「明日の神話」にちょい足し
「明日の神話」のちょい足しグラフィティを記録写真として下記に残します。
ツイッターの上では5/1の朝から話題になり、いつ、誰が、どんな目的で描き足したのかは、今のところ定かとなっていません。昨夜の撤去に先立ち、短命なグラフィティアートの存在を残そうと写真を撮ってきました。賛否はあるものの、岡本太郎さんの「明日の神話」に一切の書き足したや傷を負わせることなく、世間をあっと言わせたアートの力は歴史に残るもののように感じます。ツイッターではバンクシーやゼウス的なストリートアートと賞賛する声も。
ちなみに今朝の東京新聞で記事が書かれていました。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011050290070836.html
そもそも、「明日の神話」を描いた岡本太郎さんの想いはどうだったのでしょうか。原爆の炸裂の瞬間を描いた同作品は、身体が八方に飛び散り燃え上がる人間の姿を中心に、逃げまどう生き物、悪そうな顔つきのキノコ雲たちが空を浮遊するなど、とにかく恐ろしい世界がそこには広がっています。しかしながら、なぜ、太郎さんはその絵のタイトルを「明日の神話」としたのでしょう。太郎さんは過去に人類が戦争など繰り返し過ちや失敗を繰り返しながらも、常にそれを乗り越え、明るい未来に向かって進むことを信じているわけです。
そして、すべては神話になると。そう考えるならば、今回の原発問題も人類の通過点の一つであり、今後、エネルギー問題がどう進んでいくのかは分からないものの、いつか神話として語り継がれる日が来るのかもしれないと・・・。今回の件は、きっと太郎さんの作品を愛する人が行った悪戯なのでしょう。「生誕100年特別企画番外編」を見て、天国の太郎さんもきっと笑っているのでは。
編集部・フジイタカシ
渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。