SHIBUYA BUNKA BOOKMARK

ぎゃらりー 無垢里

緑が残り、気持ちのいい場所

『TV Bros.』や『装苑』などでライターとしても活動している伊藤さん。最近、代官山のギャラリー(g)で見た写真家・本城直季さんの展示が、「吹き抜けのテラスと合っていて気持ちよかった」そう。
織物や陶器など暮らしの衣食住を中心とした展示やワークショップなども行っている「ぎゃらりー 無垢里」。昨年末の「おてんばカフェ」など、カフェと展示が一体になった企画も行われている。
「おてんばカフェ」期間中は、絵本作家の荒井良二さんなどを招いてのトークイベントやショートムービーの上映会を行ったり、北欧雑貨やおもちゃなどの販売を行っていた。


プチグラパブリッシング編集発行人・伊藤高さんのbookmarkは「ぎゃらりー 無垢里」
『チェブラーシカ』『クルテク』でお馴染みの出版社であり、『キャンディ』『ファントマ』など「カルト系」映画の配給や宣伝も行っているプチグラパブリッシング。1997年に同社を立ち上げた編集発行人の伊藤高さんのbookmarkは、猿楽町にある「ぎゃらりー 無垢里(むくり)」。猿楽町は以前事務所を構えていた場所で、「今は表通りが随分にぎやかになったけれど、一本裏道に入ると小さいお店が点在していたり、緑が残っていて鬱蒼とした雰囲気が気持ちのいい場所。自転車だと中目黒の自宅からも通勤できたり、渋谷や恵比寿などどこにでも足が向く感覚があって心地よかった」と愛着を感じさせる。無垢里では昨年の10月末から12月末まで、同社が宣伝を手がけた『長くつ下のピッピ』という映画のDVDと写真絵本の発売を記念して、「おてんばカフェ」と題したカフェを期間限定でオープンした。「もともとは古民家を改装した、雰囲気のある場所で、建てられてから50年近くは経っているはず。ちょうど改装されるタイミングと平行する時期だったこともあり、カフェの企画や内装は自分たちで手作りしたので大変だったけれど、ピッピの部屋のような北欧の子ども部屋風のカフェを作ることができた」とのこと。今の事務所も新宿御苑裏の閑静な住宅地にある築40年ほどのリノベーション建築。同社が発行するあたたかみのある書籍や愛嬌のあるキャラクターグッズの数々も、空気が通り抜けるような心地よい場所ですくすくと育まれてきたように感じられた。

ぎゃらりー 無垢里(むくり)
渋谷区猿楽町20-4
TEL.03-5458-6991
11:00〜19:00(木曜定休)

COMPANY'S INFORMATION

プチグラパブリッシングは、書籍の発行をメインとして、映画の宣伝・配給やキャラクターグッズの販売などさまざまな事業を展開している。5月5日に代々木競技場第一体育館で行われた「フットサル ブラジル代表対日本代表」では、同社が宣伝を手がける映画『ジンガ』に出演するフットサルブラジル代表のファルカン選手(写真右)らが来日し、溜息が出るような美麗なテクニックで満員のファンを魅了した。「総合出版社として、本や映画単体で終わるような一過性のものではなく、その世界観やライフスタイルまでを提案したい」という伊藤さんの言葉通り、『ジンガ』も映画だけにとどまらず、映画に関連した書籍(6月刊行予定)、ブラジルの音楽やデザインの紹介など、2年後のブラジル移民100周年に向けて、今後もブラジルに関連した企画が多くなりそうだという。「『北欧モノのプチグラ』と言われることが多いけれど、これからは『ブラジルモノのプチグラ』とも呼ばれるとうれしいですね」と伊藤さん。

プチグラパブリッシング
渋谷区千駄ヶ谷5-2-18
TEL.03-5366-2401(編集部)

 

(2006年05月10日 19:27:00)

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