渋谷文化プロジェクト

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“エメラルド・カウボーイ”早田英志
渋谷の若者に喝!
著書『死なない限り問題ない』
出版記念、緊急来日

2005年、シネセゾン渋谷で一本の驚愕すべき映画が公開された。その名も『エメラルド・カウボーイ』。
エリートエンジニアの道を捨て、単身コロンビアに渡り“エメラルド王”となった伝説の男・早田英志が、自らの波瀾に満ちた半生をスクリーンに描ききった特殊カルトムービーである。
その早田氏が、著書『死なない限り問題ない』の出版記念として緊急来日した。筆者は渋谷文化プロジェクトを(勝手に)代表して、早田氏への単独インタビューを試みた。

トレードマークのテンガロンハットをかぶり約束の場所へと表れた早田氏。その立ち姿からは数々の修羅場をくぐり抜けた男ならでは危険な色気がプンプンと漂ってきた(写真1)。「私のような本物のソルジャーはカッコつけないのが一番カッコいい。何もしないでカッコいいんです」
伝説の男からいきなりの、言葉の先制パンチだ。いや、でもホント立ってるだけで絵になりますよ、早田さん。
「映画が公開されて以来、そう言ってくれる日本人の若者が増えてね。シネセゾン渋谷という映画館で単館ロードショーをして、正直いって大ヒットしたという訳じゃないけれど、一部の若者から熱狂的に支持してもらって…。何でも、シネセゾンはアート系フィルムを上映する敷居の高い映画館だそうじゃないですか。ちなみに、アメリカとコロンビアではハリウッド超大作に伍して、拡大ロードショーされたんです」

それはスゴい。でも拡大ロードショーされるのより、シネセゾン渋谷の単館公開の方がクールでイカしてますよ!映画のおかげで熱狂的な若者のファンが増えたそうですが、早田氏のような無茶苦茶な人生(どれだけ凄いかは著書を読んでください)を歩んできた人からすると、渋谷で遊んでる若者たちに頼り無さも感じるのでは?
「頼り無さ、よりも若者たちの不満を感じますよ。渋谷のような消費の街で遊ぶ若者たちは人生の指針を見失ってしまっている。それもこれも、一夜にしてあぶく銭を稼ぎ出すサギ師まがいの人物たちをもてはやすマスコミのせいです」

コロンビアの危険地帯で生き抜き、ビッグサクセスを手に入れた早田氏が語ると、言葉の一つ一つに説得力がある。しかし、人生の指針などという大仰なモノ、どうやって見つければいいのだろう?
「まず、渋谷なんて街にこだわるな!渋谷で遊んで満足するんじゃなく、この街をジャックして、のし上がって、自分が渋谷を面白くしてやる、くらいの気概を持って欲しい」

早田氏のハードボイルドなメッセージを聞いていると、突如、特殊漫画大統領・根本敬先生の乱入が(写真2)。渋谷文化プロジェクト読者の皆さん、早田氏の熱いメッセージを受けとめ、渋谷の街を僕達の手で面白くしていこうじゃないですか。

高橋慎一(フォトグラファー)

98年よりフリーランス・フォトグラファーとして独立。現在、雑誌・書籍・CDジャケットなどで活躍中。また、ライターとして音楽関係、海外紀行、ドキュメント記事等を雑誌や書籍で精力的に執筆。

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