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トロむちっがクセになる!? くず餅の老舗が提案する新食感スイーツ「くず餅プリン」/広尾・船橋屋こよみ

広尾駅2番出口から商店街を抜けた角にある「船橋屋こよみ広尾本店」。ここは、亀戸天神側に本店を構える「船橋屋」創業200年(文化二年/1805年)を記念して、2005年に広尾にオープンした新形態のショップだ。

営業企画部の坂本さんにお話を聞いた。

「広尾は聖心女子大があることもあり、若い女性の方も多いのですが、古くから住んでいらっしゃる方も多いんですね。渋谷や恵比寿といった若者中心の街ではなく、亀戸の本店のくず餅を食べたことがある、お土産で手にしたことがあるという両方の方に足を運んでいただけたらと思い広尾に出店いたしました」
1階は、くず餅や和の厳選素材を用いた新感覚のスイーツをテイクアウトできるカウンターがあり、2階のカフェでは、くず餅を始めとした和スイーツとランチを楽しむことができる。
イートインスペースとなる2階は、おしゃれな空間に和のテイストが感じられる、いわゆる和モダン。それもそのはず、こちらにある椅子やテーブルは、船橋屋の主人が長年集めていた本物のアンティークなのだそうだ。
「席によって椅子が違ったりするのですが、そういうのも和と洋が融合した空気感が船橋屋のイメージにぴったりなのではないかと思っています」と坂本さん。窓からは光が差し込み、緑が見える。ここが都心であることを忘れてしまいそうになる心地よさだ。
そこでいただくのは、「船橋屋こよみ」で一番人気だという「くず餅プリン」(650円)。

「船橋屋こよみ」の立ち上げにあたり、船橋屋の代名詞である「くず餅」を使ったスイーツを作りたいという話になったそう。

「世代を問わず愛されるスイーツはなんだろうと考えたところ、やはりプリンだろうということになり試作をスタート。プリンは卵で凝固させていますが、くず餅に使う小麦でんぷんも凝固の作用があるので、普通のプリンの作り方とはまったく違ったそうなんです。どのくらいの量を入れてどれぐらい蒸すといい食感になるのか、かなり試行錯誤して作ったと聞いています」
その食感なのだが、実は表現がとても難しい。口に入れてすぐに溶ける柔らかさではなく、ほどよい固さもあるのだけれど、昔懐かしのプリンとも違う。

「実は、みなさんその表現に迷われるようなんです。でも、逆に“ほかでは味わえない”プリンということで、リピーターになってくださる方が多いんですよ」

トロっとした中に感じられるむちっとした弾力――という表現がいちばんしっくりくるような気がする。カラメルではなく黒蜜。そこに船橋屋特製のきなこがかけられていることで、まさに和モダンな味わいになっている。テイクアウトでも購入できるが、イートインでは、ぶどうやいちごなど、季節を感じられる果物が添えられているので、ぜひ一度試してみてほしい。
そして、こちらは船橋屋さん代名詞である「くず餅」(650円)。原材料の小麦でんぷんを450日間も乳酸発酵・熟成させているのが特徴だ。その分、しっかりとした弾力がある。

「木曽川の天然地下水を一部過程で使い、熟練の職人がじっくりと熟成させると小麦でんぷんは美しく澄んだ乳白色になり、まるでヨーグルトのような香りがするんですよ」

熟成させた小麦でんぷんは、植物性乳酸菌の宝庫なのだそう。あまり知られていないが、くず餅は、美容や健康にもってこいのスイーツというわけだ。
もうひとつの特徴は、形。濃厚な黒蜜ときな粉が絡みやすいように台形に切り分けられている。 「黒蜜は沖縄県産の黒糖をベースに数種類の砂糖を独自にブレンドしています。きな粉は、船橋屋特製で、香りがよくなるよう粗挽きに仕上げています」
船橋屋といえば、甘味処だと思いがちだが、実はランチで食事も提供している。人気の「日替わりお惣菜御膳」(1,190円)は、このボリューム!
本日の主菜・副菜、サラダ、味噌汁、甘味4種盛り合わせにお濃茶がついてくる。五穀ご飯かにゅう麺を選べるとのことで、今回は、ごはんをお願いした。
この日の主菜は「お魚とイタリアンミックスのバジルトマトソース」。鮭にズッキーニやにんじんなど季節の野菜とトマトソースが添えられていたのだが、これが美味しい! 酸味の中にほどよい甘さがあって、ご飯、つけ合わせと繰り返し、箸が止まらない。
ご飯は、マンナンヒカリを使った五穀米。その上にじゃこ梅が乗せられていた。(ごはんのお供は日替わり)正直、このじゃこ梅だけでごはんが食べられてしまう美味しさ。お味噌汁のしっかりとしたお出汁や付け合わせのどれも濃くないのに深さがある、しみじみと「美味しい」と感じられるものだった。

にゅう麺も人気で、船橋屋で代々守り続けられてきた伝統の味なのだそう。単品(900円)で注文することもできる。また、おにぎり、ハンバーグ、副菜、サラダ、オレンジジュース、バニラアイス又はゼリーがついた「お子様昼御膳」(800円)も用意されている。
この御膳のさらなる魅力は、スイーツ。なんと豪華に4点盛りだ。

あんみつ、くず餅、焼き菓子、冷菓子。この日の焼き菓子は、パウンドケーキと冷菓子はにんじんオレンジゼリー。

「どれから食べようか悩んでしまうという声もよく聞きます。ランチのデザートとしてくず餅を食べたことがきっかけで、テイクアウトで買うようになったという方もいらっしゃいます。そういったきっかけになればと思っています」
テイクアウトは1階。おもたせとして定番の人気を誇るのは、「元祖くず餅」(小箱24切=760円、中箱36切=870円、大箱48切=1,080円、特大箱60切=1,300円)。さらに、ひとり食べきりサイズの「カップくず餅」(450円)は6切れ入りなので、「あの味がどうしても食べたい!」というときにもってこい。こよみ限定の「くず餅プリン」(399円)、白桃ピューレと自家製のお汁粉を使用した初夏のお汁粉「白桃の白玉しるこ」など季節に合わせたおしるこも販売されている。
夏には行列ができることでも有名な「かき氷」が登場する。

氷は、驚くほどふんわりしていて、ボリュームたっぷり。さらに、ソースは別添えでサーブされるので、氷とソースの量を自分の好みで調節しながら食べることができる。濃厚なのにしつこくなく、天然の味が感じられると大人気で、かき氷の時期は、行列が絶えないそう。

定番メニューとしては、宇治金時、苺ミルク、天神(黒蜜きな粉)などがある。練乳、白玉、アイスというトッピングも用意されているそう。かき氷の種類、スタート時期はオフィシャルサイトをチェックしてください!

船橋屋こよみ 広尾本店
○住所:渋谷区広尾5-17-1
○電話:03-5449-2784
○営業:
【ランチ】11:30〜15:00(LO)
【カフェ】11:30〜18:00(LO 17:00)
【テイクアウト】11:00〜20:00
〇公式:http://www.funabashiya.co.jp/koyomi/

オオバリエ

楽しく美味しく食べることが好きで、魅力的なお店の情報を聞きつければ都内を中心に車を飛ばして行きまくり。憧れは海外旅行に行って美味しいものを食べまくることです。

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