# Shibrava? Exploring the charm of working, playing, and living in Shibuya

KEYPERSON

I do a big job with "small collective intelligence", I think that this is the way of working like Shibuya.

Co-lab Planning and Operation Representative / Creative DirectorMr. Yoaki Tanaka

profile

Born in Fukui City in 1970. After graduating from Musashino Art University, after graduating from major design consultant department, graduated from Keio University Graduate School of Media and Media Studies (Media Art). In 2003, we opened a shared collaboration studio "Roppongi co-lab" dedicated to creators. In 2005, co-lab moved to Sanno-machi, and "Harumaki Project Co., Ltd." established. After that, we expanded our share office business by expanding our base with Sendagaya (2010), Nishiazabu (2010), Niko Tamagawa (2011), Shibuya (2012), Daikanyama (2015), Sumida Kamezawa (2015). I plan to relocate 'co-lab Shibuya Atelier' to SHIBUYA CAST in May 2017.

渋谷キャストでコミュニティーを形成し、小さな村をつくる

_次に新しい「co-lab渋谷キャスト」について教えてください。大きな複合施設のビルトインとして、シェアオフィスを運営されるのは初めてだと思いますが、こうした環境はco-labのコミュニティーづくりにプラスに働くと思いますか?

実は二子玉川ライズの中で普通のビルトインはやっているのですが、施設全体とつながるとまでにはなっていません。僕は以前から、どこかでまちづくりや、エリアづくりなど、エリアマネジメントをやりたいという気持ちを持っていました。子ども向けのテーマ施設とか保育園、デイケア、ものづくり施設、カフェやホテルとかオフィスなどがあって、そのコアセンターというか、人が集まれる昔の公民館や集会所的な意味合いを持つ拠点として「co-lab」を置き、全く関係を持たない人たちをつなぎ合わせる。まちやエリアをファシリテーションしていくことで、そこに一つの村を作っていきたいという思いがあります。都心では、いろんな利害関係があるため、なかなかまちやエリア単位では乗ってもらえないと思うんですけど、渋谷キャストのような建物なら、そういう方針やルールを立てて進められるのではないかと考えています。今まで日本の建物や商業施設は、単に不動産という機能しかなかったと思うんですけど、施設全体のコミュニティーを形成して、小さな村を作っていく。そう考えると、単なる建物の受付ではなくて、違う要素の人たちを結び付たり、うまくいけばそこで仕事が生まれたりとか…、受付がファシリテーターの役割を担っていくことになれば面白いですよね。渋谷キャストは、その最初の実験といえます。商業やオフィス、コレクティブハウスの住人たちと連携しながら、結構いろいろやれるのかなと期待しています。

_co-lab渋谷キャストは1、2階のフロア構成ですが、何かテーマはありますか? 

「ヘッドオフィス」と位置づけています。仕事をつくる人たちの場所、仕事をつくり出す人、要は各分野のプロデューサーが集まって、仕事をつくり出せるような環境がつくれたらいいなと。また今回、僕らと同じフロアに弁護士事務所が入るのですが、その弁護士さんが月1回ペースで、co-labのクリエイターの支援をしてくれることになっています。契約書をみてもらったり、知財管理や起業に関する相談など、それから投資家と向き合うことが苦手なクリエイターも多いので、対等に渡り合えるように交渉の間に入ってもらうことも考えています。日本のクリエイティブ界の弱い部分を少し補える機能になるんじゃないかと、思っています。

_定員やフロアの規模はどのくらいですか?

1階、2階の2フロアで、定員は170、80人くらい。フロアの広さは宇田川の渋谷アトリエとほぼ同じくらいかな。渋谷アトリエから移る人移らない人いますけど、約半分くらいは既存メンバーです。実はもう定員が埋まっています。一般的に新築ビルは小さい区画で貸し出すことはないじゃないですか。僕らはワンフロアを50平米、30平米、10平米など、とにかく小さく細かく切ってもらったので、そういうサイズで入りたい会社が殺到してしまい、今はもうお断りしている状況なんですよ。今、そういうニーズは確実にありますね。

左上)co-lab 1階の受付 左下)2階には個別ブースのほか、2〜22人までの様々な広さのスペースが用意されている。右)1階から2階に上がる螺旋階段。壁には「スイミーの絵」が描かれている。

僕らの仕事は、メンバーが互いにリスペクトし合える環境づくり

_オープンから稼働率100%って、すごいですね。どんな会社やメンバーが入居を予定されているのですか?

1階に先端MR技術の体験ができる専門工房「co-factoy×HoloDive」が併設。

IT系ものづくりの会社や映像会社、世界的な先端企業など…。具体的に会社名をいえば、世界的に有名なマルチメディア・エンタテインメント・スタジオ「Moment Factory(モーメントファクトリー)」のアジアオフィスがco-labに入ります。それから、最先端の3D・VR技術のものづくり、高精細な3Dホログラフィーで、自動運転の運転手を浮かび上がらせる仕組みなどを作っている会社も入居します。また、co-labの隣にはクリエイター養成スクール「デジタルハリウッドSTUDIO渋谷」も移転してくる予定で、デジタル系、映像系のクリエイターが増えると思います。

_2階フロアの中央は、円形になっていますね。ここはどんな機能を担っているのですか?

「円形のスペース」は、メンバー間のコミュニケーションを促進する役割を担う。

円形スペースの後方には一人用のブースが並ぶ。。

1階は受付と工房、ミーティングルームなどがあるフロアなんですけど、らせん階段を上った2階には象徴的な「円形のスペース」があります。ここは一応、コラボレーションのためのスペースで、円形を囲みながらディスカッションをしたり、仕事のミーティングしたり、わざとメンバー全員に聞こえるようなオープンな形にしていて、強制的に周囲を巻き込む空間を作っています。弁護士さんを交えての勉強会も、この円形スペースで開こうと考えています。また、全体としては「自立分散協調型」の空間にしたいと思っていて、個室は「自立ゾーン」で、カフェとか共用スペースは「協調ゾーン」というふうに分けています。個室でじっくり仕事に集中し、最後に協調ゾーンに集まってプレゼンしたりとか。意図的に極端な空間をつくってみて、うまくいくかどうかは運営しながら検証していきたいと思っています。そのほか、2階にはキッチンがあって、みんなが休憩したり、食事したりする共用スペースとなっています。

_円形のオープンスペースは「オープンイノベーション」を起こす装置の一つだと思いますが、オープンイノベーションを起こすための場づくりのコツはありますか?

co-lab内では月1回くらいのペースで、メンバーによるプレゼンテーション会を開いています。まず、メンバーが互いにどんな仕事をしているのか、さらにそれがどんなに素晴らしい仕事なのかを知ってもらい、メンバー間でお互いにリスペクトし合う関係を生み出していきます。co-lab内で仕事を発生させると、そこそこのクオリティーのものが上がってくると、みんなに思ってもらうことが一番大事で。それが僕らの仕事です。こうした関係を通じて、僕らが絡まずとも、co-lab内で仕事を発生しやすくする環境が生まれます。結果、それがオープンイノベーションに結び付いていくと感じています。

コワーキングスペースは、コンビニみたいなインフラになる!

_話を変えて、ここから渋谷と田中さんの関係を教えてください。

学生時代、渋谷パルコのディスプレーづくりのアルバイトをしていました。美術系の学生たちの定番なのですが、深夜から朝までバイトしていることが多かったですね。80年後半、渋谷にチーマーがはびこっていた頃ですが、僕が一番遊び、過ごした街だと思います。渋谷の良さは自由度の高いところかな。銀座や表参道はハイソにしてなきゃいけない、六本木はもっとエッジを効かせなきゃいけないとかありますよね。もちろん渋谷にもサブカルとか若者というイメージもありますが、僕は寛容というか ボーダーを超えやすい街という印象があります。何か新しいものを生み出す雰囲気があって、そういう新しいチャレンジを求めている人や会社が集まっていると思う。co-labメンバーに、無印良品で長年デザイン部長をしていた人がいるのですが、彼はマーケティングリサーチにすごく便利な街だと言っています。駅から街を歩いているだけで、女子高生たちが持っているものなど、若者たちのトレンドが見えて、商品開発の参考になると。そういった意味では、情報がいろいろ露出していて、無防備な街とも言えるかもしれません。

_現在、渋谷駅周辺では再開発が進んでいますが、住まいも仕事も渋谷を拠点としている田中さんが、再開発で一番期待していることは何ですか?

やっぱり、渋谷が「強い駅」に変身することかな。来街者の集客や国際化だったりとか、いまは新宿、池袋、六本木などにお客さんを取られている状況じゃないですか。また、渋谷ビットバレーが続かなかったのも、渋谷にオフィスの床が足りなかったから。駅周辺にオフィスが増えることで、他の街にようやく対抗できる。企業や大人が渋谷に戻ってくれば、街のポテンシャルは圧倒的に高くなる思う。街の風景だけではなく、きっとカラーも変わるでしょう。駅上にビジネスマン、センター街などに若者というギャップ、隣り合う面白さが、きっと渋谷の新たな魅力になっていくと思います。

_co-lab渋谷キャストは14年間の集大成と聞いていますが、今後の夢や目標を教えてください。

実は台湾にco-labを開くという計画が進んでいます。先日、ソフトバンクがアメリカで一番大きなコワーキングスペース会社「WeWork(ウィーワーク)」に出資しましたが、その波は日本にも確実にやってくるでしょう。たぶん、将来的にコワーキングスペースは日本や世界の都市のインフラになり、まるでコンビニのように広がるんじゃないかと思います。現状のフリーランスを中心とした利用は飽和状態だと思うのですが、今まで使っていなかった人たちにも広がり、その利用者数は圧倒的に増加していくでしょう。たとえば、大企業ではオフィスの床面積を減らし、コワーキングスペースで働くことを推奨し始めています。高いオフィスの賃料や維持費を考えれば、そのほうが安上がりなわけです。また、職住接近型で住宅地にコワーキングスペースが増えていくでしょう。実際、「co-lab二子玉川」の利用率はものすごく高いです。こうしたニーズを踏まえると、全国から海外まで、co-labをいろいろなエリアに広げていき、どこでも働ける環境を整えていきたい。もちろん、ウィーワークの力には全然適いませんが、僕らは「クリエイティブを強み」に拠点を広げていきたいなと思っています。

渋谷キャスト

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