2017.12.08

マシュマロフラワーが花咲く「ホットチョコレート」
ドミニクアンセルベーカリーオモテサンドウ

ハイブリッドスイーツの先駆けともいえる、「ドミニクアンセルベーカリー」。表参道から一本入った道は、ドーナツとクロワッサンをかけ合わせた「クロナッツ」が発売されてからというもの行列が絶えないことでも有名ですよね。
店内に入ると左にはショーケースに並ぶ美味しそうなケーキやパン。右には、メトロをモチーフにしたポップな絵が描かれています。カラフルでキュートなお店は一歩入っただけでワクワクした気分になってきますね。今回は、そんな「ドミニクアンセルベーカリーオモテサンドウ」の2階をご紹介したいと思います。
「１階は、メトロをモチーフにした装飾で、セルフのイートイン席も設けていますが、基本はテイクアウトを中心としたカジュアルなイメージで作っています。それに対して、２階は『セントラルパークバスケット』というメニューがあるように、公園をイメージしており、のんびりとランチ、ブランチを楽しんでいただければと思っています」（荒川さん）
こちらは1階でも2階でも注文することができるドミニクアンセルベーカリーを代表する「クロナッツ」。2017年11月のフレーバーは、「チェスナッツローズ」（上）。12月は「グリーンティーストロベリー」（下）。
（上）中央に入っているのは、ホワイトチョコレートローズガナッシュ。そこにチェスナッツ（栗）ジャムが重ねられており、上には、ローズシュガーがかけられている。（下）12月の「グリーンティーストロベリー」は、グリーンティーガナッシュに。ストロベリージャムの組み合わせ。上にかけられているのはグリーンティーシュガー。

「クロナッツのフレーバーは、毎月変わっていくうえに、同じ味は販売されない」のだそう。もし、この味が気に入ったと思っても、それはその月にしか食べることができない。この出会いは1度きりというわけだ。

「なので、お好きなフレーバーがあったら、それを求めて何度も来てくださるお客様も多いですね。しかも、日本、ニューヨーク、ロンドン、ロスと場所ごとに違ったフレーバーを作っています。日本ならではの栗や抹茶、日向夏（みかん）なども使うので、外国の方も“日本のドミニクアンセルベーカリーの味”を楽しみに訪れてくれる方もいらっしゃいますね」

ドミニク氏のポリシーである「常に新しいものを追及していく」という精神がわかったところで、次は冬にぴったりの一品をご紹介。
それが、こちら「花咲くホットチョコレート」（950円）。注文するとホットチョコレートとつぼみになったマシュマロが運ばれてきます。このマシュマロを店員さんが目の前でホットチョコレートに入れてくれると……。
見る見るうちに花開いていくマシュマロフラワー。
外側を薄いチョコレートのリングで囲んだマシュマロを温かいホットチョコレートの上に浮かべることで、チョコレートが溶けてマシュマロが花開くという仕組み。「もともと『シェフのホットチョコレート』はあったんですが、もっとお客様に体感してもらうために、マシュマロの花が咲いたらおもしろいよねというドミニク氏のアイデアが発端です」

しかし、綺麗にマシュマロを花咲かせるまでは試行錯誤したのだそう。
「マシュマロやチョコレートの厚みによって、キレイに咲かすことが難しく、キレイに咲いたときは感動したので、この“うわぁ！”という気持ちがお客様に届けばいいなと思っています」
マシュマロが花開いてから少しすると、ホットチョコレートからオレンジの香りがふわーっと漂ってきて、癒され度満点。オレンジ以外に、真っ白なホワイトフラワー、ラベンダーの3種が用意されています。また、お花見の季節には、抹茶のラテに桜の形をしたマシュマロを浮かべたものも販売されているそう。
最後は、2階でしか食べることができないランチにうってつけの一品「パーフェクトエッグサンドイッチ」（800円）。ブリオッシュに挟まれたぷるぷるとした卵、チーズとチャイブがアクセントになっている。
カットしてみると、とてもわかりやすい。この卵が、茶碗蒸しのような柔らかさで、塩っけがしっかりとあり、ブリオッシュの甘さと相まって癖になる。

「表参道という情報の発信地だと思いますので、日本に出店するならここしかないという感じでしたね。オープンして以来、全国各地からだけでなく、世界からもお客様が来てくださっています。各国のホリデーシーズンによって来てくださる国の方が違うのもおもしろいですね。ここでモーニングやランチをしてから、原宿、渋谷まで歩いていかれるなんて話をよく聞きます」

1階では、１日に最高800個売れたことがあるバニラアイスをチョコレートとマシュマロでコーティングした「フローズンスモア」やクッキーの中にミルクが入った「クッキーショット」をゲットしてお出かけという人も多いそう。

「ここに来て体験しないとわからない楽しさというのがあるので、実際に足を運んでもらえたら、さらにこのお店の商品を好きになってもらえるのではないかなと思っています」クリスマスやお花見など、シーズンに合わせたアレンジがされるので、それを楽しみにして行くのも楽しいはず！