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再開発で渋谷はどう変わる?
ハチ公はどうなる?

テレビや新聞などのニュースでご覧になった方も多いかと思いますが、7/31(木)に渋谷駅街区東棟の起工式が行われました。 いよいよこれから再開発が本格化していきます。

そこでセルリアンタワー東急ホテルで行われた記者説明会にお邪魔してみました。



■渋谷周辺開発概要
より詳しくまとめた記事はこちら
http://www.shibuyabunka.com/special/201402/

■駅街区東棟の完成により、渋谷はどう変わる?
渋谷駅街区は、東棟、中央棟、西棟からなり、東棟は2020年、中央・西棟は2027年の開業予定。 今回の記者説明会のメインテーマは、起工式が行われたばかりの渋谷駅街区東棟についてでした。渋谷駅街区東棟は建物の高さと渋谷エリア産業のシンボルとして、渋谷の新たなランドマークタワーが誕生することになります。 完成すると、高さ約230mとヒカリエ(約183m)より高く、なんと都内で一番高い駅ビルになるそう。 最上階からの景色を見てみたい…。

そして下層部には商業施設が、上層階にはオフィスが入ります。 「ん、渋谷でオフィス?」と思いますが、実は渋谷のオフィスは人気で、現在の空室率は3%と都内で最も低いそうです。 渋谷はベンチャーが集積する街で有名ですが、規模が拡大すると社員が収まるオフィスが見つからず、移転したくなくても多くの企業が渋谷から出ていかざるを得ないという状況だそう。

ITベンチャーに選ばれる街――「渋谷」
http://www.shibuyabunka.com/data/20140604/

今回の渋谷駅街区東棟でオフィスができることにより、渋谷のキャパシティが広がり、より多くのビジネスが渋谷から生まれていきそうです

■未来の渋谷が、模型と動画で一目瞭然に
記者説明会では、2027年の渋谷の様子を動画や模型で見ることができ、具体的に将来の渋谷をイメージすることが出来ました。 その模型と動画が現在渋谷ヒカリエの11Fにて無料で一般公開されています。 やはりパースではなく、模型を見ると、将来の渋谷の姿が一目瞭然です。


ちなみにこの模型の方位記号にハチ公が隠されているんですよ。


■より深〜く知りたい方のための展示会開催中
どのようになるのかは分かったけど、建物や広場のデザインってどうやって決まっていくんだろう?と思いませんか。

現在、文化総合センター大和田では渋谷区主催で「シブヤパブリック展 渋谷駅周辺のまちづくりと都市デザイン」開催中。 さっそくお邪魔してみました。


かなりシンプルな展示会なうえ、難しそうなパネルが多いため一見とっつきにくいように感じますが、丁寧に説明してくださりとても面白かったです。 なによりこんなにたくさんの未公開情報を見たのは初めてでした。これだけでも行く価値あり。

渋谷駅周辺の再開発を以下の3点の切り口で公開していました。

1.ハード(基盤整備計画)基盤整備計画の全体像が展示されています。下に流れている渋谷川のルートをどのように変えようとしているかなど、具体的に分かります。

2.ソフト(公共空間のデザインコンセプト)渋谷の地形やエリア特性などから、いかに元々ある渋谷の良さ(ローカル)と、これからの開発でつくるもの(ユニバーサル)を重なり合わせ、相乗効果を上げていけるかというコンセプトと方針を提案しています。

3.渋谷駅街区をはじめとする大規模建築物 「渋谷駅街区」「道玄坂街区」「駅南街区」「桜丘口地区」の4つの街区と、全街区をまとめた渋谷駅前空間のあり方について、 現在公表されているパースになるまでに、学識・地元などの方々の意見を経て、何度も変遷していく様子が イメージスケッチやパース画から見られます。

行政がこのように開発デザインのプロセスを公開する展示会をすることはあまりないそう。 実施した理由として、こういった開発を行政や一部企業だけで決めるのではなく渋谷に関わる人たちの意見をなるべく聞きたいからだそう。 実際、会場で配布するアンケートには駅前広場に期待する点などの意見が書けるようになっています。

ちなみに気になるのは、ハチ公はどうなるの?!ということ。 残念ながら、まだどうなるのか決まっていないそうで、それも含めて今後検討していくそう。

渋谷の再開発はどうなるんだろう?という興味のある方は、行く価値ありです。
文化総合センター大和田にて、8月17日(日)まで開催中。
チラシはこちら→ http://goo.gl/hZpxQL


■最後に…
一日300万人の乗降客数がいる現在の渋谷駅ですが、当初から全体像を見据えながらつくったものではなく、 どんどん乗り入れる路線が増えていき、それに合わせて継ぎ足し継ぎ足しながら現在の姿になりました。 とてもバリアフリーとは遠い施設でベビーカーや車椅子ユーザーには厳しく、大雨が降れば浸水し、ハチ公前広場はいつも混みあっている状況です。

これから行われる再開発は100年に一度と言われる大規模なもので、上記の課題をすべてクリアしようと検討を重ねているようです。 すべて完成するのは2027年。 もしかしたら私たちではなく、私たちの子供世代が活躍する時代になっているのかもしれません。

でも色々な人たちの歴史が積み重なってきた渋谷が大きく変貌するこのタイミングに居合わせたからには 私たちの渋谷がどのように変わっていくのか一緒に見届け、渋谷が世界から注目される街になっていくのを応援したいなと思いました。

sachi

アラフォー。渋谷区内に勤務の2児の母。 趣味は写真を観たり、撮ったりすること。

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