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CULTURE × SHIBUYA 編集室がオススメする3作品

「映画」「アート」「イベント」「ライブ」「ステージ」など、渋谷で公開、開催を予定するカルチャー情報の中から、編集部オススメをピックアップ。

今回のテーマ

食のたしなみ〜飽食の時代に〜

現代の日本は「飽食の時代」と言われる。東京には無数の飲食店があって、中国、フランス、アメリカ、インドなど世界の料理から本日のディナーを選ぶことができるし、お腹が空けば24時間、近所のコンビニでお弁当がいつでもチンできる。市場に出回っている食べものは質・量ともにとても豊かで、私たちは金銭的な事情を除けば食べものに不自由することはない。そこで生まれる問題の一つが、食べたいだけ好きなものを食べることができる時代にどんな食べものをどれくらい食べるか、ということ。今回は渋谷で公開予定の映画から、「食」をテーマにした作品をピックアップ。並ぶのは、好きなだけ食べてもいいがゆえの「肥満」問題にフォーカスしたコメディ、作物栽培の効率化を目的にした「遺伝子組み換え」問題に迫るドキュメンタリー。一方で「無農薬栽培」を実現した農家をモデルにした感動作の3本。「食」を多様な切り口で伝える3本を、あなたの食生活を見直すきっかけにしてみては?

今月のオススメ

体脂肪計タニタの社員食堂

画像
2013年/日本/100分/配給・角川映画/©2013「体脂肪計タニタの社員食堂」製作委員会
タイトル
体脂肪計タニタの社員食堂
上映場所
渋谷HUMAXシネマ
上映期間
2013年5月25日(土)〜
上映時間
上映スケジュールの詳細は劇場まで
監  督
李闘士男
出  演
優香、浜野謙太、草刈正雄 ほか

渋谷HUMAXシネマでは5月25日から、社会現象にもなったタニタの社員食堂にまつわる事実を元にしたコメディ「体脂肪計タニタの社員食堂」の公開がスタートする。
「タニタ食堂」は、健康計測機器メーカーのタニタが社員の健康維持&増進を目的として設けた社員食堂。旬の食材を利用し、色合いや味付けにもこだわったヘルシーなレシピが話題を読んで、2010年に発売されたレシピ本は異例のベストセラーを記録した。
同作はこの食堂に着想を得て、同社が社運をかけたダイエットプロジェクトを行うという設定で展開。参加者は、プロジェクトを成功させたい副社長・幸之助に加え、体脂肪率40%以上ある社員たちで、営業部の丸山、総務部の福原、開発部の太田からなる、通称「ヒマン・スリー」。ポッチャリであることに無頓着だった参加者がは会社の命令として渋々ダイエットをスタート。だがやがて、各々が痩せたい理由を見つけ、ダイエットに励む−−。

世界が食べられなくなる日

画像
2012年/フランス/118分/配給・アップリンク
タイトル
世界が食べられなくなる日
上映場所
渋谷アップリンク
上映期間
2013年6月8日(土)〜
上映時間
上映スケジュールの詳細は劇場まで
監  督
ジャン=ポール・ジョー
製  作
ベアトリス・カミュラ・ジョー

渋谷アップリンクでは6月8日から、遺伝子組み換え食品の実態に迫ったドキュメンタリー「世界が食べられなくなる日」が公開される。
実は日本は遺伝子組み換え食品の輸入大国。トウモロコシの世界最大の輸入国で、その量は年間約1,600万トンに及ぶ。その約9割はアメリカ産で、その88%が遺伝子組み換え品種とされる(2012年米国農務省調べ)。それらのトウモロコシが何に利用されているかというと、家畜の飼料、食用油やコーンスターチなどの加工食品の原料として。日本では遺伝子組み換え食品には表示義務が課せられているが、飼料には表示義務はないーー。
同作では、ラットに遺伝子組み換えトウモロコシ・農薬を2年間(=ラットの平均寿命)与え続けるというフランスの極秘実験に迫る。生まれてから寿命を終えるまで同作物を摂取し続けたラットの実態やいかに?「遺伝子組み換えは生物を私有化すること、すなわち食物を独裁的にコントロールすること」(ジャン=ポール・ジョー監督)。効率を追い求めて自然の摂理を揺るがした栽培技術の発展の果てに、どんな未来が待っているのだろうか。

奇跡のリンゴ

2013年/日本/129分/配給・東宝/©2013「奇跡のリンゴ」製作委員会
タイトル
奇跡のリンゴ
上映場所
TOHOシネマズ渋谷
上映期間
2013年6月8日(土)〜
上映時間
上映スケジュールの詳細は劇場まで
監  督
中村義洋
出  演
阿部サダヲ、菅野美穂、池内博之、笹野高史 ほか

TOHOシネマズ渋谷では6月8日から、「絶対不可能」と言われていた無農薬リンゴに挑んだ家族の物語「奇跡のリンゴ」が公開される。
紀元前にヨーロッパに伝わり、ローマ帝国でもよく知られた果物だったというリンゴ。19世紀半ば以降は病害虫を駆除する目的で農薬が導入され、甘くおいしいリンゴを求めて人々は品種改良を繰り返した。現在食べているリンゴは全て、農薬の使用を前提として改良された品種。従って農薬がなければ病害虫に弱くデリケートな果物として、無農薬リンゴの栽培は「絶対不可能」と言われてきた。
同作のモデルとなったのは、青森のリンゴ農家・木村秋則さん。年に十数回も散布する農薬の影響で皮膚がかぶれ、寝こむこともあったという妻を思い、無農薬によるリンゴ栽培に取り組んだ秋則さん。数え切れない失敗を重ね、周囲の反対にあい、極貧生活を強いられても諦めなかった11年に及ぶ苦悩と絶望の果てに、見つけた常識をくつがえす「真実」とはーー。
現在では数分で売り切れるほどの人気だという「奇跡のリンゴ」。真っ赤なリンゴに託した妻への想いは青森から全国に広がって、私たちに何を伝えてくれるのだろうか。

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