【レポート】ハロウィン翌朝の清掃活動
ハロウィンの翌日の清掃活動を行った様子をレポートしたいと思う。
※当初は記事にする予定がなかったため、良い写真があまりありませんがご容赦ください。
【5:40AM】
渋谷駅に到着。まだ薄暗い。
始発を待つ人びとが多く、朝方にも関わらず、まだ仮装をした人(若者や外国人が多い)がたくさん歩いていて、そこらじゅうで話していたり、LINEの交換をしていたりする姿が…。
スクランブル交差点やshibuya109前の交差点では、警察の方々がまだ誘導を続けていました。頭が下がります…。
センター街に入ってみると、他のエリアより濃い雰囲気で夜の宴が継続中、といった空気感。そしてすごいゴミ…。
【6:00AM】
ハチ公前広場には、ゴミをボランティアで回収する「ゴーストバスターズ」(※参考記事)に参加する人びとがたくさん集まっていました。中には映画さながらのゴーストバスターズのつなぎを着て、お手製の段ボールで作った掃除機を背負ってと本格的に仮装をしている人も。でも、夜の仮装とは異なり、明らかにシラフで健全な雰囲気。ゴーストバスターズのリーダーであるキングコングの西野亮廣さんが登場するとひとしきりすごい人に。
そのままマークシティに移動し、班ごとに分かれ、配布されたROOTOTEのゴミ袋とトングを持って、いざ掃除へ出発。
マークシティからShibuya109の方へ向かう路地に入ると、すぐに地面に点在するカラフルなものが…。近くに寄ってみるとピカチュウの被り物と、ライトグリーンのミトン。
その後、センター街へ移動。我々のほかにもボランティアの方々が数多くいて、中には「偽善者」と書いたTシャツを着て清掃をしている若者や、スパイダーマンの衣装を着て素早くゴミを拾う人も。メディアの取材も数多く来ていました。
センター街を抜け、文化村通りに行くとドンキホーテ周辺がすごいゴミ(特に都民銀行前の植え込み)。片方の靴や仮装に使ったと思われる傘、かつら、パッケージに入った衣装など…。おそらくドンキホーテで買い物をした後、ここで溜まって着替えや飲食をしていたものと思われる。
ビルの前を清掃していた女性に聞くと、このあたりの居酒屋はものすごい売上だったそう。
ハロウィンの恩恵を受ける店と、ハロウィンに関係のない店。同じように汚されても受け止め方は売り上げによっても大きく異なるだろうなと感じた。
例えば恩恵を受ける店舗がなんらかの受益者負担をしてもらえると、街全体でのハロウィンに対する許容度は上がるだろう。
ちなみに前述のドンキホーテも系列のカラオケボックスの部屋をいくつか貸し切って、無料の着替え室を用意するなどの企業努力をしたようだ。
気付くと男性が一人で熱心にゴミ拾いをしている姿が。我々のようにトングで拾うというのではなく軍手をはめてガンガン拾っている。かなり本気だ。話しかけてみるとわざわざ練馬区からいらしているそう。自分と関わりがないエリアなのにすごいと頭が下がるが、あまりお邪魔しても悪いので清掃活動に戻る。
東急ハンズの横を通り、タワーレコード方面へ。
公園通りは既にキレイに清掃されており、渋谷区が設置した勤労福祉会館の前のごみ集積所には、東京都が支給したかぼちゃのごみ袋がたくさん。おそらく商店街の方やお店の方が清掃をしたのだろう。
既にゴミ袋がパンパンになってしまったため、渋谷区が用意したゴミ収集場所である神宮通り公園(みやした公園横)へ向かう。
【7:40AM】
まだ誰も来ていないらしくほぼ一番乗り。すべて分別して捨てた後、もう一度ゴミ拾いに。
【8:00AM】
東急本店前に再度戻ってみたところ、ちょうど「東横ハチ公」も清掃活動に出陣するところ。果たして彼(キャラクター東横ハチ公)にできるのか!?
ゴーストバスターズやグリーンバードのメンバーとも多くすれ違い「お疲れ様でーす」などと労い合いながらゴミ拾いを。途中でスクランブル交差点から帰署する警察の機動隊車両とすれ違う。思わず「お疲れ様でした!」と車両に向かって敬礼すると、なんと警察の方も返礼。「我々もハロウィンを下支えしているメンバーだ」という連帯感を勝手に感じ、テンションが上がる(笑)
【9:00AM】
文化村通り、公園通り、ファイアーストリート、区役所前から文化村通り、道玄坂を通り、宮益坂交差点経由で再度神宮通り公園へゴミを捨てに。長谷部区長がいらしたので記念撮影。
昨年より外国人観光客の姿も多く見られ、観光目的でいらしている方も多かったように思う。これだけ自然発生的に盛り上がるハロウィンは他の都市にはなかなかない。
ここ数年で急激に盛り上がりを見せているハロウィン。特に今年のハロウィンは土曜日に重なった関係もあり、当初より昨年以上の盛り上がりが予想されていた。そのための対応に行政はきっと大変だったことだろう。「ゴミ清掃場所」や「着替え場所」を用意した渋谷区、「24時間勤務」だったという警察の機動隊、「かぼちゃのごみ袋」を配布した東京都。
さらには昨年のごみ問題を受け、今回企画された「ゴーストバスターズ」という清掃ボランティアなど、「ゴミ拾いさえもエンタテイメント化してしまう」のは渋谷の街ならではといえそうだ。そのうちハロウィンより翌日の清掃活動の方が盛り上がるようになって、観光客の方々も参加するようになったらいいなーと思いながら帰路についた。
sachi
アラフォー。渋谷区内に勤務の2児の母。 趣味は写真を観たり、撮ったりすること。