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cafe Banda

「かえる」がぴょんぴょん飛び跳ねる場所

かえる先生とcafe Banda周りの人たちとの交流が始まったのは、2004年11月に同カフェで行った個展、「カエル先生だよ」展がきっかけ。
cafe Bandaオーナーの関さんは「渋谷の駅近くではなく、少し離れたところでいろいろな人とコラボレーションがしたかった」という理由でこの場所にお店を構えることに決めたのだそう。
3月25日から4月22日まで、アーティストのOMOCHIさんによる「つまりは棘の印象派。」展が開催されている。壁に掛けられた作品以外にも、映像や階段側面の壁にまでポップで毒のあるグラフィックが展開している。


イラストレーター・かえる先生のbookmarkは「cafe Banda」
「かえる先生」の名前で雑誌やTシャツなどのイラストやグラフィックデザインをしている長場雄さんは、桜丘町の事務所を二人組デザインユニット「ブリュッケ」とシェアして活動している。かえる先生のbookmarkは、桜丘町から歩くこと15分ほど、松濤を過ぎた神山町の丘の上にある「cafe Banda」。一軒家を改装した建物は三階建てで、3Fがデザイン事務所、2Fはレコードショップ、1Fがカフェ&ギャラリーとなっている。cafe Bandaは細長い入り口や壁の手描きのイラストなどが印象的でアットホームな雰囲気。インテリアもキノコの形のイスやハリネズミをモチーフにした照明など、どこか手作り感にあふれたものが揃う。かえる先生は以前、このギャラリーで展示をしたことがきっかけでそれぞれの階のスタッフと仲良くなり、今では3Fの事務所で仕事の打ち合わせを行うなど、この場所との関係が深くなったという。「神山町界隈は人が集中しているわけでもなく、店主と交流ができるような気さくなお店も多く、桜丘町のようにのんびりしていて落ち着く場所」と話すように、この辺りは下町っぽい雰囲気のお店や街並みが少なくない。cafe Bandaで不定期に行われている展示も「どこかいい具合に力が抜けていて、それぞれのアーティストが描く楽しみが伝わってくる展示が多いように感じる」。そう言われてみれば、かえる先生が描く脱力系のかえるたちも、桜丘町や神山町のゆったりした土地で活き活きと飛び跳ねているようだった。

cafe Banda(カフェ・バンダ)
渋谷区神山町41-3
TEL.03-3467-5105
営業時間:11:45〜24:00 日・祝 14:00〜(不定休)
※貸し切りパーティなどがあるため、事前の確認をおすすめします。

INFORMATION

かえる先生は「Faxmachine」というプロジェクトでも活動しており、現在『rtr』(写真右)というグラフィック系のフリーペーパーにコラボレーション作品を提供中。Faxmachineはcafe Bandaの3Fのデザイナーが主宰し、かえる先生ら6人のクリエーターによるユニットで、お互いにFAXをやりとりして各自の作品を重ねていく手法で作品制作を行っている。かえる先生個人でもグッズの制作・販売などをしており、「かえる先生クッション」(写真下、4800円)はcafe Bandaでも販売している。4月に発売される「エイジアエンジニア」というヒップホップグループのCDジャケットのイラストを描いたり、5月に創刊するマンガカルチャー総合誌『MHz(メガヘルツ)』(マガジン・ファイブより刊行予定)に初のかえる先生マンガを執筆中とのこと。

かえる先生(長場 雄)
渋谷区桜丘町9-17 新和ビル403

 

(2006年03月31日 11:33:00)

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