Bunkamuraル・シネマ 8月よりオンライン映画館スタート
渋谷のミニシアターを代表するBunkamuraル・シネマが8月より、オンライン映画館「APARTMENT by Bunkamura LE CINÉMA」を開設することを発表した。
長引くコロナ禍でエンターテイメント業界は大きな打撃を受けているが、その対策として映画コンテンツのオンライン配信などの取り組みが増えている。8月にオープンするAPARTMENTでは、Bunkamuraル・シネマが独自で権利を取得した日本初公開の作品を中心にオンライン配信で上映を行う。また、渋谷の映画館Bunkamuraル・シネマで上映される作品とは異なるラインナップを編成し、リアル映画館の補完ではなく、あくまでも新たな映画コンテンツの配信チャネルとして「オンライン映画館」を位置付けていく。
ちなみに「APARTMENT」の名称は「ひとりでも、親しい誰かとでも、ひとりひとりに寄り添う映画を、よりパーソナルな空間で 心地よい孤独とともに楽しむ空間」という意味を込めているという。
オンライン映画館のオープニングを飾るのは、2021 年英国アカデミー賞で最多 8 部門でノミネートされた映画『Rocks/ロックス』(サラ・ガヴロン監督)。主人公の15歳の少女ロックスは、弟と母親とロンドンの公営住宅で暮らす。メイクアップアーティストになることを夢見る彼女は、友達も多く学校でも人気者。そんなある日、母親が突如姿を消してしまう。福祉局に連絡するが「母親が見つかれば、弟とも離ればなれにされてしまう」と恐れた彼女は、ロンドンの街を漂流する。お金が尽き限界を迎えた彼女を待っていたものとは―――。
ほぼすべてのキャストがプロの俳優ではなく無名にもかかわらず、監督賞・主演/助演女優賞の主要部門など「ノマドランド」を上回る最多8部門ノミネートを果たす快挙。主役のロックスを演じたブッキー・バックレイの演技も注目である。
もう1作品は、『恋人たちの予感』から『ブリジット・ジョーンズの日記』、『ゴッズ・オウン・カントリー』まで名作ロマンティック・コメディの名場面を引用し、その魅力とこれからについて語り合うフィルム・エッセイ『Romantic Comedy/ロマンティック・コメディ』(エリザベス・サンキー監督)が配信される。ロマンティック・コメディ映画は多くの人びとを魅了しているが、同作では現代的な視点で問題提起を行う。膨大な数の名シーンを切り取り、カルチャーメディアで活躍する批評家やライター達が集結し、多様な視点からロマコメ映画について語り尽くす。
「ロマコメ映画とは?愛とは?」というテーマを探求し、自己発見の旅に出るフィルム・エッセイとなっている。
Bunkamuraチョイスの良質な作品を、自宅に居ながら楽しめる。おうち時間の新たな選択肢の一つに加えてはいかがだろうか。
Official websiteThis direction。サービス開始は8月予定。