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渋谷公園通りギャラリーで「おかんアート」1000点が集結 キュレーターは都築響一さん

At the Shibuya Koen-dori Gallery in Tokyo, an exhibition "Museum of Mom's Art" is currently being held, which is a collection of handicraft works made by "mothers".

2000年初頭から「母」たちが作る手芸作品が「おかんアート」と呼ばれ、密かに注目されてきたという。今回の展覧会は、作家・編集者・写真家として多岐に渡って活動を続ける都築響一さんと、神戸の下町レトロな魅力を発掘・発信する「下町レトロに首っ丈の会」がキュレーションを担当し、1000点以上の作品が集結する大規模な「おかんアート」展となる。

▲「そこにあるモノを使う 断捨離よりも」 輪ゴムでも紙コップでも、紙袋でも何でも取っておくおかん。断捨離の真逆にあるものが、おかんア―トの創作につながる

なぜ、アート素人である母たちが作る「おかんアート」を、東京都渋谷公園通りギャラリーが展示を行うのだろう。そう疑問に感じた人もいるかもしれない。もともと同所には、2005(平成17)年〜2017(平成29)年まで、若手アーティストの発掘、育成、支援を目的とした現代アートの拠点となる「トーキョーワンダーサイト渋谷」があった。その後、施設の改修工事を経て、2020年2月に東京におけるアール・ブリュット等の振興の拠点として同ギャラリーがオープンした。一般的にアール・ブリュット、アウトサイダー・アートと聞くと、「障がい者アート」を連想しがちであるが、実際には「専門的な美術の教育を受けていない人などによる独自の発想や表現方法が注目されるアート」のことを指す。いわば、専門的に美術教育を受けていない母たちが作る「おかんアート」は、まさにアール・ブリュットの定義に当てはまるものなのだ。

▲カッコいい展示スペース。おかんアートとのギャップやアンバランスさが、また楽しい

毛糸や軍手、折り紙、ひも、ビーズなど、日常にあふれたもの全てが創作の素になる。おかんの直感や行動力、アイデアなど、同展では様々な角度から「おかんアート」の表現や魅力に迫る。友達とのコミュニケーションや趣味の延長として、創作活動に没頭する母たちの勢いや熱さあふれる世界観を、作品から感じることができるだろう。

▲公園通りに面したギャラリー入口には、大きな電飾看板も掲出。かわいいおかんアート作品が出迎える

会場内には都築さんが長年のリサーチで出会ったおかんアーティストの写真や、エピソードも壁面に点在し、作品世界をより一層楽しむことができる構成となっている。また、おかんアーティストの中でも、独自の表現力で孤高の存在である荻野ユキ子さん、嶋暎子さん、野村知広さんの3人を都築さんがピックアップし、「おかん宇宙のはぐれ星」として特別展示を行う。おかんアートの領域を超えるコラージュやチラシ箱などの作品は、そのレベルの高さに見るものに驚きと感動を与えるはずだ。

▲他のおかんアートとは一線を画する孤高の表現者3人を、都築響一さんがピックアップし紹介する特別展示の様子

併せて、会期中の3月4日(金)18時、19日(土)14時にキュレーターである都築響一さんによるギャラリートークを実施する(4日はインスタライブで配信予定、アカウント:skdgallery_tokyo)。各日、定員20人まで。希望者は公式ウェブサイトから申し込みが必要となる。

サブカルチャーの旗手である都築響一さんがキュレーターに名を連ねているだけで、この展覧会が面白くて見逃せないものであることは間違いがない。入場は無料。会期は4月10日まで。

Museum of Mom's Art ニッポン国おかんアート村
〇会期:2022年1月22日(土)〜4月10日(日)
〇開館:11:00−19:00
〇休館:月曜日(ただし3月21日は開館)、3月22日(火)
〇会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2及び交流スペース
Yes Admission: Free
〇キュレーター:都築響一+下町レトロに首っ丈の会
〇出展作家:伊藤由紀、奥眞知子、尾本節子、木越貞子、久保山みどり、系谷美千代、香坂司登美、 後藤知恵子、佐藤イヱ、高桒義一、新居光子、西村みどり、藤井孝子、藤岡純子、松田多瑞子、 森敏子、山田二三江 ほか
〇主催:(公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー
〇 Official:https://inclusion-art.jp/

Editorial department · Fuji Itakashi

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