25年目を迎える国際短編映画祭「SSFF & ASIA2023」 200本以上の作品を無料上映

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国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア 2023」が6月6日（火）〜6月26日（月）までの期間、渋谷ストリーム「TORQUE SPICE & HERB」「TABLE & COURT」や表参道ヒルズ「スペースオー」、渋谷・ユーロライブなど渋谷エリア会場のほか、都内複数会場で開催される。

「25分以内（エンドロールまでを入れて）」のショートフィルムを公募条件とする同映画祭。短編とはいえ、ドラマやアニメーション、ドキュメンタリーなどカテゴリーも多岐にわたり、斬新な映像表現や喜怒哀楽に富んだストーリー展開など、短編映画ならではの面白さや魅力が短尺のなかに溢れ、同映画祭への国内外からの注目は年々増している。

▲同映画祭の代表・別所哲也さん

同映画祭のスタートは、俳優・別所哲也さんが米国で出会ったショートフィルムを「日本に紹介したい」との想いから。1999年6月4日に東京・原宿でイベントを初開催し、2001年に名称を「ショートショート フィルムフェスティバル（SSFF）」と変更する。2004年には米国アカデミー賞公認映画祭に認定され、同時にアジア発の新しい映像文化の発信・新進若手映像作家の育成を目的とした「SSFF & ASIA（ショートショート フィルムフェスティバル アジア）」として規模を拡大。以来、恒例の映画祭として定着し、今年で25年目を迎える。

▲「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2023」公式ポスター

25年の節目となる今年のテーマは「UNLOCK（解放）」。コロナを経て、既存概念から「UNLOCK（解放）」 する映画祭体験を探求していこう、という強い想いを込める。アバター、AI、Web3.0など、アフターコロナの新時代の世界を描くプログラム「UNLOCK -飛び込め 新しい世界へ‐」の上映や、NFT投票によるコンテスト実施など、新たな価値観やテクノロジーを取り入れたチャレンジなど、長年積み上げてきたれ歴史を重んじながらも、新たな映画祭の形を模索していく。また「3年ぶり」に海外フィルムメイカーの来日も予定されている。

今年の公募作品数は、「インターナショナル部門」「アジア インターナショナル部門」「ジャパン部門）」「ノンフィクション部門」「アニメーション部門」「U-25 プロジェクト」「スマートフォン映画作品部門」など、世界120の国と地域から全5196作品。中でもアメリカ、日本、フランス、中国からの応募が多く、日本からの応募割合は全体16％を占める。女性監督の割合は3割、初監督作品が3割、学生作品が3割、年齢別では30代が4割、20代が3割と若いクリエーターからの応募が目立ったという。その中から選びぬかれた約200の作品がノミネートされ、会期中に特別上映作品を含む約270作品が上映・配信される。

「ジャパン部門」「アジア インターナショナル部門」「インターナショナル部門」「ノンフィクション」「アニメーション部門」の各優秀賞受賞作品は。翌年のアカデミー賞短編部門ノミネート候補作品（計5作品）として推薦。さらにその中から今年の同映画祭グランプリとなる「ジョージ・ルーカスアワード」1作品が決定される。公式部門の審査員は、俳優の坂井真紀さん、萩原聖人さん、映画監督の横浜聡子さん、渡邉こと乃さん、プロデューサーのアダム・トレルさん、エッセイストの内田也哉子さんらが担当。各賞は、最終日となる6月26日（月）に発表される。

▲左上＝高良健吾さん　左下＝玉木宏さん　右上＝中川大志さん　右下＝土屋太鳳さん

コンペ作品では全体の9割近くが海外からの公募であるが、日本国内からも243の応募作品から選ばれた25作品が上映される。中でも注目は、俳優・玉木宏さんが監督、林遣都さんが出演する「COUNT100」、土屋太鳳さんが監督し、有村架純さんと共演する「Prelude〜プレリュ―ド」、高良健吾さんが監督し染谷将太さん出演の「CRANK-クランク‐」、中川 大志さんが監督し井之脇海さん出演の「いつまで」など、人気俳優らが監督したノミネート作品だ。プロアマ、本職問わず、同じ土俵で競い合う映像コンペとしても見ごたえがある。

▲『LOOK AT ME』（監督：Sally Potter／イギリス・アメリカ／16:00／ドラマ／2022）

▲『ビー・ガン ショートストーリー』（監督：ビー・ガン／中国／14:57／寓話／2022）

コンペ以外の特別上映作品では、「オルランド」などで知られるイギリスのサリー・ポッター監督が手がける「LOOK AT ME」や、韓国の人気俳優ソン・ソックさん主演のラブストーリー「コンパクトポイント」、中国の新鋭ビー・ガン監督が手がける「ビー・ガン ショートストーリー」、ヴィム・ヴェンダースさんがナレーションを務めるアニメーション「あの世への口笛」など、新進気鋭から名実ともに一流の俳優、監督らが手がける力作が世界中から集結する。

そのほか、企業や団体のPRを兼ねたショートフィルムを公募・審査する「BRANDED SHORTS」や、地方の観光プロモーション映像を審査する「観光映像大賞」、渋谷区とタイアップしマイノリティや障がい者にクローズアップした「Shibuya Diversityプログラム」など、クリエーターの情熱とアイデアが光る多種多様なショートフィルムが一堂にそろう。

会期は6月26日まで（オンライン会場は7月10日）。一部有料イベントを除き、全プログラム無料で上映・配信。

ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2023
〇開催：6月6日（火）〜6月26日（月）
※オンライン会場は4月27日（木）〜7月10日（月）
〇上映：
渋谷ストリーム「TORQUE SPICE &」「HERB,TABLE & COURT」 表参道ヒルズ「スペース オー」、ユーロライブ（渋谷） 二子玉川ライズ「スタジオ＆ホール」 赤坂インターシティコンファレンス オンライン会場
※開催期間は各会場によって異なる。
〇料金：無料　※一部有料イベント有り
〇公式：https://shortshorts.org/2021/ja/
〇主催：ショートショート実行委員会 / ショートショート アジア実行委員会