴん-』に引き続き、自らカメラを回した河瀬直美は、いにしえの時を彷彿させる飛鳥地方−橿原市、明日香村、高取町の風景、そして“朱花”という色に秘められた強さと儚さを、濃密に16ミリフィルムに焼きつけた。遠い過去と未来をつなぐ主人公には、本作が長編映画の本格デビューとなるこみずとうたと、モデルとしても活躍する大島葉子(『ヘブンズ ストーリー』ほか)。さらにハシケンによる音楽が生命の息遣いを伝え、交錯する過去と現在の男女の想いを見事に結びつけている。


遠い昔、大和三山を男女に見立て詠った歌があった――

香具山は  畝傍を惜しと
耳梨と  相争ひき
神代より  かくにあるらし 
古も  然にあれこそ 
うつせみも 妻を 争ふらしき  ―『万葉集』より


朱花」とは:万葉集に登場する言葉で「赤」の意。赤は”命“の象徴であると同時に古代より一番褪せやすい色でもあった。だからこそ、貴重なものとして認識され、そんな褪せやすい色の「赤」に見る儚さ――人の無常をタイトルに託している。

邦画

監督:河瀬直美 出演:こみずとうた、大島葉子、明川哲也、麿赤兒、小水たいが、樹木希林、西川のりお、山口美也子、田中茜乃介

料金:施設参照

※表示されている料金は全て税込みです。
※やむを得ない都合により、開催スケジュール及び内容が変更になる事があります。詳細は各主催者へお問い合わせ下さい。

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