レコメンド 今週、編集室が推薦するカルチャー

日本中央競馬会(JRA)が施行する一年を締め括る最強馬決定戦・有馬記念が、いよいよ12月28日(日)に迫っている。中山競馬場の芝内回り2500メートルで競われる有馬記念は、ファン投票により出走馬を選出するオールスターレース。ランキング上位10頭の競走馬が出場権を獲得する。今回のリコメンドでは、競馬ファンのみならず、日本中が競馬で盛り上がるビッグレース有馬記念を控え、競馬熱を高めるおすすめ情報をお伝えしたい。

ディープインパクトの像

競馬に興味はあるけれど、どうやって楽しんだら良いのかわからないという競馬初心者におすすめなのが、競馬、馬事文化の情報を発信する施設プラザエクウスだ。エクウスでは、ナリタブライアンやオグリキャップ、ディープインパクトなど歴史的名馬の像や資料が展示され、1984年から現在(2008.10.18※随時更新)までのJRA全重賞競走を検索・動画鑑賞できるなど、五感で競馬を楽しめる設備が充実。日本の競馬が歩んできた歴史を感じることができる。また、GIシーズンにはレースに関する最新情報を上映する大型ビジョンやギャラリーも登場する。施設内では有馬記念へ向けてのファン投票も受け付け(〜2008年12月8日)ているので、お気に入りの馬を見つけて一票を投じてみるのも面白いだろう。

 

施設名 :
プラザエクウス
営業時間:
11:30〜19:00
定休日 :
火曜(火曜祝日の場合は翌日)、年末年始
料  金:
入場無料




競争だけでなく動物としての馬の魅力を伝えているのが、プロモ・アルテ ギャラリーで開催中の「ユベール・ド・ワトリガン展」だ。本展は、馬やレース場の熱気、騎手と馬との一瞬のドラマを伝える絵画展で、作者のユベール・ド・ワトリガンは、フランスの競走馬の生産育成をする一族に生まれたアーティストである。質の高い描写力と優雅な表現に定評があり、馬具工房から出発したファッション・ブランドHERMES(エルメス)のスカーフ絵柄なども手がける。日本では3度目、8年ぶりの展覧会で、発表作品はすべて新作。生命力溢れる馬たちを「観る」本展は、生粋の競馬ファンにもきっと新鮮な驚きを伝えてくれるだろう。

Jaune 黄マスク(面子)/35×41cm/©promo-arte、©アラカワ・アート・オフィス

タイトル:
ユベール・ド・ワトリガン展
開催場所:
プロモ・アルテ ギャラリー
開催期間:
2008年11月28日〜2008年12月9日 12:00〜19:00 ※月曜日は休廊日です。
料  金:
入場無料






©promo-arte、©アラカワ・アート・オフィス

©2008 Three Kingdoms Ltd.©Bai Xiaoyan

また、西部劇や時代劇など、国内外の映画を飾ってきた「騎馬戦」での馬の存在も忘れてはいけない。渋東シネタワー他で上映され、国内週末興行成績(動員集計)で5週間のトップを記録している大ヒット作『レッドクリフ』には、エキストラ1000人と200頭の馬を使って、人と馬とが入り乱れた迫力の「騎馬戦」シーンが登場する。監督は、『フェイス/オフ』『M:I-2』での暴力的かつ華麗な銃撃戦が印象深いジョン・ウー。ウー監督は、「全ての作品において黒澤明監督の『七人の侍』を参考にしている」と公言。今回の『レッドクリフ』では特に、馬上での殺陣が見事な『隠し砦(とりで)の三悪人』が参照されている。馬の調教のノウハウがない中国で、一から独学で馬を育てるところから始めたというウー監督。圧倒的な数の馬が思い思いに駆け回り、倒れ乱れる迫力のシーンに息を飲んで欲しい。

2008年/アメリカ・中国・日本・台湾・韓国/145分/配給:東宝東和、エイベックス・エンタテインメント/©2008 Three Kingdoms Ltd.©Bai Xiaoyan

タイトル:
レッドクリフ
開催場所:
渋東シネタワー
開催期間:
2008年11月1日〜
10:00/13:05
/16:10/19:15
※12/13(土)から時間変更の可能性があります。
監  督:
ジョン・ウー
出  演:
トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、フー・ジュン、中村獅童(特別出演)、リン・チーリン(映画初出演)

©2008 Three Kingdoms Ltd.©Bai Xiaoyan


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