渋谷ヒカリエ「8/」 7月のPick Up
都内での五輪開催を目論み、招致合戦が熱を帯びる2013年・東京。東京の魅力を紹介するプレゼンでは、相撲・着物などの伝統的な日本文化から、「カワイイ」ファッションや秋葉原など現代の東京で盛り上がる最新のカルチャーまでをPRしている様子が伝えられる。東京開催が決まるのか否かは全く予想がつかないが、一連のニュースを通して、日本に住んでいると「当たり前」なものとして慣れ親しんでいるものが、果たして外国人にはどのように映っているのだろうか。それを想像するだけでも楽しい。 今回は渋谷ヒカリエで7月に開催される展示から、幅広く日本の姿を捉えた企画を紹介したい。世界各国でも人気が高い「カワイイ」カルチャーのルーツを紹介する展示や、感謝の気持を贈答品で伝える「お中元ギフト」にフォーカスした企画、さらに日本有数の観光スポットである「京都」の現在を伝えるアート展をピックアップ。この機会に日本にいるとなかなか気が付かない「日本の魅力」を改めて感じてみてほしい。
ルーツof Kawaii『内藤ルネデビュー60周年」in Hikarie
- タイトル
- ルーツof Kawaii『内藤ルネデビュー60周年」in Hikarie
- 開催場所
- 渋谷ヒカリエ 8/CUBE 1, 2, 3
- 開催期間
- 2013年7月10日(水)〜7月22日(月)
- 開催時間
- 11時〜20時 ※初日は17:00から、最終日は19:00まで
- 主 催
- 株式会社ルネ
- 入 場 料
- 無料
〜カワイイは、みんなルネからはじまった〜
CUBE 1, 2, 3では7月10日から、カワイイ文化の生みの親と言われている「内藤ルネ」のデビュー60周年展がスタートする。内藤さんは1932年、愛知県生まれ。12歳の時に中原淳一さんの絵に出会い、20歳で中原さんが社主を務めた「ひまわり社」に入社した。翌年にはイラストレーターとしてデビューして、以降「ジュニアそれいゆ」の表紙など少女雑誌で活躍。ファッション雑貨やファンシーグッズなども幅広く手がけ、1971年にはバンダのキャラクタールネパンダを制作して一大ブームとなった。2007年に逝去。近年はリアルタイムを知らない若い世代に人気を博す。
大きな瞳や愛くるしい表情、ヘアスタイルやファッション等、ヴィヴィッドに彩られたキッチュな美少女画は、現在では「Kawaii」というキーワードで世界各国で親しまれる日本文化のキーワードへと発展。フルーツや花や野菜等を可愛らしいモチーフとしていた作品や、家具や食器、アクセサリーなど誰もが見過ごしていた「カワイイの芽」。そのタイムレスな魅力を楽しんでみては?
47 GIFT 2013
- タイトル
- 47 GIFT 2013
- 開催場所
- 渋谷ヒカリエ 8/d47 MUSEUM
- 開催期間
- 7月19日(金)〜9月29日(日) ※9月17日、18日は休館
- 開催時間
- 11:00〜20:00(入場は19:30まで)
- 主 催
- D&DEPARTMENT PROJECT
- 入 場 料
- 無料
47都道府県の食のギフトから日本の贈る文化を考える
d47 MUSEUMでは7月19日から、「ギフト」をテーマに第7回目の企画展を開催。「お中元」のシーズンに合わせて、日本の多彩な食文化を「贈る文化」を考える。
会場では、47都道府県の食文化を47のギフトボックスに詰め合わせて展示販売。三重県からは伊勢うどんとだし、碗のセット、沖縄県からはアワセそばや島とうがらしを使った調味料「コーレーグス」など、各地域の定番の食をギフトボックスに詰め合わせ、味はもちろん、商品のパッケージデザインやその土地でつくられた食器や箸などの工芸品からも、ふるさとの特性を伝えていく。
ipodを使った音声ガイダンスやタブロイドを通して商品の特徴や選定の背景を伝え、展示品のギフトセットはすべて購入可能、d47 MUSEUMの館内で配送手続きもできる。今年は形式化した贈り物ではなく、感謝の気持ちや喜んでもらいたいという気持ちを込めた贈り物を考えてみては?
Wild, Passionate and Sticky Things
- タイトル
- Wild, Passionate and Sticky Things
- 開催場所
- 渋谷ヒカリエ 8/CUBE 1, 2, 3
- 開催期間
- 2013年7月24日(水)〜8月5日(月)
- 開催時間
- 11時〜20時
- 主 催
- 京都市立芸術大学
- 入 場 料
- 無料
京都美術の130年
CUBE 1, 2, 3では7月24日から、京都の若手アーティストを紹介する企画展「Wild, Passionate and Sticky Things」が開催される。京都は、その伝統文化を味わおうと世界中から観光客が集まる日本を代表する文化都市の1つ。厳しい環境のなかで鍛え抜かれたバイタリティ、花街の艶、そして伝統と現代のはざまで煩悶する自我…。こうした京都が抱える特有の気質は、いまなお若いアーティストたちにも根付いている。
同展は京都市立芸術大学が主催し、同学130年の歴史をヒントに若手アーティストが手掛けた現代美術作品を紹介。大学附属芸術資料館所蔵の日本画と、若い現代アーティストたちとの時空を超えた対峙をコンセプトに、同大学を卒業・修了した貴志真生也さん、谷澤紗和子さん、三木章弘さんの作品を並べる。ガイドブックでは教えない京都の美とエネルギーを、空間全体に感じてみては?