【代官山xコーヒー】代官山の細い路地奥で発見!産地直送のイエメンのモカコーヒー
代官山駅からぼーっと歩いてくると完全に見落としてしまいそうになる細い路地の奥に、産地直送のイエメンモカコーヒーを楽しめるお店「Mocha coffee」があります。見つけた看板を左に入ると白くて小さな温室、といったたたずまいのお店が出てきます。ガラス張りになった店内は、ほとんど自然光で明るさを彩り入れ、緑に囲まれていて気持ちがいいです。
「モカ」とは、イエメンのモカ港からコーヒー豆がかつて多く出荷されていたことから、イエメン産のすべての豆がそう呼ばれるようになりました。
このコーヒーの後味がチョコレートの風味に似ていることから作られた、エスプレッソコーヒー、チョコレートシロップ、スキムミルクを混ぜた皆さんよくご存知の「カフェモカ」とはまったく違うものです。
で、Mocha coffeeでいただけるハンドドリップの「モカコーヒー」がこちら。この日いただいたのは「モカ アニシ」。入荷状況によって多少内容は変わりますが、12種類ある豆のうち、常時5種類ほどがお店に用意されています。
コーヒー通ではない筆者も、その爽やかな味に驚きました。一口飲むとスーッと鼻に抜けるような自然の香り。フルーティという言い方では表しきれない、もっと土や光や雨や草や、そういう混じりっ気なしの大地の自然を感じます。イエメンの高地にコーヒー豆の木が並ぶ景色を想像できてしまうような、そんな味わいです。(イエメン、行ったことはありませんが!)
コーヒーチェリー
いまだに手摘みで品種改良もせず化学肥料も使用せず、昔ながらの製法で栽培された豆は、天日干しされ、ゆっくりと乾燥させるため凝縮した独特の風味が生まれると言います。
アラビアの太陽と月の光を浴びた豆だと思うと、ちょっとロマンティックです!
一杯飲むと、今度は12種類あるすべての産地の豆も味わってみたくなります。
豆はお店で購入できる
さくさくとした手つきで、コーヒーを準備される気さくな店主の三宅さんは、イエメンに住まれていたこともあります。ケーキづくりの担当はお母さま。イエメンコーヒーに合う、りんごやにんじんなど素材を生かした焼き菓子は、素朴でほっとする味わいです。
この日はピスタチオとオレンジのケーキをいただきました。
アップルタルト
中東ならではのバクラバ、マモール、デーツのセットも注文できます。
アラビア文字の看板を見て、外国人のお客様も多く来店され、外貨でチップを置いていかれる方もいらっしゃるようです。友達の家に遊びに来ているような居心地で、つい代金を支払い忘れてしまう方もいらっしゃるとか。俳優の故高倉健さんも通われていたことがあるそうです。
この日も寒い日でしたが、三宅さんの自然な距離感とイエメンのコーヒーで気持ちが緩みます。
続いてのアラビックコーヒーは、まさに魔法のランプ!の形をしたポットで出てきます。
アラビックコーヒーは2名より注文できます。
カルダモン、コーヒーの粉、サフランを混ぜて煮たてたもので、いわゆるコーヒーの味ではなく、薬膳のようなパワーがある味です。体の芯から温まります。アラビックコーヒーのお供に出されるデーツは、ナツメヤシの実です。干しイチジクに似た甘味が、スパイシーなアラビックコーヒーによく合います。
アラビアポット
カウンター席と少しのテーブル席と、春にはテラス席もあります。コーヒーを入口に、今まで知らなかったイエメンの文化にも触れられる気さくなお店。 帰るときには、体も気持ちもポカポカになりました。
ゆっくりとおいしいコーヒーが飲みたくなったら、代官山でこの看板を探してみてくださいね。
Mocha Coffee
〇住所:渋谷区猿楽町25-1Edy Daikanyama1F
〇電話:03-6427-8285
〇営業:12時〜19時(月曜休)
〇公式:www.mochacoffee.jp
黒田あかり(代官山ひまわり)
代官山を拠点に活動するNPO法人「代官山ひまわり」。所属するママさんライターが渋谷情報をお届けします。