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和風ダレとサクサク感がやみつきになる「醤油かつ丼」/代々木上原・とんかつ武信

「ミシュランガイド東京」ビブグルマンに2015年、2016年と2年連続選出され、全国丼連盟が開催している全国丼グランプでは、第四回(2017年)カツ丼部門で金賞を獲得したとんかつ料理専門店「とんかつ武信」の「醤油とんかつ丼」。
代々木上原駅・東口から徒歩2分ほどのところにある「とんかつ武信」。外観から、洗練された雰囲気を感じさせる。
店内は、1階がひとり掛けの席になっており、2階にはテーブルと畳席が用意されている。

「とんかつと言うと男性のイメージが強いですが、ひとりでも入りやすい雰囲気ということもあるからか、女性の方がひとりでいらっしゃることも多いんですよ。年配の方がランチで寄ってくださることもありますし、夜はグループからファミリー、お仕事帰りの方など本当に年齢も層も様々ですね」(店主・武田和也さん)

川崎市にある「武信」本店からとんかつに対する理念を受け継ぎ同じ屋号で代々木上原にオープンしたのが2006年。
「現在では、美味しいお店が多くあることでも注目されているエリアですが、武信がオープンした当時は、まだそれほどお店も多くなかったんですね。でも、そういうポテンシャルのある場所だなと思い、ここを選びました」
お店をオープンする際に、看板メニューになるものを“どんぶりで”作りたいなと思って考案したのが、“醤油かつ丼”。
「卵でとじるかつ丼以外にも、ソースカツ丼やデミグラスを使ったものなどもあるので、醤油はどうだろうと思い、和風に仕上げました」
タレは醤油だけでなく、みりんと合わせたタレをベースに、ニンニク、生姜、砂糖などを加え、煮詰めることで旨味を出しているそう。ごはんの上に大葉、揚げたてのカツに削り節、大根おろし、ネギ、海苔という和の材料が乗る。少し甘辛のタレが染み込んだごはんと大葉や鰹節が絡むことで、旨みがさらにアップ。そこに大根おろしが加わるとさっぱりとするので、どんどん箸が進んでしまいます。

「最初から自分の中で味のイメージは出来ていたので、すぐに自信のあるものが完成したんですが、お客様に浸透するまでにはなかなか苦戦しましたね。食べてくださった方が、美味しかったと口コミで伝えてくれて広がっていった感じです。最初はロースだけだったんですが、お客様からのご要望で、ヒレでも作ってほしいということで、新たにメニューに加わったんですよ」

「醤油かつ丼」は、ロースとヒレだけでなく、グラム数で「松」「竹」「梅」と分かれており、好きな量が選べるのも人気のひとつ。

ロース:「松」170g 1900円/ 「竹」130g 1600円/ 「梅」100g 1300円
ヒ レ:「松」160g 2000円/ 「竹」120g 1700円/ 「梅」 90g 1400円
(ロースかつ膳、ヒレかつ膳も桂、松、竹、梅あり)

「先ほど、女性や年配の方、お子様も来てくださるという話をしましたが、量が選べるというのも、そういった理由のひとつかなと思っています」
こちらは、ロースかつ膳「松」(170g 1800円)。たっぷりのキャべツとごはん、お味噌汁、糠漬けがセットになっている。豚肉は千葉県東庄町にある「林SPF豚」を中心に、厳選したSPF豚を使用しているので、脂身が甘いのにお肉はさっぱりとした旨みが感じられる。

「“食べて安心、安全”と言うキーワードは、神奈川の“武信”から引き継いだポリシーです。豚肉は、林SPFポーク、揚げ油にはこめ油を使用、お米は合鴨農法で栽培された山形県産の『有機無農薬米』。赤だしのお味噌汁、さらに、お店で管理している糠で漬けた野菜も一緒に楽しんでもらえればと思っています」
揚げ油として使っている「こめ油」は、サクサクな衣の食感と胃もたれしない軽さが特徴。 説明を読んでみると、「こめ油は、米糠に含まれるわずか20%の油分を3日間かけて手間暇かけて抽出する希少性の高い植物油です。こめ油に多く含まれる『不ケン化物』という成分が、体内のコレステロール値を下げる働きがあり、カロリーも他の油と比較し低いということで、注目されています」と書かれている。
少し粗めのパン粉と合わさると、見るからに分かるサクサク感!
高温で揚げるので外はサクッと、それに対し中はレアでしっとり柔らかなので、断面はこの美しいピンク色に。
「もちろん、自由に食べていただくのがいちばんですが、最初のひと口は、お塩で食べていただくと脂の甘さの意味がよくわかるんじゃないかと思います。林FP豚の脂の甘みを引き立ててくれるパキスタンのパハール岩塩を使っています」
少し強めに塩をかけてひと口食べると、まずは衣の軽さとサクサク感。そして、お肉の脂がじゅわーっと口の中に広がり、塩がその甘みをより深めてくれる気がした。2切れ目はソースでとんかつならではの味わいを。キャベツと糠漬けでごはん、お味噌汁としっかり完食させていただきました!
常に美味しいものを求め続けて、昨年は「厚切り特ロースかつ」を、さらに今年3月からは、「特製かつカレー」が新メニューとして加わった。

「特ロースかつは、男性人気を見据えていたんですが、厚みがあるのに柔らかいと、女性の方でもぺろりといかれるんですよ。週末は売り切れるほどの人気です。カレーは、スタッフとあらゆるカレーを食べ歩き、野菜は煮込んで溶かし、ひき肉を合わせたものにしました。パン粉は、カレーソースに合うよう、通常のとんかつとは違う食感の特注パン粉を使っています。かつにルーはかけず、サクッとした食感とスパイシーさを楽しんでもらえればと思います」
「武信」は、2011年からフィリピンのとんかつ専門店「YABU」を監修して(現在13店舗)いることもあり、「テーブルフォーツー」=定食やかつ丼の注文時に、「ご飯を少なめで」と言うとお店からフィリピンの小学校の給食費として寄付される取り組みも行っている。「ご飯を少なめで」と伝え、テーブルに置かれたカードをレジに持っていくと、寄付される。今では、月間約250名の方がこのカードを使ってくれるのそうだ。

人気店だけあり、土日祝は昼も夜もかなり混んでいるそう。営業が始まる前であれば予約も可能。ただし、予約でいっぱいになることもあるので、ご連絡はお早目に。

とんかつ料理専門店「とんかつ武信」
〇住所:渋谷区西原3-1-7
〇TEL:03-3466-1125
〇営業:火〜金11:30〜14:00(L.O.)18:00〜21:45(L.O.)
    土日祝 11:30〜14:30(L.O.)17:30〜21:30(L.O.)
〇定休:月曜日(祝日の場合は営業、翌日休み)
〇公式:http://take-shin.net/bunten/

オオバリエ

楽しく美味しく食べることが好きで、魅力的なお店の情報を聞きつければ都内を中心に車を飛ばして行きまくり。憧れは海外旅行に行って美味しいものを食べまくることです。

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