渋谷ジャムセッションVol.2
ヤン&エヴァシュヴァンクマイエル展
チェコを代表する映像作家ヤン・シュヴァンクマイエルと、その妻で美術家のエヴァ・シュヴァンクマイエルのエキシビジョン『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 アリス、あるいは快楽原則』が、原宿のラフォーレ・ミュージアムにて開催されている(8月25日〜9月12日マデ)。 
当日は、マスコミ関係者やら熱心なシュバ信者やらで大盛況(写真1)。中でも20代後半〜30代前半の、割と美人でお洒落なカンジのお姉さんたちが多い。これは、使い古されて陳腐になってしまった言葉だが、彼の作品に横溢する『身体性』に、女の人を引き付けるエッセンスが隠されているからだ。
CG全盛のこの時代に、手作業によるコマ撮りアニメーションによって表現される、アナログ感覚全開の作品世界は、視覚的であると同時に極めて触覚的である。触覚に敏感なのは男よりも女のほう。 素材のテクスチャーにまで徹底的に美学を貫いたシュバ作品が女性を惹き付けるのは、ある意味当然と言えるのだ。

パーティーの佳境で、いよいよシュヴァンクマイエルのご登場(写真2)。この9月で73歳になるとは思えないエネルギッシュさで、ファンの質問・サイン攻めに誠実に対応している。強烈な作風からは想像出来ない、穏やかで紳士的な人物だ。


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ゲストブロガー/高橋 慎一(たかはし・しんいち)さん |

高橋慎一(フォトグラファー)
98年よりフリーランス・フォトグラファーとして独立。現在、雑誌・書籍・CDジャケットなどで活躍中。また、ライターとして音楽関係、海外紀行、ドキュメント記事等を雑誌や書籍で精力的に執筆。