ヒカリエデッキに高さ6メートルの「壁面ア―ト」登場 歩行者に刺激を
渋谷ヒカリエ3・4階と接続する歩行者デッキ「ヒカリエデッキ」で10月15日、壁面アートプロジェクト第1弾作品として、アーティスト・大野智史さんが手掛けたアート作品の公開が始まった。
今年7月に供用を開始した「ヒカリエデッキ」は、渋谷ヒカリエ北側3・4階の外壁に沿った、東京メトロ銀座線の直上スペースを活用した歩行者動線。渋谷ヒカリエの地下3階(地下鉄渋谷駅)から、宮益坂上方面へのアクセスを簡便にする新たな歩行者ネットワークを形成し、通勤や通学時の快適な歩行者空間の創出が見込まれる。現在はコロナ禍でまだ利用者はそう多くないが、今後、コロナ収束と共に徐々に人出が増えてくることだろう。
また、同デッキは植栽やベンチが設置され、夜間にムービングライトで光の演出が行われるなど、単なる歩行者通路としての利用のみならず、人が集い憩う場としての役割も担っている。
10月1日には、コミュニティーFM「渋谷のラジオ」のサテライトスタジオ「ラジ公スタジオ」もオープンし、賑わいづくりの拠点として期待が寄せられている。
先週、ヒカリエデッキで公開が始まった壁面アートプロジェクトも賑わいづくりの施策の一つ。殺風景だった外壁にアートを施すことで、「歩行者や利用者にポジティブな刺激を与え、楽しんでもらいたい」という思いからスタート。第一弾となる今回は、小山登美夫ギャラリー所属のアーティスト・大野智史さんが制作を担当し、高さ約6×横約12メートルの作品「樹海でレイヴ」を仕上げた。
「大型スピーカー」「大小様々ない色とりどりのキノコ」をモチーフに描いた同作品について、大野さんは「現在、コロナ禍で音楽フェスや自然に出かけることがなかなか出来ないが、渋谷の真ん中に奥深い樹海の景色を出現させて、ここを通る人たちにスピーカーから流れる音楽を想像してもらいながら楽しんでほしい」とコメントを寄せた。
大野さんの作品公開は来年春ごろまで。その後も壁面アートプロジェクトを継続し、年に2,3回の頻度で様々なアーティストに依頼し、ペインティングのほか、写真や文章作品など幅広い表現を、この壁面を通じて発表していくという。
2027年までにヒカリエデッキは、JR山手線頭上を越えて「渋谷マークシティ」を結び、渋谷の街を東西でつなぐ空中回廊「スカイウェイ(仮称)」となる計画だ。考えてみれば、渋谷マークシティには、岡本太郎の巨大壁画「明日の神話」が常設されており、ヒカリエデッキからスカイウェイ、マークシティまで通路壁面を全てアートでつなげることが出来たなら、「空中回廊」ならぬ「空中画廊」が生まれることになるだろう。そんな妄想も膨らむ。
Editorial department · Fuji Itakashi
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