☆アンゼルム・キーファードキュメンタリー
『あなたの都市の上に草は生える』☆
朋友の映像作家ソフィー・ファインズ女史と10年振りに再会。グレーズ・ジョーンズがルイ・ヴィトンのパーティで来日した際に、山口小夜子さんと私とでジョーンズファミリー御一行を六本木や西麻布を夜な夜な案内しました。
ソフィーはその珍道中を終始撮影しておりました。 ソフィーは俳優の長男レイフ・ファインズと末弟ジョセフ・ファインズのあいだに産まれ、一家は演劇・映画人ばかり。
今回は札幌国際芸術祭で上映されたアンゼルム・キーファーのドキュメンタリー『あなたの都市の上に草は生える』の東京上映。渋谷イメージフォーラムにて。
1993年にキーファーは祖国ドイツを離れ南仏(!)のバルジャック村にアトリエを引っ越しました。現在はパリ在住。そこでの作品制作の模様と巨大なアトリエとその周辺の迷宮的な地下空間を淡々と描き出します。。。
キーファーの秘密めいた創作の瞬間をシネマスコープにより冷静に切り取っていきます。。。
http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/programs/あなたの都市の上に草は生える
彼女はスラヴォイ・ジジェクの講義的な『スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド』(2006)を制作。この作品もキーファー映画とは全く異なるドキュメンタリーで、とてもとても面白いです!!!すばらしい!!!
彼女にも言いましたが、ジジェクとふたりきりで『鳥』で有名なボデガ湾を小さなボートで彷徨うシーンがあります。そのとき一瞬カメラを持つ彼女の「笑い 声」が劇中に不用意に入り込んでしまいます。ドキュメンタリーは本人が映りこまなくては説得力を持ちません。自分の問題として描かなくてはよいドキュメン タリーとは言えないからです。その彼女の「笑い声」がシーシュポス(シジフォス)の笑いのように密かに聞こえる箇所が、よい。。。
http://movies.yahoo.co.jp/movie/スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド/336657/
ヴィヴィアン佐藤(非建築家)
非建築家、アーティスト、ドラァククイーン、イラストレーター、文筆家、パーティイスト、、、と様々な顔を持つ。独自の哲学と美意識で東京を乗りこなす。その分裂的・断片的言動は東京では整合性を獲得している。。。なんちゃって。