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「PFFアワード2007」授賞式にて

本日、「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」のメインプログラムである、自主製作映画のコンペティション「PFFアワード2007」の授賞式が渋谷東急にて行われました。PFFは1977年より今年で29回目を迎え、これまでに森田芳光、石井聰亙、黒沢清、諏訪敦彦、塚本晋也など、その後の日本映画界を支える重要な人材を発掘し、育成・支援してきました。

今年のグランプリには、埼玉県出身の23歳、石井裕也監督の『剥き出しにっぽん』が受賞。大学の卒業制作として作られたという本作は、制作費が400万円ほどかかり、合コンにも行かず“青春を無駄にして”作られたという一本。エントリーされた14作品の中で唯一フィルムで撮影されたことや、91分という長尺の作品を飽きさせない構成力の高さなどが評価されたのではないかと思います。最終審査員で、『天然コケッコー』などを手がける根岸洋之プロデューサーからは、「はじめは『天然コケッコー』の山下敦弘監督と似たような、大阪芸大ノリのようなものを感じさせつつも、だんだん石井監督の持ち味が出てきて非常に完成度が高かった」と評していました。


グランプリを受賞した石井裕也監督(左)と根岸洋之プロデューサー


そのほか、準グランプリには尾崎香仁監督の『その子供』、審査員特別賞には角田裕秋・野田賢一監督による『青海二丁目先』、中島良監督の『俺たちの世界』、水谷江里監督『季夏』の三作品が選ばれました。プレゼンテーターの浅野忠信さんや石井竜也さん、吉野朔美さんや鈴木則文監督らが受賞作を読み上げて感想を伝えるなど、会場に華を添えていました。


審査員特別賞の水谷江里監督(左)とプレゼンテーターの浅野忠信さん


PFFによると応募総数は780本、作品平均時間は33分、応募者の平均年齢は27歳(応募時)とのこと。将来性豊かな若い才能への賛辞と、今後への大きな活躍に期待して、場内はあたたかい拍手に包まれていました。




「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」公式サイト

編集部・M

1977年東京の下町生まれ。現代アートとフィッシュマンズと松本人志と綱島温泉に目がないです。

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