夏の思い出を呼び起こす
ミヤザキケンスケさんのペイント
うだるような暑さ。ちょっと歩くと汗が止まらない。
梅雨は本当に明けていないのだろうか・・・。 乾いた喉を潤すため、渋谷中央街の奥にある「ギャラリー・コンシール」へと足を運ぶ。よく冷えたアイスチャイを一気に飲み、開ききった汗腺、火照った体をクールダウン。
ひと息ついたところで、ギャラリーをのぞいてみたところ、大きなカボチャのペイントが目に飛び込んできた。清々しい夏の青い空、モンシロチョウ、アゲハ蝶が舞う畑の中央に浮遊する巨大なカボチャ。そして、そのカボチャの中には、種の代わりに色とりどりの花が埋め尽くされている。また別の作品では、カボチャから乱れ上がる無数の花火が夜空を彩る。まるで大地の恵みを賛美するかのように、土、太陽など自然が創造した芸術とも言える立派なカボチャの姿がそこにあった。
アーティストは、佐賀県出身のミヤザキケンスケさん。ライブペインティング、ストリートペインティングなどを中心に活動するほか、NHK「熱中時間」の番組セットも手掛けている。今回の作品を制作するにあたり、ミヤザキさんは、愛知県の無農薬農家・入倉さんの畑を実際に訪れたという。おそらく、そのときにミヤザキさんご自身が畑で感じた自然の有難さや感動が凝縮され、ここに表現されているのではないだろうか。
そして目を刺すようなビビッドなカラーが、私の脳を刺激したのか、懐かしい記憶や夏の思い出を呼び起こす・・・ きっと、そう感じるのは私だけではないだろう。
会期中、展示作品の隣では、ミヤザキさんが大きなカボチャをライブで壁面に描いているとのこと。時間があれば、ぜひライブペインティングの途中経過を確認しつつ、気さくなミヤザキさんご本人に話し掛けてみるも良いでしょう。
ミヤザキケンスケ個展「水と土と太陽がつまっている!!」
○場所:ギャラリー・コンシール
○期間:2008年7月14日〜7月20日
○時間11:00〜23:00(最終日のみ20:00)
○公式サイト:ミヤザキキングダム
編集部・フジイタカシ
渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。