【レポート】渋谷らしいストリートカルチャーが集結 路上ファッションショーやブレイキンなど
秋晴れに恵まれた10月21・22日、渋谷駅周辺では大規模な交通規制を行い、「路上」でファッションショーや音楽ライブ、ダンスなど様々なイベントが行われた。
渋谷は「若者の街」と言われて久しいが、80年代から新しい音楽やファッションなど、渋谷の街から生み出されてきた「ストリートカルチャー」は数知れない。大規模再開発が進みビルが高層化するなか、かつてストリートに担っていた渋谷のパワーが衰退していくのではないか、という懸念がある。その一方で、渋谷駅前スクランブル交差点に多くの観光客が訪れているように、渋谷の持つ「地上レベル」の魅力は益々高まっている。
まず、渋谷・文化村通りで22日 、「渋谷ファッションウイーク」のメインイベントとなる路上ファッションショー「SHIBUYA RUNWAY(渋谷ランウェイ)」が開催。「LABI渋谷」前から「MEGAドン・キホーテ」間の路上約90メートルにレッドカーペットが登場し、 3部から成るファッションショーを実施した。
ファッションショーの第1部「SHIBUYA STYLE(渋谷スタイル)」では「リアルクローズ」をテーマにショーを展開。SHIBUYA109渋谷店やRAYARD MIYASHITA PARK、西武渋谷店などキャンペーンに参加する大型商業施設に出店する15ブランドが参加し、実際に各ショップで購入できる秋冬ファッションを中心にショーを行った。
文化村通り沿いには、休日にショッピングを楽しむ人々や外国人観光客らの姿も目立ち、大きな拍手を送っていた。
2部は、東京都が渋谷・銀座・丸の内で初開催するファッションイベント「TOKYO FASHION CROSSING(東京ファッションクロッシング)」(11月3日〜6日)のPRに向けたプロモーションショーを展開。アンバサダーのテリー伊藤さんもゲスト登場し、ファッションモデルと一緒にレッドカーペットを歩いた。
テリーさんは「スタッフからニコニコしないで、かっこよく歩いてと言われた。(自己採点は)200点(笑)」と感想を語った。
第3部は「THE INCUBATION(ザ・インキュベーション)」として、ファッションディレクター山口壮大さんが主宰するファッションを学ぶ学生らの実験ラボ「CULTURAL LAB.(カルチュラルラボ)」とのコラボレーションショーを展開。文化服装学院やバンタンデザイン研究所に所属する10チームが、「DENIM(デニム)」「アイドル」「NEO SHIBUYA」など、それぞれの研究テーマで10タイプのショーを発表。まだ、未完成な学生らの作品ながら、ユニークな素材や気別なデザインの作品も多く、会場から大きな拍手が送られた。
主宰の山口さんは「今日のランウェイはゴールではなく、(学生らにとって)スタートになるべきだと思うので、温かいご声援を」と呼びかけた。
渋谷ファッションウィークと同時開催で「道玄坂センタービル前」「渋谷109前」「旧新大宗ビル前」「渋谷モディ前」に特設エリアを設け、音楽イベント「第18 回渋谷音楽祭2023」が開催された。
道玄坂センタービル前の特設ステージでは、「渋谷道玄坂⻘年会」がプロデュースする 音楽コンテンツとして「Dogenzaka Block Party」を開催。渋谷にゆかりのある DJ 沖野修也さん、タップダンサー SARO さんが出演し、かっこいいパフォーマンスを繰り広げた。
旧新大宗ビル前では、毎年 7 月に開催されている音楽祭「渋谷ズンチャカ!」とのコラボレーション企画。誰でも楽器をもって参加ができる「参加型セッション」を展開し、音楽やドラムセッションで歌い・踊り、各々自由に音楽を楽しむ姿が目立った。
渋谷モディの特設ステージでは21日・22日の2日間にわたり、ミニライブを開催。新大久保を中心に活動する「IB147」、女子中高生人気を誇る「TRY&ERA」など計4組のアーティストが出演し、イベントを盛り上げた。
SHIBUYA109前ステージでは、2024年にオリンピック種目となる「ブレイキン(ブレイクダンス)」を中心としたイベントを展開。日本を代表する SHIGEKIX 選手、AYUMI 選手、海外より ZEKU 選手(Sergio Eloy Garcia)、CARLOTA 選手(Carlota Dudek)を招きし、ストリートでバトルを行った。
円形に人が囲むサイファーの中央に、一人ずつダンサーが出てパフォーマンスを行うと、周囲の観客から大きな声援や拍手が巻き起こった。渋谷の街に似合うストリートスポーツだ。
2日間にわたるイベント動員数は約15,000人に上り、渋谷の街をステージにした路上イベントは大盛況であった。ハロウィンやワールドカップの騒ぎなどいろいろあるが、やはり「渋谷はストリートの街なのだ!」と改めて実感させられた。
Editorial department · Fuji Itakashi
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