渋谷のストリートがファッションショーのステージに変貌! 野宮真貴さんらが参加
渋谷ファッションウイーク
路上ファッションショー「SHIBUYA RUNWAY」
〇日時:2015年10月25日(日)13:30〜14:30
〇会場:文化村通り 交通規制エリア(渋谷区道玄坂近辺)
〇主催:渋谷ファッションウイーク実行委員会
〇出演:野宮真貴さん、アンドレア・ポンピリオさん(ナビゲーター)
〇公式:http://www.shibuya-fw.com/
渋谷ファッションウイーク(SFW)のメインイベントとして10月25日(日)、渋谷駅周辺を交通規制し、ストリートファッションショー「SHIBUYA RUNWAY」が開催。青空が広がる秋晴れのもと、渋谷ならではの「リアルクローズ」を身にまとったショップ店員らが自らランウェイを歩き、会場となった文化村通りにつめかけた多くの観客を魅了した。
「ファッション」をテーマとする同イベントは、109MEN’S、cocoti SHIBUYA、SHIBUYA109、渋谷パルコ、渋谷ヒカリエ、渋谷マークシティ、渋谷マルイ、西武渋谷店、東急百貨店 東横店、東急百貨店 本店の大型商業施設10店舗と地元商店街が連携して展開されるキャンペーン。2014年春からスタート以来、春(3月)と秋(10月)の年2回開催され、今回で4回目を迎えた。日ごろはライバル関係にある各商業施設であるが、再開発が進む「渋谷の街」のにぎわいや活性化の創出、さらには2020年に向け、銀座や新宿、秋葉原などに負けぬ「観光都市」としての存在感をアピールするべく、企業間の障壁を乗り越えて「共同キャンペーン」という形で高いシナジー効果を追求している。かつての渋谷では考えられない連携といえるだろう。
路上ファッションショー「SHIBUYA RUNWAY」の一番の特徴は、渋谷のストリートをランウェイに見立てている点だ。今春のイベントでは「金王八幡宮」の参道をランウェイとして行い大きな話題を集めたが、「ここは無理だろう」という場所を会場にしてしまうのも、街ぐるみならではのイベントの強みと言えそうだ。
<関連記事>春の夜、金王八幡宮でファッションショー(2015.03.13)
今回のイベントでは道路を交通規制し、文化村通りに約120メートルのレッドカーペットを敷くという大胆な試み。いつもの渋谷の喧騒や雰囲気は一変し、そこには「非日常」のステージが見事に浮かび上がった。
デザイナー日高俊さんのブランド「HIDAKA」
当日のファッションショーでは、ジャパンクリエイター「東京ニューエイジ」に参加する新進気鋭のデザイナー・富永航さん、志村大輔さん、日高俊さんの3人のショーと、各ブランドのショップ店員らが自ら参加するショーの2部構成で展開。
「東京ニューエージ」として活躍するブランドHIDAKA(左上)、daisukeshimura(左下) 、WATARU TOMINAGA(右上・下)
渋谷109-2。メンズファッションブランド「VANQUISH(ヴァンキッシュ)」のショップ店員
レッドカーペットの両側に大勢の観客が詰めかける中で、モデルに扮した35名のショップ店員たちは緊張した面持ちながらも、約120メートルのレッドカーペットを堂々とかっ歩してみせた。
渋谷パルコ・ワンピースとタイツ(左上)、ローズマリーソワール(左下)、cocoti・カペルミュール(右上)、西武百貨店渋谷店・TAAKK(右下)
ショーの後半、「元祖渋谷系の女王」である野宮真貴さんがゲスト登場すると、会場のボルテージは一気に最高潮に。ピチカート・ファイヴ時代のヒット曲に合わせて、野宮さんは鮮やかなピンク色のドレスを身にまとい、見事なウォーキングを披露。
「大きなフリルやリボンをあしらったドレスキャンプの新作ドレスに、黒のバルーンを組み合わせ、甘さだけでなく毒気を感じさせるコーディネートがポイント」(野宮さん)
さらにランウェイ終了後には、ピチカート・ファイヴの代表曲「東京は夜の七時」をはじめ、「スィート ソウル レビュー」など、90年代の「渋谷系」を歌い上げ、世代を超えた多くの観客が野宮さんの歌声に魅了された。
スぺシャルゲストの野宮真貴さん(右)
今回のイベントについて、野宮さんは「渋谷は私の『ホームタウン』。ランウェイを歩いてみて、改めて渋谷は様々な音楽やファッション文化が交差する不思議で魅力的な街だと感じた」と渋谷への想いを寄せた。
「ファッション」といえば、原宿の専売特許のようなイメージがとても強いが、渋谷駅周辺の商業施設が一致団結し、「渋谷=ファッションの街」としての浸透を図ろうと頑張っている。2014年から始まったばかりの同イベントであるが、「素人」である各ショップ店員たちがモデルに扮して歩く姿は、プロモデルとは異なる親近感を覚え、とても良い印象を与えている。ファッションショーというと、どうしても「ハイファッション」が中心となりがちであるが、そういった敷居の高さを払拭し、良い意味でファッションの本来の楽しみ方を提案してくれているイベントといえるだろう。春と秋を彩る「渋谷の風物詩」として、さらなる盛り上がりに期待していきたい。
<関連記事>
野宮真貴さんインタビュー(2015.10.16)
http://www.shibuyabunka.com/keyperson/?id=133
アンドレア・ポンピリオさんインタビュー(2015.10.16)
http://www.shibuyabunka.com/blog.php?id=722
編集部・フジイタカシ
渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。