渋谷文化 PROJECT

2011年/アメリカ＋カナダ＋日本/1時間59分/配給：ポニーキャニオン /©2011 Rockwell Eyes, Inc. All Rights Reserved.

シネマライズでは現在、『スワロウテイル』『リリイ・シュシュのすべて』など、独自の美意識で人気を集める岩井俊二監督の最新作『ヴァンパイア』が公開されている。原作から脚本・監督・音楽・撮影・編集に至るまで岩井俊二が心血を注ぎこんだ8年ぶりの長編劇映画。病身の母親と暮らす高校教師サイモンは、あるwebサイトに集まる「死にたい少女たち」に血を求めて寄り添ううちに、しだいにその思いがピュアな愛へと昇華してゆく。ハリウッドで注目の個性派若手キャスト陣が美しい少女たちを演じ上げ、繊細なヴァンパイアと繰り広げる『奇妙な純愛物語』に仕上がった同作。加えて、『リリイ・シュシュのすべて』で映画デビューを果たし、現在は日本を代表する若手女優の一人にまで成長した蒼井優との再タッグも見所となっている。

2011年/フランス/100分/HD/カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル/配給：アップリンク

Bunkamuraル・シネマでは、監督・俳優が実話を元に主演するラブストーリー『わたしたちの宣戦布告』が公開中。監督は個性派女優としても活躍するヴァレリー・ドンゼッリで、自身の体験を原点にフィジカルで生命力あふれるラブストーリーを作り上げた。運命的な出会いで恋に落ち、 自由奔放な暮らしを楽しむ若いカップル、ロメオとジュリエット。息子アダムが誕生し、三人の幸せな生活は約束されているかに見えた。だが、それも束の間、アダムに病が発見される。運命に立ち向かう準備などまったくできていなかったのんきなカップルは、大人にならざるを得ない状況に追いつめられ、やがて、乗り越えなければならない試練を前に、二人は自らの強さと勇気に気づいていくのだった。昨年カンヌ国際映画祭の批評家週間オープニング上映で喝采を浴び、フランスでの公開時には大ヒット・ロングランを記録した注目作だ。

2012年/日本/137分/配給:アスミック・エース/©2012「夢売るふたり」製作委員会

ヒューマントラストシネマ渋谷では9月8日より、西川美和監督の最新作『夢売るふたり』が公開中。主演は、日本映画界でも珠玉の演技派として知られる松たか子と阿部サダヲ。作中では火事ですべてを失った夫婦として結婚詐欺を繰り返し、男と女の切なく危うい「愛」が焙り出されていく。監督自らが手掛けた脚本で、夫婦そして男女の複雑で奥深い関係と、現代を生きる女たちの心の隙間が、鋭い眼差しと深い心理描写でえぐるように描かれる。松、阿部のほかに、田中麗奈、鈴木砂羽、安藤玉恵、江原由夏、木村多江、伊勢谷友介、香川照之、笑福亭鶴瓶など、ひとクセもふたクセもある個性派揃いのキャスト陣が出演を熱望。人々が日々すれ違いながら生きる東京を舞台に、孤独を抱えた男女の人生が交錯し、やがて歯車は狂い出していく。騙すのか？騙されるのか？愛してるのか？愛してないのか？男と女の心と性を激しく揺さぶる、誰も観たことのない衝撃のラブストーリーだ。